すぐそこにある南国とたわむれる

  • 更新日: 2020/03/03

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引っ込み思案




寒い。



寒い。



寒い。


王田土人です。寒いのは苦手です。
暖冬とか言われてますが、寒いもんは寒いです。


寒さをしのぐ方法をちょっと考えてみます。

手袋をします。マフラーをします。靴下を2枚履きます。
身体の冷えやすい部分を補強して、寒さを防ぐ方法です。

まだあります。
辛い料理を食べます。お酒を飲みます。
こちらは対照的に、身体を中から温める方法です。

しかし、もっと根本的な解決方法があります。
寒いところから移動すればいいのです。

つまり、南国へ行けばいいのです。





試しにホノルルへ飛んでみました。

片道 37,500円。高い!
6時間50分。遠い!

家を出たら空気が冷たい、水道の水が冷たい、ご飯がすぐに冷めてしまう、そんなタイミングでいちいちホノルルへぶっ飛んでいては、色々もちません。

しかし、何も遠くの南国へ行く必要はないんです。


南国はすぐそこにあるのですから。







ほらあった。

街の至るところに南国はあるのです。

私たちは、わざわざ6時間50分もかけてホノルルまで行かなくても、実に手軽に南国気分を味わえるのです。

体感では、5分歩けば1回は南国気分を味わえます。

これはホノルルに着くまでに、82回は南国気分を味わえる計算になりますし、5分に1回は山手線の運転間隔に匹敵するペースです。
しかしそこで思うのです。


ちょっとあり過ぎやしませんか。


改めてちゃんと探すと、驚くほど簡単に、バカみたいに簡単に南国が見つかります。

もはやありがたみもヘッタクレもありません。寒空の下、身体を縮めて歩いていると、シュロやらソテツやらが砂漠のオアシスのごとく、ぽつんと立っていてこそ南国気分に浸れるというものでしょう。こんなどこにでもニョキニョキ生え散らかしてたら商売あがったりですわ。やめさせてもらいます。

お疲れさまでした!   (完)



とはいえこれだけ数があると、一口に南国(っぽい木)といっても、思ったより色々な形やシチュエーションがありますまいか。

ならいっそ、バカみたいに生えている南国のバラエティ豊かな表情を味わって、身体をなかから温めようではないか。

今回はそういう散歩です。ではどうぞ。



民家と南国



一軒家には立派な南国が多いです。
隣にラプ=ラプの像とかあっても不思議はありません。




こちらは縦にぬっと伸びるパターン。
遠くからも見つけやすいので、南国初心者にもおすすめです。




意外なことに、南国はマンションの入り口にも多いのです。

入り口はマンションの顔ですから、マンションそのものが巨大な南国であるといっても過言ではありません。




南国がくねっと歓迎してくれます。

初めて入る建物は、本当に住所が合っているか、不審者だと思われていないかなど、何かと不安な気持ちになるものですが、そこに南国があることで、いくらか緊張が和らぎ、陽気な心持ちで建物へと入ることができるのです。

またそれは、住人にとっても同じことで、受験の合格発表や大事なプレゼンの前、月曜日の朝など、憂鬱や緊張で心が凝り固まっていても、南国がくねっとそこにあることで、いつしか緊張がほぐれ、陽気な心持ちで建物を出ることができるのです。




根元にも小さな南国。




ところで、「くねっと感」でいえば、この南国の右に出るものはないでしょう。

大学時代、アルバイト先の送別会が催されたときのこと。
同じ大学のメンツだけで写真を撮る流れになり、シャッターが押されようとしたその瞬間、同窓でも何でもないヤツが入り込んできたのです。ソイツはこんな感じでくねっと画面内に入り込んできました。

当時は大変空気が読めない男だなあと思いましたが、今にして思えば南国風のおおらかな気質だったのでしょう。


南国ロケーション



離島型の南国です。
思えば、南国といえば「南の島」です。フィジー、モルディヴなどなど。




こちらは陸地から突き出るように南国があります。
半島型に分類できるでしょう。




建物の二階に南国があります。

ここで思い至るのは、「二階から南国」ということわざです。

「一階は北国で寒いが二階は南国で暖かい様子。転じて、状況が悪くても好機はそのうち巡ってくることのたとえ。」すなわち「待てば海路の日和あり」と同じような意味です。

南国にマイナス思考は合いません。ケ・セラ・セラ!




これは「徒然草」の一節です。(https://www2.dhii.jp/nijl/kanzo/iiif/200016355/images/200016355_00011.jpg)

吉田兼好は山奥を歩いていると小屋を見つけ、勝手に路上観察を始めます。

「ああ、こんなところにも人が住んでいるのかあ」と勝手に感動していると、ミカンの木が厳重に柵で囲まれているのを見つけ、こんな辺鄙なとこにミカン盗る奴なんか来ねーよ!と思い、「この木なからましかばとおぼえしか。」(あーあ、この木が無かったらなあ!)と勝手に興ざめして、いちゃもんをつけるくだりです。



何となくそのミカンを思い出したという話です。


北北南北



南国は時として連なります。
南南南南。立派です。




北北南北。
こちらは応援したくなります。




南南北。
1点差は気が抜けない。




南北。
南が縦に伸び、北は横に広がり、華道のような味わい。


隠れ南国





南国だって隠れたいときもあります。

南国ならもれなく陽気だと思うのは、偏見というものではないでしょうか。

私は顔が強面にできているせいで、酒たばこギャンブルを全部やりそうだと言われたことがあります。全部やりません。
友人と飲みに行ってソフトドリンクを頼んでも、決まって私のところにアルコールが置かれます。

強面だからお酒が強いというのは、偏見というものではないでしょうか。

カバはのんびりした見た目に反して凶暴ですし、一方でシロサイは武骨な見た目に反しておとなしいといいます。

話が逸れました。

つまり、シャイな南国がいたっていいじゃない。
私たちは多様性の時代に生きているのです。



とはいえ頭の形が浮かれているので、すぐにバレてしまうこともあります。



この緩さもまた南国ゆえでしょう。

おっと、南国だから緩いというのも偏見でした。




この木なからましかばとおぼえしか。




窮屈。照れてます。




精いっぱい隠れてます。


南国コラボレーション



南国はコラボにも積極的です。

ホノルルキャンパスかと思ってしまいます。




ホノルルの人も日本菓子を作りたいのかなと思いきや、二子玉で見つけたやつです。




駐車場とコラボ。

フェンス越しなのは治外法権のせいです。




ブティックとコラボ。

何となく、アロハシャツであってほしかったです。



この街は南国そのもの

冒頭で、私はこの街には南国が多すぎると申し上げました。

今思えば、それは誤りでした。
この街は南国そのものなのです。

山手線と同じペースで南国があって当然なのです。

数多くの南国、表情豊かな南国をめぐり、ようやくそこへ思い至りました。

それでもなおホノルルへ行くなんて、オランダ人がハウステンボスへ行くようなものです。

私たちは、目の前の南国をただ味わえばよいのではないでしょうか。

では皆さん、ゴキゲンな南国ライフを!








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王田土人

絵描き。幻想的なもの、幾何学的なもの、しょーもないもの、シュールなものなど好きです。コーヒー牛乳も好きです。

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