フォトグラファーと台湾の永春で降りてみます。

  • 更新日: 2019/07/30

フォトグラファーと台湾の永春で降りてみます。のアイキャッチ画像

フォトグラファーと一緒に台湾の街を歩きます。

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素敵な街並みを、素敵な写真家と歩けばもっと素敵な景色が望める?

縦横無尽に広がる空間を、四角い枠で写真に切り取る職業。そんな人の着眼点を借りて歩けば、街もまた違った姿になるのかもしれません。

そんな仮説を胸に抱きながら、今日は台湾の町を歩きます。


今日のゲストフォトグラファーはsaito nanacoさん。




(屋台のフルーツジュースが美味し過ぎてついついブレてしまうsaitoさん。筆者撮影。)



す、すごい……。

同じ日本国内ですら、すでに見えている世界が違うみたいです。

今日はそんなsaitoさんと、カメラを携えて夏の台北を歩きます。


駅からスタート

「どこか適当な駅で降りよう」とまずはメトロの駅に来ました。どうせなら本当に知らないところに行きたい。海外なのでめちゃくちゃ不安だけどそうは言っても首都。なんとかなるでしょう。

まあでもなんとかなるでしょう。都会だし。たぶん大丈夫。大丈夫……。だよね……?……ね?



台北の交通の要となる台北MRT(台北捷運)の路線図。なかなか入り組んでいる。京都の地下鉄が「東西線」と南北に通る「烏丸線」のたったの2本だけなのに比べると大違いだ。

この6つの路線を乗りこなせば、君も立派なcity 男孩。




場所と運賃と文字面(漢字から受けるインスピレーション)で行き先を考えます。

「ちょっとくらい事前に調べておけよ!」という声もきこえてきそうですが、まあそういう旅もいいじゃないですか、と開き直ってみる。

ここでしばらく、台北の路線図をお楽しみください。



ユニバーサルスタジオ駅みたいな駅ありましたよ。それ専用の路線。



動物園で押してるエリアがありました。この貓(Mao)というのはネコのことですね多分。猫空?猫が空にたくさん?

ていうか、よく見ると路線がロープウェイですね。より猫に近づくために?

イカロス的な?

※調べたところ実のところは空はsky ではなくてempty の意味。つまりカラ。猫すらも寄り付かないという意味らしい。確かに地下鉄の一番端っこだし交通の便は悪そう。ロープウエイということは山だしね。ざっくり秘境ってことらしいです。



あ~絶対温泉だ!

温泉マークの概念、海を越えてたんだね♨


「永春」という駅に降りることにします。

「セクシーそうだから」というガバガバの理由で永春へ向かいます。

「春」のイメージが先行しすぎでは?



なんて言いながら切符を買います。





「切符」って買うの何年ぶりでしょう。

普段は交通系ICカードでピッと改札を通ればよいだけなので、そもそも路線図を見て「え~っと……」と考えてから小銭を投入する、という行為自体がちょっと新鮮。

(もちろん台北にも交通カードはあります。「悠遊カード」と呼ばれていて、観光客でも気軽に手に入れることができます。

なんなら本当はそっちのほうがお得。)




切符を買っただけなのに何故かやり遂げた顔をしている川合。

「はじめてのおつかい」とかも多分こんな気分だったんだろう。



いよいよです。


散歩スタートです!



てなわけでやってきました!永春散歩、スタートです。

※この記事はフォトグラファーのsaito nanaco さんによる素敵なお写真にてお送りしております。



出口からど頭に遭遇するのは「全家」ことFamily Mart です。

そうなんです。日系企業も多いので、場所によっては「全然日本じゃん?」といような場面も多々。

この写真だって、文字が読めないほど遠目で見たらわからないかもしれませんよ?

あと言い忘れてたけどなんちゅう場所に室外機置いてるんだ。



まあまあ、安心してくださいよ。

心配しなくてもしっかり「台湾っぽい」ので。





ビルひとつ切り取っても違いますね。

saito 可愛いねこれ

かわい 「角」に窓がついてるのいいな。

ちょっと住みたいと思ったけれど、住んだら外観の可愛いさは享受できない、とうことに書きながら気づく。

ベランダ事情や洗濯もの事情は海外との比較の定番っちゃ定番かもしれませんが、こうして見上げてみると異国情緒が感じられて良い。





フェンスの囲み枠も地味に可愛いくなってる。



一人暮らしの男子がやるタオルの干し方じゃん。



saito なにしてんの?

かわい いや、もう疲れない?

saito まだ駅出て5歩くらいしか移動してないけど

かわい そんなことはない。100mは歩いたよ。もうすっかり下町じゃん。

saito いやそれにしても


かわい 台湾はこんな風に街角に椅子が沢山あって便利です。みんなそこかしこで座ってます。

saito その解説は地の文でやってくれない?



あ、ちょっと待って。

すっかり置いていかれちゃいました。

もうピントも合わせてくれないの?!








saitoさんはズイズイ前に進んで、ズイズイ良い写真を撮りまくっていく。



saito 何してんの?

かわい いや、ほら、見て。土嚢?みたいなのの中にミスドの箱みたいなの落ちてて。

saito それで?


かわい 土嚢みたいなのの中に、ミスドの箱みたいなのが落ちてて。




saito いや、目力で押し通そうとしないでよ。

なあんてひと悶着していると集合団地みたいなところに迷い込んでしまいました。









かわい 土嚢みたいな

saito 行きますよ

かわい ミスドの

saito 行きますね。



あ、ちょっと。

…………はい。








もはや僕のことは全然撮ってくれなくなってきた。



どうやら、ある種のサイバーパンクっぽい外装がsaitoさんのブームらしい。





やっぱり園芸の国なのだというのを再認識。



絶妙のバランス感覚。



屋上にも植物が。

現地のお友達に聞いたのですが、こレベルで「鉢植え」を越えて「木!」みたいなのを持っているお家は結構それなりにお金持ちらしい。









灼熱!!!というほどでもなく、半袖が丁度よい気温の夕方。

ぬるいビールとかを飲みたい気もしますが、台湾にそういう文化はないので控えておきます。

(違法ではないけど、ちょっと恥ずかしいというか、普通の振る舞いではないらしい。)



ん?



おお?



!!

どうやら市場に来たらしい。

それも夜市(Night Marcket)とは違い昼間もやってるようなところ。



いったんジュースを買います。



美味しいらしい。

漢字のフィーリングとバイブスで「木瓜」をチョイス。

多分パパイヤですね、とのこと。



かわい 薬局の前にワンコイン遊具があるの、台湾でもそうなんだ。

saito にしてもゴチャゴチャしてる……

かわい 映画『パプリカ』の夢に出てきそうだな


saito とりあえず撮っときます……

かわい まあでもほら、子供は賑やかで派手なのが好きじゃん?



そんな話をしている矢先、フラッと入ったゲーセンで突如として現れる「賑やかで派手」の権化のようなドラえもん。

権利関係99%アウトのドラえもんが横たわってました。



saito 一応Supremeって書いてあるよ?

かわい ブランドの?いや絶対違うじゃん(笑)

saito でももし本当にそうだとしたら……?

かわい 超高級品であることには間違いない!!

saito やりましょう!

ということで、トライします。


もし獲れたら、読者の皆さんにプレゼント!

ゲットできた暁には読者プレゼントで差し上げます。

みんなも一緒に応援しながら読んでね!



いけ!もうちょい右!!

ちゃうって、これ引っ掛けるねん



いけ!いったれ!!!

いけるいけるいけるいけるいける!!

おお?おおおお?

おうおうおうおう?

あ~~~~その調子!

いけるいけるいけるいけるいけるいけるいけるいけるいける


よし、いいよ。そのままガッチリ








YOU LOSE.








かわい あ、ごめん。もう小銭ない

saito はい、これ!!

かわい ありがとう!!

saito 絶対取ってな!



いけ!いけ!いけ!

しゃ!良いよ良いよ良いよ???



かかった!

このまま引っかけて落とせ!

行け行け行け行け GO! GO! GO! GO!

落とせ!落とせ!離すな!

よしよしよしよしよし

GO GO GO GO GO

しゃ!!そのまま!!

ええぞ!!

いけ!!!

そこや!!!

気合いれろ!!!!!!










YOU LOSE.










saito 全然アカンやん

かわい すいません。

saito ちょっと貸してよ



あれ?めっちゃ簡単やん?

すごいですよ、これ行けますよ

行け行け行け行け

そのまま!そのまま!

よしよしよしよしよし

イケイケイケイケイケイケ

よしよしよしよしよし

いける!!!シャ!!!!








YOU LOSE.









ダメでした。




取れそうで取れない。取れなさそうで、やっぱ取れない。

UFOキャッチャーの真理もまた海を越えてましたね。




saito 全然とれなかったね。

かわい 全然とれませんでした。

saito 勢いで貸しちゃったけど、10元返してくんない?

かわい いや、あれは貰ったお金だから。


無くなった小銭。

獲れなかったドラえもん。

あの日の夏のこと。

ぼくらのこの先。

そんなことを考えながら、台湾の遠景を望み今日はお別れです。

また来るよ、台北。

また永春に遊びに来るよ。

それまで、誰にも獲られずに待っていてくれ。



(おわり)



※なお、読者プレゼント企画は中止とさせていただきます。また次回をご期待ください。



おまけ:地下鉄のこと



話はもどって地下鉄のこと。

これだけはどうしても言いたい!ということで補足です。

台北MRTの切符はこの磁気が埋め込まれたプラスチック製の「トークン」になっています。写真だと青いコインみたいなのがそう。(※上の銀色のコインはお釣り。)

台北での滞在中はこの「トークン」に幾度となくお世話になったわけですが、そこで僕はあることに気づきます。

ほら、ジーンズの右ポッケに「コインポケット」ついているじゃないですか。


※ちょっとお腹でちゃった。セクシーすぎてごめんなさいね。©南海キャンディーズ

この超ミニサイズのポケット、MRTのトークンを入れるのにピッタリなんですよ。

かつて労働者がコインをチョロット入れておくための小さなポケット。「現代ではもう要らないんじゃない?」と僕は斜に構えていました。コインをちょっとだけ入れておくことなんてある?なあんて噛みついていたものです。

いやいや、とんでもない。

これはもうMRTのトークン専用だ。

過不足なくぴったりと収納しておくことが可能なんです。

(※写真では顔がはみ出してますけど、本当にスッポリ収まるのです)

ここなら絶対に失くさない。逆に現地の人はどこに入れて管理しているんだろう? きっと絶対みんな「コインポケット」に入れているはず。そうに違いない。

いや、そうでもない。

台北には台北の交通カードがあるから、ほとんどの人はトークン使わないんだった。

©almost photo by saito nanaco





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川合裕之

兵庫県西宮市在住(自称)。
ギター、ベース、ドラム、作詞作曲など、全部が出来ない。

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