上野公園でラジオ体操をする
- 更新日: 2025/11/25

ラジオ体操をするぞ
先日、上野から浅草まで散歩していたところ、途中でこのような看板を見つけました。

年中無休のラジオ体操会場の看板です。ラジオ体操はてっきり夏休みにしかできないものだと思っていました。よくよく調べてみると台東区には「ラジオ体操連盟」があり、年中無休会場が2025年7月時点で18ヶ所あるそうです。
しかも「NPO法人全国ラジオ体操連盟」の公式サイトには、上野公園のラジオ体操参加人数は300人と書かれてあります。これは都内最大級の規模です。僕は朝11時に起きて夜2時に寝る生活をしているので、まともな社会人になるべく、早速上野公園のラジオ体操に参加してきました。

6:00に上野駅に着いたら傘を差すかどうか微妙なレベルの小雨が降っており、ほとんど人がいません。気温は12℃で10月下旬とは思えない寒さです。軍手でも持ってくればよかったと思っていた矢先、改札から友人が出てきました。
友人、通称トリプルズボンは「待ちに待ったレディオ体操ですな」と言いながらご機嫌な足取りで近づいてきました。トリプルズボンは異常な寒がりで、冬になるとズボンの上にズボンを履きます。それでも耐えられない時にスパッツを履いて3枚の布で足を守りだすので、トリプルズボンと呼ばれています。

眠いし寒いし上野駅には誰もいないし「こんな雨でも人が集まるのだろうか」と不安でしたが、トリプルズボンは早朝にも関わらずシャキッとしていました。なぜそんなにも元気なのか聞いてみると、どうやら彼は毎朝5時に起きて軽く運動してから出社しているようでした。僕が考える理想の大人そのものです。
「いつもこれくらいに起きてるから大丈夫。とりあえずトイレに行きたい」と、急いで公衆トイレへ走って行きました。トリプルズボンは寒がりなのでトイレが近いのが悩みなのだそうです。帰ってきた彼に今日のズボンの枚数を聞いてみたところ、まだ10月ということもあり1枚でした。

トイレに行きまくるトリプルズボンと共に噴水の方へ向かうと、誰もいなかった広場に続々と人が集まってきました。集まるというか、みんなさっきまで自由に歩いていたのに自然と向きを変えて広場の中央に引き寄せられていくような感じです。見続けているうちにふと見え方が変わるだまし絵のようでした。

いつストレッチが始まるのだろうとぼんやりしていると、近くのおじさんが「始まるよ」と声をかけてくれました。顔を上げるといつのまにかラジオ体操マスターのような方がいて、6:15ぴったりにストレッチが始まりました。白いジャンパーに白いキャップがトレードマークです。
運動不足の僕は体をボキボキ鳴らしながらマスターの動きについていくなか、トリプルズボンは初見なのに手慣れた様子でした。これが出社前に軽く運動する社会人かぁと、彼がワンランク上の大人に見えました。穴ぐらから出てきた自分が恥ずかしくなります。

2〜3分でストレッチが終わると、ラジオ体操まで5分くらい待つ時間がありました。トリプルズボンはこの間にもトイレに行ったので1人ぼんやりしていたところ、急にみんなが向きを変えてステージの方へ移動していきます。するとそこにはまた別のラジオ体操マスターがいました。しかもさっきより人が増えています。
帰ってきたトリプルズボンは「いよいよですな」と、何かの戦いの前みたいに意気込んでいました。ラジオからはなぜかL'Arc〜en〜CielのHONEYが流れており、本当に何かが始まりそうで不穏です。しかし、曲終わりに始まったのは普通にラジオ体操でした。

ラジオ体操って真面目にやると疲れますね。学生ぶりでしたが体は覚えているもので、意外とスムーズにできました。トリプルズボンは体が柔らかい上に可動域が広くてお手本みたいです。
一方僕はというと、ヘルニアをかばって動くのでダンシングサンタの人形のようにクネクネしていました。

周りを見渡すと小雨の中でも100人くらい集まっていたと思います。一斉に「いち!に!」と大きなかけ声が響き渡り、予想外のグルーヴ感です。唯一の疑問は、なぜかみんな間隔が広すぎることでした。
ラジオ体操第一が終わると第二が始まります。さすがにトリプルズボンも記憶が曖昧だったようで、2人してクネクネしながら無事ラジオ体操を終えました。

終わるやいなや、さっきまでステージを見ていた人たちが一斉に背を向け、それぞれの帰る方向へと歩き出しました。皆散り散りになりあっという間に人波は消え、ラジオ体操会場は一瞬でいつもの上野公園に元通りです。まるで幻のようでした。
ラジオ体操の後は上野駅構内の喫茶店でモーニングをする約束だったので、少し強まった雨の中を早歩きですり抜けます。上野駅近辺の喫茶店はほとんどが7時以降のオープンなので、待つのが難しい場合は駅の中に入るのがおすすめです。

土曜日の早朝は人がほぼおらず、がらんとしています。歩きやすくてラッキーなどと言いながら通路のど真ん中を歩いていると、

常磐線ホームから怒涛の勢いで乗り換える人たちと鉢合わせました。びっくりして大急ぎでその波から抜け出します。平日はトリプルズボンもこうして出勤しているのかと思うと、彼の背中がいつもより頼もしく見えました。

モーニングは「ペンスタ」で食べることにしました。Suicaのペンギンがいるカフェで、パンやサラダなどしっかりめの朝食が食べられます。意外にも先客が多く、みんなキャリーケースを持っていました。
これから旅行なのいいなぁと呟いたところ、「多分みんな仕事だよ。PC持ってるし」と、トリプルズボンは僕には見えない特徴を見抜いていました。普段全く人と関わらずに家で1人仕事をしている弊害です。もっと外に出ないと僕みたいになってしまう恐れがあります。
トリプルズボンはやっぱりすごいなぁ、と今日でかなり彼のことを見直しました。ただ単にズボンを3枚履いている人間ではなく、僕が理想とする立派な企業戦士でした。

僕は普段、朝にコーヒーとナッツしか食べないのですが、今回はせっかくなのでパニーニというでかいパンを食べました。焼きたて熱々のハムと卵が冷えた体に沁み渡ります。そこに熱々のコーヒーを流し込もうとしたところ、飲み口にある表示を見つけました。

『CAUTION ,HOT ‼︎ 』と書かれてあります。なんて親切なんでしょうか。今までカップの蓋を注視したことはありませんでしたが、どの蓋にもこの印字があるものなのでしょうか。最後の「‼︎」が僕の注意力を高めてくれています。熱々のコーヒーをちびちび飲みつつ、朝から満腹で店を後にしました。
朝から運動をすると、体だけでなく心も健康になった気がしてかなりお得です。今後も余裕のある日はラジオ体操に行きたいなと思うほど良い1日のスタートを切れました。全国には年中無休のラジオ体操会場がたくさんあるそうなので、興味のある方はぜひ調べてみてください。
帰宅後、ちょっと休憩…と横になったが最後、気づいたら11:30でした。うっかりミスです。トリプルズボンは何をしていたのか聞いてみると、家の掃除をしてから仕事を片付けていたとの返事がありました。僕がまともになるのは途方もなく先のようです。

年中無休のラジオ体操会場の看板です。ラジオ体操はてっきり夏休みにしかできないものだと思っていました。よくよく調べてみると台東区には「ラジオ体操連盟」があり、年中無休会場が2025年7月時点で18ヶ所あるそうです。
しかも「NPO法人全国ラジオ体操連盟」の公式サイトには、上野公園のラジオ体操参加人数は300人と書かれてあります。これは都内最大級の規模です。僕は朝11時に起きて夜2時に寝る生活をしているので、まともな社会人になるべく、早速上野公園のラジオ体操に参加してきました。
6:00 上野駅集合
上野公園では6:15からストレッチが始まり、6:30からラジオ体操が始まります。昨晩も2時に寝たので3時間半しか寝ていません。いつもなら諦めて二度寝するところですが、今回は是が非でもラジオ体操がしたかったので逃げ道を塞ぐために友人を誘っていました。
6:00に上野駅に着いたら傘を差すかどうか微妙なレベルの小雨が降っており、ほとんど人がいません。気温は12℃で10月下旬とは思えない寒さです。軍手でも持ってくればよかったと思っていた矢先、改札から友人が出てきました。
友人、通称トリプルズボンは「待ちに待ったレディオ体操ですな」と言いながらご機嫌な足取りで近づいてきました。トリプルズボンは異常な寒がりで、冬になるとズボンの上にズボンを履きます。それでも耐えられない時にスパッツを履いて3枚の布で足を守りだすので、トリプルズボンと呼ばれています。

眠いし寒いし上野駅には誰もいないし「こんな雨でも人が集まるのだろうか」と不安でしたが、トリプルズボンは早朝にも関わらずシャキッとしていました。なぜそんなにも元気なのか聞いてみると、どうやら彼は毎朝5時に起きて軽く運動してから出社しているようでした。僕が考える理想の大人そのものです。
「いつもこれくらいに起きてるから大丈夫。とりあえずトイレに行きたい」と、急いで公衆トイレへ走って行きました。トリプルズボンは寒がりなのでトイレが近いのが悩みなのだそうです。帰ってきた彼に今日のズボンの枚数を聞いてみたところ、まだ10月ということもあり1枚でした。
6:15 ストレッチ開始

トイレに行きまくるトリプルズボンと共に噴水の方へ向かうと、誰もいなかった広場に続々と人が集まってきました。集まるというか、みんなさっきまで自由に歩いていたのに自然と向きを変えて広場の中央に引き寄せられていくような感じです。見続けているうちにふと見え方が変わるだまし絵のようでした。

いつストレッチが始まるのだろうとぼんやりしていると、近くのおじさんが「始まるよ」と声をかけてくれました。顔を上げるといつのまにかラジオ体操マスターのような方がいて、6:15ぴったりにストレッチが始まりました。白いジャンパーに白いキャップがトレードマークです。
運動不足の僕は体をボキボキ鳴らしながらマスターの動きについていくなか、トリプルズボンは初見なのに手慣れた様子でした。これが出社前に軽く運動する社会人かぁと、彼がワンランク上の大人に見えました。穴ぐらから出てきた自分が恥ずかしくなります。
6:30 ラジオ体操開始

2〜3分でストレッチが終わると、ラジオ体操まで5分くらい待つ時間がありました。トリプルズボンはこの間にもトイレに行ったので1人ぼんやりしていたところ、急にみんなが向きを変えてステージの方へ移動していきます。するとそこにはまた別のラジオ体操マスターがいました。しかもさっきより人が増えています。
帰ってきたトリプルズボンは「いよいよですな」と、何かの戦いの前みたいに意気込んでいました。ラジオからはなぜかL'Arc〜en〜CielのHONEYが流れており、本当に何かが始まりそうで不穏です。しかし、曲終わりに始まったのは普通にラジオ体操でした。

ラジオ体操って真面目にやると疲れますね。学生ぶりでしたが体は覚えているもので、意外とスムーズにできました。トリプルズボンは体が柔らかい上に可動域が広くてお手本みたいです。
一方僕はというと、ヘルニアをかばって動くのでダンシングサンタの人形のようにクネクネしていました。

周りを見渡すと小雨の中でも100人くらい集まっていたと思います。一斉に「いち!に!」と大きなかけ声が響き渡り、予想外のグルーヴ感です。唯一の疑問は、なぜかみんな間隔が広すぎることでした。
ラジオ体操第一が終わると第二が始まります。さすがにトリプルズボンも記憶が曖昧だったようで、2人してクネクネしながら無事ラジオ体操を終えました。
6:40 解散

終わるやいなや、さっきまでステージを見ていた人たちが一斉に背を向け、それぞれの帰る方向へと歩き出しました。皆散り散りになりあっという間に人波は消え、ラジオ体操会場は一瞬でいつもの上野公園に元通りです。まるで幻のようでした。
ラジオ体操の後は上野駅構内の喫茶店でモーニングをする約束だったので、少し強まった雨の中を早歩きですり抜けます。上野駅近辺の喫茶店はほとんどが7時以降のオープンなので、待つのが難しい場合は駅の中に入るのがおすすめです。

土曜日の早朝は人がほぼおらず、がらんとしています。歩きやすくてラッキーなどと言いながら通路のど真ん中を歩いていると、

常磐線ホームから怒涛の勢いで乗り換える人たちと鉢合わせました。びっくりして大急ぎでその波から抜け出します。平日はトリプルズボンもこうして出勤しているのかと思うと、彼の背中がいつもより頼もしく見えました。
6:50 モーニングを食べる

モーニングは「ペンスタ」で食べることにしました。Suicaのペンギンがいるカフェで、パンやサラダなどしっかりめの朝食が食べられます。意外にも先客が多く、みんなキャリーケースを持っていました。
これから旅行なのいいなぁと呟いたところ、「多分みんな仕事だよ。PC持ってるし」と、トリプルズボンは僕には見えない特徴を見抜いていました。普段全く人と関わらずに家で1人仕事をしている弊害です。もっと外に出ないと僕みたいになってしまう恐れがあります。
トリプルズボンはやっぱりすごいなぁ、と今日でかなり彼のことを見直しました。ただ単にズボンを3枚履いている人間ではなく、僕が理想とする立派な企業戦士でした。

僕は普段、朝にコーヒーとナッツしか食べないのですが、今回はせっかくなのでパニーニというでかいパンを食べました。焼きたて熱々のハムと卵が冷えた体に沁み渡ります。そこに熱々のコーヒーを流し込もうとしたところ、飲み口にある表示を見つけました。

『CAUTION ,HOT ‼︎ 』と書かれてあります。なんて親切なんでしょうか。今までカップの蓋を注視したことはありませんでしたが、どの蓋にもこの印字があるものなのでしょうか。最後の「‼︎」が僕の注意力を高めてくれています。熱々のコーヒーをちびちび飲みつつ、朝から満腹で店を後にしました。
7:15 解散
モーニングの後、次は別の会場のラジオ体操に行こうと約束してトリプルズボンと別れました。朝から運動をすると、体だけでなく心も健康になった気がしてかなりお得です。今後も余裕のある日はラジオ体操に行きたいなと思うほど良い1日のスタートを切れました。全国には年中無休のラジオ体操会場がたくさんあるそうなので、興味のある方はぜひ調べてみてください。
帰宅後、ちょっと休憩…と横になったが最後、気づいたら11:30でした。うっかりミスです。トリプルズボンは何をしていたのか聞いてみると、家の掃除をしてから仕事を片付けていたとの返事がありました。僕がまともになるのは途方もなく先のようです。









