悲しい思い出を散歩することで塗り替えたい ~甲州街道駅~

  • 更新日: 2021/03/04

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現場

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電気とデニムです。

残念な思い出の残る場所って、ひとつやふたつあるんじゃないでしょうか。
その地名を聞くだけで毎回「うぅ……」とフラッシュバックしてしまうような。

僕は甲州街道にそれを置いてきました。
人に言うのも恥ずかしい失敗があり、甲州街道という言葉を聞くたびに胸が苦しくなります。
といっても日常生活の中で甲州街道という言葉は2~3度しか聞いたことがないので、その程度です。

しかし、地名を聞くたびに苦しくなる身体のままで良いのでしょうか。
これは、あえて辛い思い出の場所に赴き素敵なスポットを見つけたり、楽しい経験をしたりして、思い出を塗り替えるしかない……

そんなわけで、今日は甲州街道駅に来ました。実に6年ぶりです。



悲しい過去についてはおいおい触れるとして、まずは駅の近くをうろうろします。

甲州街道駅は多摩モノレール線の駅の一つ。立川から徒歩で立川南駅へ行き、そこから二駅。
間の柴崎体育館という駅が気になる。岡崎体育さんとコラボしてほしい。




階段にあったハトへの注意喚起。
これ凄く矛盾なのがハトは「キレイな駅がいいね」って言わないと思う。
ハトにとってはキレイな駅よかご飯でしょ。




モノレールってロボ感が凄い。




この日の散歩スタート時は天気が良かった。思い出を塗り替えるのにちょうど良い。ちなみに気象庁の定義では雲量が1割以下の状態を快晴。2割以上8割以下を晴れとしている。
この写真は快晴に見えるように撮っているが、晴れだ。




最近マスクの落し物よく見るけど、これってどういう状態なんだろう……
家に帰るまでが遠足であるように、家に帰るまでがマスクなのに。こういう人がおやつは300円までのルールを破ってカントリーマアムとアルフォート・たけのこの里を遠足に持っていたのだろう。




駅前にドリンクコーナーがある。
もう既に思い出塗り替えられている。この町は良い。コーナーとして確立されているのも、サービススタンドも全て素敵だ。




頂きます様。という体言止め。
それがまたご遠慮しよう感に拍車をかけている様。




日16という掲示板。
掲示板に掲示できる期間は15日。惜しい……!
あと、パソコン!一旦落ち着けって!!深呼吸。




イエローとクリームイエローの2色看板。
去年あたりからツートンカラーのTシャツ流行ってる気がする。
僕はオシャレではないので、流行りを追わないし冒険しない。体型にあう真っ白なTシャツしか持っていない。
これがダサき者の生きる道だ。




少し隣なだけでこんなに枯れるかね。
土壌が違うのか。まるで片側だけ砂漠だ。カタガワ砂漠……なんだかチリのアカタマ砂漠みたい。




甲州街道駅からは中央道日野のバス停までは徒歩で行ける。
そう……これが僕の悲しい思い出に繋がっているのだ。
バス停に向かいながら話させてもらいたい。




今から6年ほど前。社会人2年目の僕は次の日の河口湖周辺での営業経路を考えていた。
僕の家から河口湖まで電車だと3時間。
立川南駅からモノレールで甲州街道駅、そこから徒歩で中央道日野のバス停に入り、高速バスに乗れば2時間だった。
そりゃ短い時間を選ぶのが人間の性だろう。高速バスを使っていくことにした。




北陸の田舎で産まれた僕は公共交通機関にてんで弱い。
高速バスなんて遠足以外でほとんど乗った記憶がない。ちょっとした旅行気分だ。
当時から僕は職場にお弁当を持っていっていたため、その日は富士山を拝みながら食べようとニヤニヤしていた。




そろそろ皆さんなんとなく察しがついているかと思うが、もちろん予約をしていなかった。
バス停にバスが来てそれに乗り込むんでしょ?くらいの感覚だったからだ。
15分前にバス停に着き、お気に入りのアルコ&ピースのラジオを聞きながら待つ。あぁなんて幸せな時間……
そうこうしているうちにバスが来る。ドアが開き乗り込もうとした瞬間……




一旦コマーシャルです。




ドアが開き乗り込もうとした瞬間……ドライバーさんから衝撃の一言。
「このバス、満席だよ」と。
あ、はい……とバスから降りるもののサーッと全身から血の気が引いていくのが分かる。
震える手で乗り換え案内を検索するも、今から電車で行くとして最短でも集合時間の1時間後着だ。




ヤバいよ、ヤバいよ……一人で出川さんのように呟きながら全速力で来た道を戻る。
どうする?まずは先方に遅れる可能性があることを伝えて……ああとは社内で禁止されているがレンタカーで向かうか。急いでレンタカー屋を探して……。
回らない頭をフル回転させながら駅に戻るがレンタカー屋さん等、どこにも見当たらない。
仮病か?行く途中に急激に体調が悪くなり動けないと伝えるか……?いや、完全に僕の過失だ。
もうこれしかない……。顔面を真っ白にしながら僕はタクシー会社に電話をした。




タクシーに飛び乗り、行き先を伝えるとドライバーさんに驚かれる。そりゃそうだ。
事の顛末を伝えると、一度だけ同じ状況のお客さんを河口湖まで送ったことがあると。年齢も性別も国籍も分からないけど、間違いなく僕はその人と仲良くなれる。この傷をお互い舐めあい、つまみにして酒を酌み交わしたいものだ。
車中では寝たふりをしながら少し泣いた。とんでもない凡ミスとそれによって出ていくお金という大きな代償。
詳しい金額を覚えていないが、2~3万弱掛かった(Japan Taxiの料金検索で調べると32,900円)。
そして色々なロスがあったのに、集合時間の30分前に着いた。タクシー凄い。
恥ずかしくて職場の人や友人、妻……誰にも言えなかったが、6年の月日が経ちようやく笑い話に出来そうになってきた。というより笑い話にして失ったお金の分、笑いで回収したいと思ったのだ。
……話が長くなってしまったが、この思い出を塗り替えるための散歩に皆さんどうか付き合っていただきたい。
さぁ散歩に戻りましょう。




中央道日野バス停の出入口に掲示された看板。この看板の意味が分からなかった……
パンダは家の中で飼わずに駐車場で飼えよって意味でのパーキング(パンダはパーキングでキーピング)ってこと?




車止めがあり、この直線には車が入ってこないようだ。
ランナー目線だと、これだけの直線で車の心配がない道路って凄く良い。
スピードトレーニングがやり放題だ。
こんな直線があるのは「まれ」。




先ほどのコマーシャルコンテナまで戻ってきた。こんな風にコンテナが大量に並んでいると、この中には人造人間が住んでいるのでは?と妄想してしまう。




彼の名前は3D-9。どこにでもいる会社員のように振る舞っているが彼の素性を知るものは居ない。
もしかしたらあなたの周りにも何食わぬ顔で日常生活に溶け込むコンテナ人造人間がいるのかも。




ポイ捨て注意の看板。
え?「みだりに」って何だろう。みだらにの間違いであれば無防備な格好でゴミを捨てにくる昼下がりの奥様を想像してしまうが、どうやら違うみたい。
調べてみると、
みだりに=むやみやたらに
という意味らしい。
みだりに変な妄想をしてしまい、申し訳ない。




最初「みだりに」に目がいったが、「あなたの良心も捨てるのですか?」も良い。
友だちがポイ捨てしようとしてたら、間違いなく言いたいセリフNO.1だ。




可愛い吊るし。
吊るしの散歩をしてからは吊るしを見つけてしまう。
吊るしを見つけられるカッコイイ紳士……吊る紳士でありたい。




ブロック(放牧中)




ブロック(交渉中)




けっこう年期の入った歩道橋だな。逆イナバ物置と呼ぼう!(100人乗っても大丈夫ではない)。




僕の大きな夢の一つに大往生がある。孫が朝起こしに来るも、にこやかな笑顔のまま亡くなっている姿を発見されたいのだ。
それに加えて、この樹木葬はどうだ。
有形文化財の隣で眠りたいし、孫に「うちのじーちゃんは有形文化財の隣で寝てるんだぜ!」と自慢されたい。




急な傾斜の階段。凄い不安になった。まっさかさまに堕ちてdesireと中森明菜じゃなくても歌ってしまうだろう。




自転車カゴの再利用。ノムさん並の再生工場だ。




絶対店主は燃えよドラゴンが好き。麻婆豆腐は四川風だろうな。




僕もテクテク歩くし、たまにメガネ掛けるからテクメガネだ。




しろいいぬはおもしろいし、それいがいもおしろいをしたかのようにしろい。




居酒屋のお品書きみたい。大将、足踏み式ミシン1つ!あいよー、毎度!!




ペの癖が強い。カトちゃん・ヨンジュンに続いて第3の「ペ」となるか……




金髪に染めるなんて……ヤン木ーだ!
僕も一度だけ髪の毛を金髪に染めたことがある。大学の卒業旅行で親友と二人バックパッカーでアメリカを回った時だ。
海外で髪の毛を染める行為に面白さを感じたが、ビビりな僕はこの木のように前髪の一部のみを金髪に染めた。
南米にいる鳥みたいになった。




こんな大きなホタテの貝殻ほおったって、ひっくりカエらないぞ。




フワフワしたキャラクターが浮いている。これが甲州街道駅のインスタ映えスポットだ。




タイヤで出来たブランコ。
安心してください。冬の時期はスタッドレスタイヤに取り替えております。




お揃いのお地蔵さん可愛い。
5体一緒のコーデだとなんて言うんだろ……?5つ子コーデ?
個人的には高校生の東京ディズニーリゾートでよく見るコーデと名付けたい。




よくマッチョな人に対して頭の中まで筋肉が詰まってるという意味合いで「脳筋」という言葉が使われたりするが、本来の意味はこっちではないか。
脳みそを鍛えるで「脳筋」のほうがしっくりくるし、この意味で浸透させていかない?




ぶち猫ならぬぶち石。




肉球。ぶち石を見たから猫の肉球のように見えた。
ちなみにぶち石に肉球はない。さしずめ、「吾輩はぶち石である。肉球はまだない。」といったところか。




タイルで「歯科」。この白いタイルが抜いた歯で作られていたらと思うと、ちょっとしたホラーだ。




看板が剥がれて後ろから昔の看板がチラリと見えている。うわべだけのごまかしがきかなり、次第に本性があらわれることをメッキが剥がれるというが、この看板の本性はどうなんだ……?




人は誰でも裏の顔を持っている。それは看板だって同じだ。こいつはドM。




あら、オシャレだね。デートかい?


塗り替え散歩を終えて

今回辛い思い出があった場所へ赴き、思い出を塗り替えるべく散歩した。
結果としては大成功。自分の中に新しい記憶を入れることで甲州街道駅が楽しい思い出に変わった。

駅前のドリンクコーナーを見た時点で、
もう、なんて素敵な街なんだ!と思った。
恐らく前回も見ているが、全く気が付かなかった。何かを楽しむには心の余裕が大事なのだ。



タクシーでまっすぐ大月まで向かった道。1周まわって良い思い出だ。






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電気とデニム

常識という国道を散歩しながら非常識というダートを目指してます。
「くだらない」を求めてちょくちょく旅に出ます。

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