Where the sea opens - 港から浜辺へ
- 更新日: 2025/09/25
”海への扉”
妻が帰省中のため、久々にひとりで迎えた土曜の朝。空に雲がないことを確認して洗濯物をふた回し、前日にパッキングした荷物をさっと背負い込み家を出る。

たまたま車窓から見えた川縁が綺麗に映った。
街へ向かう理由はそれだけで十分だった。
東海道線で小田原のひとつ隣、早川が今日の目的地だ。

8月も仕舞い始めたこの頃だが暑さは以前として厳しいままだ。塩タブレットと2本のボトルをしっかり用意してきた。誰も居ない車内でしゃくしゃくと食み塩分をチャージする。

国府津駅に着いた頃、やけに停車が長いことに違和感を覚える。表示を見るとなんと上りに変わっている。元より誰も居ないので気づかなんだ。焦って列車を飛び出す。

急いで熱海方面へ乗り換え、無事早川に到着。真鶴や湯河原と似た長閑な駅前の景色。

ほどなく歩くと早々に小田原漁港が見えた。並ぶ船舶の前を通り海の香りをふんだんに浴びる。


方々に人だかりが見えてきた。海鮮料理屋がひしめき合うエリアだ。早くも開店前から列を成しているようだ。一応見越して出てきたつもりだが、のんびりしているとどこも埋まりそうな勢いだ。

さかなセンター裏手の「お食事処 かいが」へ。少し分かりづらい場所にあるせいか待たずに入れた。街の名物であるアジフライをいただく。


たっぷり肉厚のアジを堪能したのち、浜辺を目指して歩き始める。いつか車窓から眺めた早川橋の真ん中に立ち中洲を望む。

せっかくなので無闇に地図に頼らず歩きたいがどこが道なのかいまいち分からない。闇雲で進んだら高速道路に入りかけた。危ない。

闇雲で工事現場に迷い込んだ。危ない。

早速海に通じていそうな路地を見つけた。海抜表示と開けた景色が覗いている。

公園の入り口だった。1マス戻る。

稲妻のように屈折している。路地フリークの食指が跳ねるような景色に沢山出会えそうな予感がする。

用水路を覗き込むと砂利の上を走る水がとても澄んでいることに気付く。どうしてだろう?と気になり調べてみると、近くに都市や工場がないこと・地下水や湧水を導入していること・流れが速く淀みづらいこと等様々な要因があるらしい。ふと地元・三島の河川が思い浮かんだ。

ヤシの木リーチが出たのでもうじき確変に入るだろう。

遠くに青が見えた。ちょっと高低差がありそうだが果たして降りられる場所があるだろうか。

とてもルートにあるとは思えない景色だが進んで大丈夫なのか。

ちゃんと浜に繋がっていた。向こうにある小さな灯台を目指して歩いてみる。

砂利道が分断されている。ここが河口の終わりのようだ。勢いのある水流が砂利ごと押し流していくため足が取られる。うっかり右足をもっていかれた。

釣りを嗜むおじさんのプライベート・アイランドにお邪魔させていただく。

会釈を交わして以来気まずい空気が流れ続けている。こういう時、下手に干渉しない方がお互い気楽だとは分かりつつもつい挨拶してしまう。
円形のエリアからテトラポットを眺めて、沖ノ鳥島ってこんな景色なんだろうかと想像する。

暗闇で縁取られた先に煌めく水面が見えたとき、何か特別な空間に誘われているような期待を煽られた。地図上に「海への扉」と記されていた場所。西湘バイパスの真下、御幸の浜へと続く玄関口。個人的に今回一番気になっていたスポットだ。

抜けた先で出口を見てみると...ちゃんと扉が付いていた。防潮扉という災害設備らしい。西湘バイパスの高架下で海水浴客に混ざりながらクールダウンを図り、塩タブを欠かさずチャージ。市街に再び繰り出す。

西海子小路の風情ある並木道。江戸時代には武家屋敷や寺院がこの通りに立ち並んでいた。
小田原城址を始めとした史跡や歴史的建築の数々も早川の見所のひとつだ。

それはさておき、あまりにも暑い。なまじ白塗りで綺麗に舗装された地面なので照り返しが凄まじい。命の危険を感じたため、(本当に失礼な話だが)冷房に当たりたいがためだけに「小田原文学館」へ立ち寄る。

最上階の休憩室を独占。だが何故か冷房が付いてない。涼むのを諦めて展望スペースへ行き、街並みを一望して改めて美しい街だなと実感する。右手にある南米っぽい木の存在感がすごい。

裏手のテラスも大変オシャレな空間。
熱中症アラートが限界を迎え、最後に寄る予定だった小田原城址を諦める事に。来た道を綺麗に辿り駅へ。正味3時間歩き倒したので道を覚えてしまった。港に迎えられ浜辺まで辿り着く、海に誘われた1日だった。

たまたま車窓から見えた川縁が綺麗に映った。
街へ向かう理由はそれだけで十分だった。
東海道線で小田原のひとつ隣、早川が今日の目的地だ。

8月も仕舞い始めたこの頃だが暑さは以前として厳しいままだ。塩タブレットと2本のボトルをしっかり用意してきた。誰も居ない車内でしゃくしゃくと食み塩分をチャージする。

国府津駅に着いた頃、やけに停車が長いことに違和感を覚える。表示を見るとなんと上りに変わっている。元より誰も居ないので気づかなんだ。焦って列車を飛び出す。

急いで熱海方面へ乗り換え、無事早川に到着。真鶴や湯河原と似た長閑な駅前の景色。

ほどなく歩くと早々に小田原漁港が見えた。並ぶ船舶の前を通り海の香りをふんだんに浴びる。


方々に人だかりが見えてきた。海鮮料理屋がひしめき合うエリアだ。早くも開店前から列を成しているようだ。一応見越して出てきたつもりだが、のんびりしているとどこも埋まりそうな勢いだ。

さかなセンター裏手の「お食事処 かいが」へ。少し分かりづらい場所にあるせいか待たずに入れた。街の名物であるアジフライをいただく。


たっぷり肉厚のアジを堪能したのち、浜辺を目指して歩き始める。いつか車窓から眺めた早川橋の真ん中に立ち中洲を望む。

せっかくなので無闇に地図に頼らず歩きたいがどこが道なのかいまいち分からない。闇雲で進んだら高速道路に入りかけた。危ない。

闇雲で工事現場に迷い込んだ。危ない。

早速海に通じていそうな路地を見つけた。海抜表示と開けた景色が覗いている。

公園の入り口だった。1マス戻る。

稲妻のように屈折している。路地フリークの食指が跳ねるような景色に沢山出会えそうな予感がする。

用水路を覗き込むと砂利の上を走る水がとても澄んでいることに気付く。どうしてだろう?と気になり調べてみると、近くに都市や工場がないこと・地下水や湧水を導入していること・流れが速く淀みづらいこと等様々な要因があるらしい。ふと地元・三島の河川が思い浮かんだ。

ヤシの木リーチが出たのでもうじき確変に入るだろう。

遠くに青が見えた。ちょっと高低差がありそうだが果たして降りられる場所があるだろうか。

とてもルートにあるとは思えない景色だが進んで大丈夫なのか。

ちゃんと浜に繋がっていた。向こうにある小さな灯台を目指して歩いてみる。

砂利道が分断されている。ここが河口の終わりのようだ。勢いのある水流が砂利ごと押し流していくため足が取られる。うっかり右足をもっていかれた。

釣りを嗜むおじさんのプライベート・アイランドにお邪魔させていただく。

会釈を交わして以来気まずい空気が流れ続けている。こういう時、下手に干渉しない方がお互い気楽だとは分かりつつもつい挨拶してしまう。
円形のエリアからテトラポットを眺めて、沖ノ鳥島ってこんな景色なんだろうかと想像する。

暗闇で縁取られた先に煌めく水面が見えたとき、何か特別な空間に誘われているような期待を煽られた。地図上に「海への扉」と記されていた場所。西湘バイパスの真下、御幸の浜へと続く玄関口。個人的に今回一番気になっていたスポットだ。

抜けた先で出口を見てみると...ちゃんと扉が付いていた。防潮扉という災害設備らしい。西湘バイパスの高架下で海水浴客に混ざりながらクールダウンを図り、塩タブを欠かさずチャージ。市街に再び繰り出す。

西海子小路の風情ある並木道。江戸時代には武家屋敷や寺院がこの通りに立ち並んでいた。
小田原城址を始めとした史跡や歴史的建築の数々も早川の見所のひとつだ。

それはさておき、あまりにも暑い。なまじ白塗りで綺麗に舗装された地面なので照り返しが凄まじい。命の危険を感じたため、(本当に失礼な話だが)冷房に当たりたいがためだけに「小田原文学館」へ立ち寄る。

最上階の休憩室を独占。だが何故か冷房が付いてない。涼むのを諦めて展望スペースへ行き、街並みを一望して改めて美しい街だなと実感する。右手にある南米っぽい木の存在感がすごい。

裏手のテラスも大変オシャレな空間。
熱中症アラートが限界を迎え、最後に寄る予定だった小田原城址を諦める事に。来た道を綺麗に辿り駅へ。正味3時間歩き倒したので道を覚えてしまった。港に迎えられ浜辺まで辿り着く、海に誘われた1日だった。