それもある意味散歩

お散歩マガジンサンポーには森羅万象を散歩と捉える文化があって。「それもある意味散歩」という魔法の言葉は、逆に散歩じゃないものなんてあるんですかくらいの勢いで肯定してゆく。
シャワートイレを最大出力で耐え続ける行為だってきっと散歩と解釈されるし、体内にワンダーコアを埋め込んで何があっても倒れないくの字型サイボーグになる魔改造行為だって、きっとメンバーは「ナイス散歩！」などと言ってくれる筈。
それから考えたら、タクシーの仕事なんて完全に散歩じゃないですか。車の運転なんて、そんなもん完全に散歩じゃないですか。
と言うわけで、仕事を兼ねて渋谷を散歩してきました。

道玄坂

日曜日の昼過ぎ、飲食店がひしめくこちらは道玄坂。平時であれば人と人が重なり合って塊という字を造っているエリアですが、緊急事態宣言下で人はまばらです。
自粛要請を受けてなのか、営業していても成り立たないからなのか、はたまたもう店を畳んでしまったのか、昼時でも開店しているお店は限られています。




こちらは道玄坂を下りきった109前のスクランブル交差点。事あるごとに定点カメラで抜かれる最も有名なスクランブル交差点は右前方に見えます。
109も営業しておらず人はまばら。普段なら人の上を人が歩いている筈なのに。

東急百貨店方面

109を左折して東急デパート本店の方へ。
正面が東急本店、右にはドン・キホーテ渋谷本店が。
ドン・キホーテはそこら中の店舗に本店と名付ける影分身みたいな術を使うので、こいつを倒しても本体は死にません。
本体は中目黒にあるので中目黒本店の心臓にグングニルを突き刺す必要があります。
因みに府中1号店はかつての本店ですが今は違いますので、振り上げたそのグングニルはさり気なくしまって、京王線で明大前に行き井の頭線に乗り換え、渋谷まで出てそこから東急東横線で中目黒へ行きましょう。
ただ中目黒駅からドン・キホーテまでは結構歩く必要があるので注意して下さい。 疲れたからってグングニルを目黒川に捨てるのは止めてくださいね。




こちらが東急百貨店本店ですがやはり営業はしておりません。
左前方のウーバーイーツ配達員はスマホ画面で何かを確認しています。
この東急本店の向こう側には松濤という超高級住宅街があり、そこには安倍総理大臣や麻生財務大臣の大豪邸もあります。いや〜この構図よ。

ナイトクラブとラブホ街へ

東急本店から道玄坂上の方に抜ける道路に入りました。この先はクラブやラブホ等が密集する夜中に賑わうエリアで、普段ならあまり入りたくない道。




夜間営業のお店が多いけど、今となっては夜の方が静かかも知れませんね。
お店のシャッターにペイントをしている方がいます。この機会に塗り直しなのか、新装開店準備なのかは分かりませんが、頑張るぞっていう決意を感じますね。




真っ先に自粛のターゲットとなったナイトクラブ。タクシーでお客さんに連れてこられたらビクビクしながら一目散に抜け出す場所だけど、今はイカツイお兄さんお姉さんの人集りができる事も無いのだろう。
一日でも早くビクビクしながら抜け出すようになりたいな。




友達がいない事でお馴染みの文筆家の古谷経衡氏は、独りでラブホテルの休憩や宿泊を利用して執筆活動をしていて、テレワーク時代に是非ラブホテルを利用して欲しいと提唱しています。

「え？ラブホって独りでも利用できるの？」って旧時代のラブホ情報のままの方が一定数いるようですが、普通に独り利用大歓迎だし、受付を含む人と対面しない構造で換気能力も抜群。
自宅での仕事が厳しい環境の方はレンタルオフィスとしてのラブホ利用もありって事ですね。

再び道玄坂

道玄坂まで戻ってきました。
影を潜めているけど、一応春の全国交通安全週間だからでしょうか、パトカーやお巡りさんをよく見ます。
実は記事の最初の方のスクランブル交差点の写真内にも道案内をしているお巡りさんがいたりするので、暇過ぎてもうこの世の全てのウォーリーを探し尽くしてしまったっていう人は戻って探してみてください。




左前方のディスプレイには注意喚起広報動画。上下に全く同じのを同時に流しちゃう辺りが凄いよね。どっち観ようか迷っちゃう。

以上、4月12日（日）の渋谷からでした〜。