”イースト向アイランド”こと下町・東向島をラッパーと散歩してきた
- 更新日: 2018/11/29
東向島とラッパー
“散歩って楽しい!!” 初っ端から言を俟たないことを書いてしまった。
健康のために朝早くから歩く人。気晴らしがてらに夜な夜な歩く人。あてもなくフラフラと歩く人。目的はちがえど、総じて歩いている人は“散歩って楽しい!!”と感じているはずだ。
かくいう筆者も散歩は好きである。住み慣れた街でも自分なりの視点を持てば、いかようにも楽しめるからだ。
例えば、面白い店主と話をしたり、道端の花を写真に収めたり、めちゃめちゃ美味しいグルメを見つけることも散歩の醍醐味と言える。それが知らない街であれば一層のことだ。そう、散歩の楽しみ方は人それぞれで良い。(余談だが、知らない街を住民気分で散歩するのはオススメである)
というわけで、「sanpoo」では様々な街を散歩し、僕なりの視点で楽しみたいと思う。
記念すべき第一回目では、下町・東向島を散歩する。
東向島は東京都墨田区に位置しており、その昔は芸妓の街として栄華を迎えた街である。代表的なスポットといえば「東武博物館」、「向島百花園」などが挙げられる。
しかし、今回は東向島に住む友達に街のアテンドをお願いした。
こちらが案内人のラッパー・Yu1-R(ユウイチロウ)。
ブリンブリンなファッションの身を包み、右手にビール、口にはグリル。……正直、知らない人だったら目を逸らすタイプの人間だ。
Yu1-R(以下省略)「What's up? What's up? 今日はダウンタウンムーブメント、“イースト向アイランド” a.k.a東向島を案内するぜ〜ナーミン!」
(訳:調子どう? 調子どう? 今日は下町の動向“イースト向アイランド”通称東向島を案内するぜ〜わかるか!)
彼は東向島をイースト向アイランドと呼ぶ。ほかにも、上野をアップヤードと呼び、西葛西にいたってはウエスト葛ウエストと呼んでいる。ルー◯柴もビックリである。
なお、後ろの空き地は数年前に耐震偽装で騒がれた姉○事件があった場所だそう。Yu1-R曰く、ここで写真を撮っちゃうあたりがかなりヒップホップらしい。
街の代表的なスポットも捨てがたいが、こういった街の情報も住民に教わらなければわからない。今日の散歩が楽しみである。
はじめに筆者の目に止まったのは自販機。東京23区内だろうが、いまだにこういった自販機も置いてある東向島。管理人のオリジナリティが溢れている。
「イースト向アイランドはゲットーではないが、ドープなんだよ」
なるほどね〜と頷く筆者。……要は、治安はそこまで悪くないということらしい。
すぐ近くには、植物が装飾されたボタニカルバイクも。長年放置しておかなければ生まれない、もはやアート作品である。
明治通りに出ると、街のボーリング場「アイビーボウル向島」を発見。個人的に、街にボーリング場があると濃い青春時代が送れると思っている。
仮に筆者が東向島に引っ越したら、友達と宅飲み中にノリで行ったりしてみたい。あわよくば、その中に好きな女の子がいたりして、同じグループになって、女の子が残したピンを奇跡的なスペアでフォローして、最終的にはハイタッ……
街散歩に戻ろう。
酒屋前の自販機でお酒を購入するYu1-R。なお、こちらの自販機はYu1-R邸から徒歩1分。下町になると、自販機でお酒を買う姿だけでも風情を感じてしまう。
「酒飲みながら闊歩するのが、東向島流。有意義にフリーキーに粋にイキイキに行こうぜ〜」
たしかに、お酒を飲みながら散歩するのは楽しい。フリーキーに行きたい。そして、一つ言えることは、自販機の品揃えは豊富に限る。
ガソリンを蓄え、やってきたのは大貫自動車。
「ここは高校時代のBig up、マイメンの実家だ。自動車修理だけでなく、新車・中古車の販売もしている。プジョーどうでしょう??」
東向島には、大きなショッピング施設や商店街はないものの、生活に必要なお店は個人商店として点在しているそうだ。
同級生の実家が個人経営、というのもまた濃い青春が送れそうである。ここでの妄想はやめておこう。
続いて、案内してくれたのは「白髭神社」。隅田川七福神の寿老人を祀っていることで知られ、古くから地域を守ってきた由緒ある神社である。
Yu1-R自身も仕事や恋愛で悩んだ際は訪れてきた大事な神社だという。もちろん、地域住民にとっても象徴といえる神社だそう。
また、夏には「白髭神社例大祭」が行われ、墨東地域の中でも先陣を切って行われる夏祭りのため“向島の夏はここから始まる” と言われている。なんか言い伝えもかっこいいこと。
こちらは、東京を代表する河川「隅田川」である。
「隅田川。あっち側からしたら向島。なんだ、あっちの縞々なタワー」
気付いている方も多いだろうが、Yu1-Rはスポットごとにフリースタイルをかましてくれる。これがこの記事の肝なため、お付き合いください。
「元々、向島っていう名前は江戸時代に『隅田川御殿』という徳川将軍の休憩所があって、内川(古隅田川)の対岸となる北西の島部を『将軍の向島』と呼んだことが由来らしい。ほかにも、対岸地域に住む庶民を『川向こうの島』という意味で『向島』と総称した説もあるんだ」
急に真面目なこともフリースタイルしてくれた。
「あと、対岸の錦糸町あたりは空襲で焼けてしまったから京都をサンプリングして区画整理されているんだよ。だから地区がキレイに分かれてるだろ?」
やはり、街を目的もなく散歩するのは面白い。ましてや、その街に住んでいる人の案内付きは頼もしい。そして、Yu1-Rのお酒は2本目に入った。
こちらは、東武スカイツリーラインがすぐ真上を通る高架下。電車のガタンゴトンがこれほど恐怖を与えるのか!!ってほどに近いスポットである。
「上に走るスカイツリーライン 俺らをつなぐパイプライン 勘違いかもしれないけどキメちゃったパンチライン」
Yeah〜だ。
下町といえば、玄関先の植木鉢を思い浮かべる。それと、突然の椅子である。おそらく、ここで近所のおばちゃん達の井戸端会議が開催されているのだろう。最近、新メンバーが追加されたのかな?
くわえて、住宅地としてマンションが多く建設される真下にこういった長屋が残っていることも筆者的には嬉しい。
だんだんと日も落ちてきた午後6時。夕暮れの荒川を見ると、気持ちが穏やかになってくる。
この河原沿いを彼女とニケツしながら帰りたい。またもや、絵に描いたような青春が思い浮かぶ。
「暮れなずむ街 憂い泣く街 贈る言葉なんざ吐かねぇ 荒川土手 モネの絵画 よりも絶景 値はつかねぇ」
この荒川にピッタリのフリースタイルをありがとう。
ここからは、Yu1-R行きつけのお店を紹介してもらおう。1軒目は居酒屋「向じま ごっ馳走」(ムコウジマ ゴッツォ)。
「Life goes on このままいくぞ 目がうつろ だけど今日の疲れを癒すぞ〜」
というわけで、ビールをいただく。仕事終わりのビールも美味しいが、散歩後のビールもまた格別である。(良い顔しますね〜)
Yu1-Rの定番は「エシャレット」(左)400円、「豚足」(手前)400円」、「ささみ梅しそ揚げ」(右)470円だそうだ。
安いな〜と思いきや、ここの魅力は味だった。どの料理もリーズナブルな上にメチャクチャ美味い。大酒呑みのYu1-Rが行きつけになる理由もよくわかる。
こちらは、「秋刀魚の刺身」400円。
(秋って名前に入ってるんだもん。そりゃもう、たまらないっすよね〜)
秋の秋刀魚は、醤油に付けただけで脂が滲み出るんだよね〜わかる、わかるぞ!!(撮影は夏でしたが、僕のせいで冬になりました。すみません)
なお、「向じま ごっ馳走」では全国の地酒も置いてある。今回、出していただいたのは、「岩手県産生牡蠣」250円と西日本豪雨被災者復興支援として作られた「獺祭 島耕作ラベル」450円。
いっちばん美味しい食べ方で頬張っている。言わずもがな、日本酒との相性は抜群でしかない(良い顔しますね〜2回目)
なぜ、家族経営の居酒屋って美味しいのだろう? うむ、また絶対に訪れよう。本当にご馳走様でした。
2軒目に案内してくれたのは「上海菜苑 清華」(シャンハイサイエン セイカ)。
今日の散歩でわかったが、東向島には街中華が多い。しかし、なかでもYu1-Rの一押しが当店だという。
突然のカメラにも笑顔で対応してくれた店主さん。1人で営業しているにも関わらず、この余裕のある笑み。もう、この時点で筆者も虜になった。
こちらのマストおつまみは「イカ天」500円。たしかに、カウンターのお客さんを見渡してみると、みんな頼んでいた。
そして、Yu1-Rの〆、もとい東向島住民の〆が「エビソバ」750円。
あっさり塩味に細い麺。そして、優しい餡に包まれたエビや白菜の食感が〆にピッタリな一杯である。……散歩メディアだが、グルメメディアみたくなってきている。
最後にもうひとつだけ、紹介したい場所があるというYu1-R。向かったのは、テナント募集中の物件。ではなく、クラブだという。
その名も「TRANCE HOUSE」(トランスハウス)。今年の7月にオープンしたものの、普段開いているのは21時〜23時のため東向島住民からしたら謎スポットとして映っていたことだろう。
元々クリーニング屋さんだった空き物件をリノベしたというトランスハウス。壁には、護身術や英会話、ピアノレッスンのチラシが貼られている。
そして、夜になるとトランスがかかる。しかも、店内で回しているのは1人とのこと。謎は深まるばかりだ。
ならばと、今日は勇気を出して、Yu1-Rと入店してみた。
右手側にいるのが、オーナーのデイビッドさん。東向島の夜に1人でトランスを流し楽しんでいる張本人である。
なお、トランスハウスはクラブとして営業しているため1drink 1000円で入場できるそう。住民のみなさん、安心してください。メチャクチャ良い人でしたよ。
ちなみにデイビッドさんに名刺をいただいたが肩書きが半端なかった。どうやら、壁に貼られていた護身術・英会話・ピアノレッスンはデイビッドさんが教えてくれるようだ。多才!
久しぶりのお客さんだったのだろうか。お酒が進み、急に懸垂を始めるデイビッドさん。
マイクを持って、お馴染みのフリースタイルを始めるYu1-R。
トランスがかかる店内で、なかなかのカオスっぷりに直面している筆者。
これはこれで楽しい夜であった。
これは後日談だが取材後、Yu1-Rからイベントの告知が入った。フライヤーを見ると、トランスハウスであった。さすがはレペゼン、イースト向アイランドの人間である。
白黒写真がまた良い味を出している。
というわけで、東向島の散歩を終わりにする。街の散歩が少ないこと、後半食事が多かったことは申し訳ないと思う。
それと、言い忘れていたが、街からは下町のシンボル、スカイツリーが見える。
Yu1-R曰く「スカイツリーは登るものではなく、拝むもの。それがMy論」とのこと。いちいち面倒くさいが、また東向島を散歩したい。ありがとう、Yu1-R。
夜中に光るスカイツリー、ラッパー英語を使いすぎ、だけども言わない辛い無理、いつかは輝く二人組
(小野洋平)
健康のために朝早くから歩く人。気晴らしがてらに夜な夜な歩く人。あてもなくフラフラと歩く人。目的はちがえど、総じて歩いている人は“散歩って楽しい!!”と感じているはずだ。
かくいう筆者も散歩は好きである。住み慣れた街でも自分なりの視点を持てば、いかようにも楽しめるからだ。
例えば、面白い店主と話をしたり、道端の花を写真に収めたり、めちゃめちゃ美味しいグルメを見つけることも散歩の醍醐味と言える。それが知らない街であれば一層のことだ。そう、散歩の楽しみ方は人それぞれで良い。(余談だが、知らない街を住民気分で散歩するのはオススメである)
というわけで、「sanpoo」では様々な街を散歩し、僕なりの視点で楽しみたいと思う。
歩きます〜
記念すべき第一回目では、下町・東向島を散歩する。
東向島は東京都墨田区に位置しており、その昔は芸妓の街として栄華を迎えた街である。代表的なスポットといえば「東武博物館」、「向島百花園」などが挙げられる。
しかし、今回は東向島に住む友達に街のアテンドをお願いした。
こちらが案内人のラッパー・Yu1-R(ユウイチロウ)。
ブリンブリンなファッションの身を包み、右手にビール、口にはグリル。……正直、知らない人だったら目を逸らすタイプの人間だ。
Yu1-R(以下省略)「What's up? What's up? 今日はダウンタウンムーブメント、“イースト向アイランド” a.k.a東向島を案内するぜ〜ナーミン!」
(訳:調子どう? 調子どう? 今日は下町の動向“イースト向アイランド”通称東向島を案内するぜ〜わかるか!)
彼は東向島をイースト向アイランドと呼ぶ。ほかにも、上野をアップヤードと呼び、西葛西にいたってはウエスト葛ウエストと呼んでいる。ルー◯柴もビックリである。
なお、後ろの空き地は数年前に耐震偽装で騒がれた姉○事件があった場所だそう。Yu1-R曰く、ここで写真を撮っちゃうあたりがかなりヒップホップらしい。
街の代表的なスポットも捨てがたいが、こういった街の情報も住民に教わらなければわからない。今日の散歩が楽しみである。
はじめに筆者の目に止まったのは自販機。東京23区内だろうが、いまだにこういった自販機も置いてある東向島。管理人のオリジナリティが溢れている。
「イースト向アイランドはゲットーではないが、ドープなんだよ」
なるほどね〜と頷く筆者。……要は、治安はそこまで悪くないということらしい。
すぐ近くには、植物が装飾されたボタニカルバイクも。長年放置しておかなければ生まれない、もはやアート作品である。
明治通りに出ると、街のボーリング場「アイビーボウル向島」を発見。個人的に、街にボーリング場があると濃い青春時代が送れると思っている。
仮に筆者が東向島に引っ越したら、友達と宅飲み中にノリで行ったりしてみたい。あわよくば、その中に好きな女の子がいたりして、同じグループになって、女の子が残したピンを奇跡的なスペアでフォローして、最終的にはハイタッ……
街散歩に戻ろう。
酒屋前の自販機でお酒を購入するYu1-R。なお、こちらの自販機はYu1-R邸から徒歩1分。下町になると、自販機でお酒を買う姿だけでも風情を感じてしまう。
「酒飲みながら闊歩するのが、東向島流。有意義にフリーキーに粋にイキイキに行こうぜ〜」
たしかに、お酒を飲みながら散歩するのは楽しい。フリーキーに行きたい。そして、一つ言えることは、自販機の品揃えは豊富に限る。
ガソリンを蓄え、やってきたのは大貫自動車。
「ここは高校時代のBig up、マイメンの実家だ。自動車修理だけでなく、新車・中古車の販売もしている。プジョーどうでしょう??」
東向島には、大きなショッピング施設や商店街はないものの、生活に必要なお店は個人商店として点在しているそうだ。
同級生の実家が個人経営、というのもまた濃い青春が送れそうである。ここでの妄想はやめておこう。
続いて、案内してくれたのは「白髭神社」。隅田川七福神の寿老人を祀っていることで知られ、古くから地域を守ってきた由緒ある神社である。
Yu1-R自身も仕事や恋愛で悩んだ際は訪れてきた大事な神社だという。もちろん、地域住民にとっても象徴といえる神社だそう。
また、夏には「白髭神社例大祭」が行われ、墨東地域の中でも先陣を切って行われる夏祭りのため“向島の夏はここから始まる” と言われている。なんか言い伝えもかっこいいこと。
こちらは、東京を代表する河川「隅田川」である。
「隅田川。あっち側からしたら向島。なんだ、あっちの縞々なタワー」
気付いている方も多いだろうが、Yu1-Rはスポットごとにフリースタイルをかましてくれる。これがこの記事の肝なため、お付き合いください。
「元々、向島っていう名前は江戸時代に『隅田川御殿』という徳川将軍の休憩所があって、内川(古隅田川)の対岸となる北西の島部を『将軍の向島』と呼んだことが由来らしい。ほかにも、対岸地域に住む庶民を『川向こうの島』という意味で『向島』と総称した説もあるんだ」
急に真面目なこともフリースタイルしてくれた。
「あと、対岸の錦糸町あたりは空襲で焼けてしまったから京都をサンプリングして区画整理されているんだよ。だから地区がキレイに分かれてるだろ?」
やはり、街を目的もなく散歩するのは面白い。ましてや、その街に住んでいる人の案内付きは頼もしい。そして、Yu1-Rのお酒は2本目に入った。
こちらは、東武スカイツリーラインがすぐ真上を通る高架下。電車のガタンゴトンがこれほど恐怖を与えるのか!!ってほどに近いスポットである。
「上に走るスカイツリーライン 俺らをつなぐパイプライン 勘違いかもしれないけどキメちゃったパンチライン」
Yeah〜だ。
下町といえば、玄関先の植木鉢を思い浮かべる。それと、突然の椅子である。おそらく、ここで近所のおばちゃん達の井戸端会議が開催されているのだろう。最近、新メンバーが追加されたのかな?
くわえて、住宅地としてマンションが多く建設される真下にこういった長屋が残っていることも筆者的には嬉しい。
だんだんと日も落ちてきた午後6時。夕暮れの荒川を見ると、気持ちが穏やかになってくる。
この河原沿いを彼女とニケツしながら帰りたい。またもや、絵に描いたような青春が思い浮かぶ。
「暮れなずむ街 憂い泣く街 贈る言葉なんざ吐かねぇ 荒川土手 モネの絵画 よりも絶景 値はつかねぇ」
この荒川にピッタリのフリースタイルをありがとう。
食べます〜
ここからは、Yu1-R行きつけのお店を紹介してもらおう。1軒目は居酒屋「向じま ごっ馳走」(ムコウジマ ゴッツォ)。
「Life goes on このままいくぞ 目がうつろ だけど今日の疲れを癒すぞ〜」
というわけで、ビールをいただく。仕事終わりのビールも美味しいが、散歩後のビールもまた格別である。(良い顔しますね〜)
Yu1-Rの定番は「エシャレット」(左)400円、「豚足」(手前)400円」、「ささみ梅しそ揚げ」(右)470円だそうだ。
安いな〜と思いきや、ここの魅力は味だった。どの料理もリーズナブルな上にメチャクチャ美味い。大酒呑みのYu1-Rが行きつけになる理由もよくわかる。
こちらは、「秋刀魚の刺身」400円。
(秋って名前に入ってるんだもん。そりゃもう、たまらないっすよね〜)
秋の秋刀魚は、醤油に付けただけで脂が滲み出るんだよね〜わかる、わかるぞ!!(撮影は夏でしたが、僕のせいで冬になりました。すみません)
なお、「向じま ごっ馳走」では全国の地酒も置いてある。今回、出していただいたのは、「岩手県産生牡蠣」250円と西日本豪雨被災者復興支援として作られた「獺祭 島耕作ラベル」450円。
いっちばん美味しい食べ方で頬張っている。言わずもがな、日本酒との相性は抜群でしかない(良い顔しますね〜2回目)
なぜ、家族経営の居酒屋って美味しいのだろう? うむ、また絶対に訪れよう。本当にご馳走様でした。
【店舗情報】
店名:向じま ごっ馳走
住所:東京都墨田区墨田3-6-16 アリガビル2F
URL:https://www.facebook.com/mukoujima.gottso/
2軒目に案内してくれたのは「上海菜苑 清華」(シャンハイサイエン セイカ)。
今日の散歩でわかったが、東向島には街中華が多い。しかし、なかでもYu1-Rの一押しが当店だという。
突然のカメラにも笑顔で対応してくれた店主さん。1人で営業しているにも関わらず、この余裕のある笑み。もう、この時点で筆者も虜になった。
こちらのマストおつまみは「イカ天」500円。たしかに、カウンターのお客さんを見渡してみると、みんな頼んでいた。
そして、Yu1-Rの〆、もとい東向島住民の〆が「エビソバ」750円。
あっさり塩味に細い麺。そして、優しい餡に包まれたエビや白菜の食感が〆にピッタリな一杯である。……散歩メディアだが、グルメメディアみたくなってきている。
最後にもうひとつだけ、紹介したい場所があるというYu1-R。向かったのは、テナント募集中の物件。ではなく、クラブだという。
その名も「TRANCE HOUSE」(トランスハウス)。今年の7月にオープンしたものの、普段開いているのは21時〜23時のため東向島住民からしたら謎スポットとして映っていたことだろう。
元々クリーニング屋さんだった空き物件をリノベしたというトランスハウス。壁には、護身術や英会話、ピアノレッスンのチラシが貼られている。
そして、夜になるとトランスがかかる。しかも、店内で回しているのは1人とのこと。謎は深まるばかりだ。
ならばと、今日は勇気を出して、Yu1-Rと入店してみた。
右手側にいるのが、オーナーのデイビッドさん。東向島の夜に1人でトランスを流し楽しんでいる張本人である。
なお、トランスハウスはクラブとして営業しているため1drink 1000円で入場できるそう。住民のみなさん、安心してください。メチャクチャ良い人でしたよ。
ちなみにデイビッドさんに名刺をいただいたが肩書きが半端なかった。どうやら、壁に貼られていた護身術・英会話・ピアノレッスンはデイビッドさんが教えてくれるようだ。多才!
久しぶりのお客さんだったのだろうか。お酒が進み、急に懸垂を始めるデイビッドさん。
マイクを持って、お馴染みのフリースタイルを始めるYu1-R。
トランスがかかる店内で、なかなかのカオスっぷりに直面している筆者。
これはこれで楽しい夜であった。
これは後日談だが取材後、Yu1-Rからイベントの告知が入った。フライヤーを見ると、トランスハウスであった。さすがはレペゼン、イースト向アイランドの人間である。
白黒写真がまた良い味を出している。
というわけで、東向島の散歩を終わりにする。街の散歩が少ないこと、後半食事が多かったことは申し訳ないと思う。
それと、言い忘れていたが、街からは下町のシンボル、スカイツリーが見える。
Yu1-R曰く「スカイツリーは登るものではなく、拝むもの。それがMy論」とのこと。いちいち面倒くさいが、また東向島を散歩したい。ありがとう、Yu1-R。
夜中に光るスカイツリー、ラッパー英語を使いすぎ、だけども言わない辛い無理、いつかは輝く二人組
(小野洋平)