蛇窪共栄会の街灯【2020.4.22/4.23の日記】

  • 更新日: 2020/06/02

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新旧の街灯が向かい合う

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外出自粛期間中、運動不足を解消すべく、ジョギングすることにした。

ある夜、走っていると、三間通り沿いの商店街に出た。




いつもの景色と何かが違う。

街灯が変わっていた。

とても奇妙な感覚だった。
よく知っていようで、知らない世界。
パラレルワールドに迷い込んだみたいだった。

しかも、この新しい街灯がぬるっとした独特のデザインで、ひと気がなく暗い夜の雰囲気と相まって、一層不思議な空間ができあがっている気がした。




辺りを見回すと、まだ古い街灯も残っている。
近いうちに無くなってしまうのだろうか。

新旧の街灯が一緒に並んでいる風景を見られるのは今しかないかもしれないので、これはちょっと書き留めておきたいと思った。




左手前の街灯だけが古いもの、それ以外は新しい街灯。






昼間にもう一度、訪れてみた。

改めて見ると、新しい街灯はデザインを思い切って変えている。というより前の面影が全くない。






新しい街灯。

蛇窪共栄会。
街灯のヘビのモチーフはここからきているらしい。

近くには「蛇窪神社」という神社があり、鮮やかな紅白の配色は神社のイメージだと思われる。

それにしても、相当気合いの入ったデザイン。
少なくとも、テンプレートからデザインを選ぶタイプではなくて、オーダーメイドで作っているはず。

そういえば、街灯の工場見学も行きたかったのに、しばらく難しくなってしまったなあ。




恐らく、蛇が灯りを咥えているイメージだろう。面白い。

灯りの部分はどうやって柱とくっついているのだろうか。
拡大してもよく分からない。




「令和元年度」と書いてある。
つい最近、街灯が変わったことは間違いないようだ。

名称が「二葉四丁目共栄商店会」となっている。

柱の部分にあったのは「蛇窪共栄会」だった。通称だろうか。
名称が2つある商店街は、意外と多かったりする。

「環境にやさしい商店街」というプレート。
比較的新しい街灯によく見かける。

新しくLEDの街灯を設置したり、LEDに交換したりすると、東京都から助成金が出るらしい。

個人的には光がパキッとしたLEDよりも、ぼうっとした古い灯りが好きだし、古いデザインの街灯が無くなってしまうのはやはり寂しい。

けれど、活気が無くなっている商店街も少なくないなかで、街灯が新しく生まれ変わるというのは、いいことかなとも思う。




これは別の商店街で、最近見つけたもの。

街灯のリニューアルがきっかけで、商店街に活気が出るならいいことなのだろう。




土台の部分も撮ってみた。

何となく新しく設置した感が見てとれる。






古い街灯も見てみる。

柱の様子から結構な年季が入っているのが分かる。

ぺたっとしたミントグリーンの色は、時代を感じさせる。

サンポーのみんなで「集合住宅歴史館」へ行って、昭和の集合住宅を見に行った時も、扉やベランダの塗装はこういうマットな色が多かった。
ガイドさんに聞いてみたところ、「当時は塗料の技術的な問題で、こういう色合いが多かった」と言っていた気がする。

あれは1月だったか。遠い昔のよう。




立看板禁止のステッカーが目を引く。

街灯といっても所詮は光る「柱」なので、商店街によってはゴミ置き場にされたり、クリスマスの電飾を施されたり、それこそ看板をくくりつけられたり、割りとマルチタスクを強いられているのである。

それを観察するのも結構好きだったりする。




例えばこれ。

貼り紙を貼られたうえに、植木鉢をくくり付けられている。

この商店街は、他にも電飾を巻き付けたられたり、街灯を思いっ切り使い倒しているので、見ていると面白い。



この街灯はごみ置き場にされているのか、布団が置かれている。
別の日に行ったら、イスが置かれたりしていた。



こっちの街灯は、民家の囲いの起点にされている。
こうなってくると、商店街というより人の営みがダイレクトに感じられて味わい深い。

話が逸れました。

ともかく、三間通りは歩道が狭く車どおりも結構多いので、立看板があると危ないのかもしれない。




ミントグリーンに鮮やかなオレンジのプレートが映える。

細かい話だが、このプレートの位置がちょっと変わっている。

商店街の名前を書いたプレートは、大体灯りの部分のすぐ下にあって、灯りと同じ方向に来ることが多い。




こんな感じ。




一本だけ塗装が新しい気がする。柱の部分の緑色が違う。

この街灯もやはり変えてしまうんだろうか。
個人的には残しておいてほしい。

せっかく塗り直したのに撤去してしまってはもったいないし、何より新旧の街灯が共存している商店街があったら面白い。




比べてみると、明らかに塗り直されていることが分かる。




三間通りを西大井方面へまっすぐ進むと、次の商店街に出る。

ちなみに、この辺りを左へ曲がると戸越公園駅へと通じているが、その途中に「ゆたか通り」という街灯のインパクト抜群の商店街がある。

三間通りに方は西大井の駅を越えて、品川区役所の方へと続いている。

その間には7か所も商店街がある。
さらに途中には左側に商店街が1ヶ所あるので、全部で8種類の街灯を見ることができる。

三間通り沿いの商店街で、もう1ヶ所街灯が変わっているところを見つけた。
そこは残念ながら元の街灯が完全に撤去されていて、どういうデザインだったか思い出せない。

もしかしたら、三間通り全体で街灯を交換する話になっているのかもしれない。この辺りを通る機会があったら、しばらく観察してみようと思う。


【街灯図鑑・蛇窪共栄会】

















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王田土人

絵描き。幻想的なもの、幾何学的なもの、しょーもないもの、シュールなものなど好きです。コーヒー牛乳も好きです。

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