平井にある旧中川のカーブに惹かれた
- 更新日: 2019/05/23
いいカーブだ……
総武線の平井駅に来ています。

来たぜ江戸川区平井、荒川のほとり。
かつて南口のほうに花街があって賑わっていたこともあり、そういう歴史散歩のお話はネットでもたくさん読むことができます。
今回はそのあたりは触れないです。
いまの平井の駅前は賑やか、個人店舗が多そう。のんびりやっている良い街に見えます。
ところで、平井地区には旧中川が蛇行して流れています。
この間何気なく地図で旧中川を眺めていたのですが、荒川に合流する前の最後のカーブがとても良かったので見てください。

©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA
まずこのカーブがすごい。
もうちょっとで円じゃん。円になったらどうなるんだろう。永遠に流れ続けて永久機関にならないかな。
それはいいんだけど、ぐるっとした流路、そしてこの中は、川に囲まれた要塞だ。
奇しくもこのあたりの旧町名が中平井でした。「ナカ」の感じがすごくある。
実際には、北に上平井、南に下平井があっての中平井なんだけど、ナカ! ってとてもしっくりくるのです。
それから、カーブの内側に、川筋と同じ曲がり方の道が走っているのがわくわくする。

©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA
指紋みたい! って思った。
ふつうに考えると、川のけっこうな内側で道路が律儀に川に沿う必要なんてない。人が使う道としてはとても不自然です。
この指紋のような道は土堤のあとです。

第一軍管地方2万分1迅速測図原図(1880-1996)
川沿いは田んぼになっていて、その内側に畑と人が住んでいました。
その境界に、堤があって、ここはかつて、人が住む場所とそうでない場所を分けていた。
ナカ平井とは、この道によって「ナカ平井ソト」と「ナカ平井ナカ」の二層になっているのでは思いました。
結論から言うと、ナカ平井ソトは、埋め立て地あるあるとして、工場やマンションなどダイナミックに使われています。
▼ナカ平井ソト

一方、ナカ平井ナカは、昔の区画のままの細っこい住宅街です。
▼ナカ平井ナカ

この二つの層が、この"島"に濃縮スープみたいに丸くギュッとなってるの可愛くないですか。
ぜったい美味しいと思う。そういうのが売りのカレールーとかあるし。
というわけで、今日は美味しそうな旧中平井を目指します。それではスタートです。

降りました。高架。総武線ってなんかずっと高いところ走ってるイメージが僕はあって、それは多分聖橋とか、両国の絶望的に高い壁とかの印象だと思うんだけど、ちょっと調べたところ、東京駅の総武線ホームは地下5Fだし、馬喰町駅は青函トンネルを抜かせばJRで一番深い駅なんだそう。
むしろ地下のほうにタイトル持ってた。
イメージなんかちっとも当てにならない。

駅前はけっこうなロータリーがある。

駅前は何不自由ない感じでありますが、ロータリーの中心がトイレであるのでトイレが写真に入ってくる。
車よ回れ、トイレの周りを。

味噌汁で? 女性を?


ちょっと路地に入ると、年季の入ったお店が並びます。

¥1000って書いてあることに気づくまで数秒かかった。ゆっくりと脳に届く文字だ。

のびうさぎと、のびさせうさぎが居た。

こういうお店で、一度も頼まれたことない料理ってあるかなあ。
もう頼まれなさ過ぎて、材料も用意してない、みたいなやつあると思うんだよな。
そういうのを探す嗅覚、欲しいですよね。

かろうじて属性だけ残っていました。

蔵前橋通りに出た。

そういえば道路標識の英語表記は最近統一化が進んでいて「Kuramaebashi-dori Ave.」になりましたね。
具体的には「Ave. 」がつくようになった。
いろいろ冷やかしてると進まないですね。

燈明寺というお寺がある。

毛筆のドローンいいですよね。
本当にあのドローンのことかちょっと不安が残る。

なんか、台座に対して小さくない?

中は大層なお寺でした。
ただ、スカイツリーはフォトショップで消したくなるな。

奥から黄、赤、黄、赤、黄、赤、赤。
フォトショップで黄に塗りたくなるな。

ふただ。便利そう。

その並びに諏訪神社がある。



君、いいね。採用。
そう言いたくなる顔をしている狛犬が居た。

本殿も立派なのですが、脇にひっそりとある旧本殿の佇まいにやられてしまい、思わず撮ったしお賽銭いっぱい投げた。

なまめかしい龍。

荒波に乗る亀。

そしてたんぽぽ。
こういう場でたんぽぽ初めて見たな……

あと、神様デカビタ飲むかな。

ねえ。狐様シュワシュワ飲むかな。

とかいっているうちに着いた、旧中川。

目的の旧中平井は、下流側(北側)、つぎのカーブです。

平井橋。江戸時代は渡しがありました。

奥から人用の平井橋、電気用の専用橋、水道管です。
もしあなたが水でしたら、一番手前を渡ってください。

水道管に「工水」って書いてあったから工業用水かしら。

旧中川を、目的地のほうへ進む。

最近こういう柵が気になってるんですけど、これ区やエリアで関係あったりしないかな。
例えばこれは江戸川区の水場にあるとか。
江東区だと、なんか水の流れっぽい感じの柵をよく見るからちょっと思った。

これは同じ配色だけど、江戸川区のシンボルマークですよね。

旧中川には不審船も通ります。

ぐいぐい曲がってきた。そろそろ目的地。

来ました。
いま居る舗装された道路が、もと土堤です。

©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA
この道を歩きながら、ナカ平井ソトとナカ平井ナカを味わってみます。

突入して数歩でもう象徴的な絵が撮れてしまっているのですが、左側のソトは工場、右側のナカは住宅街です。

超低騒音型って書いてある。超ってのがいいですよね。
これ上ない限界ギリでやらせて頂いております! みたいな。

中平井という町名はもう無いのですが、中平井コミュニティ会館というのがナカ側にあった。

一方その頃ソトにはでかいコモディイイダがあった。

何かの倉庫があった。

ライオンもあった。

守衛室近くの窓、OPENかと思ったらLIONだった。

でかい都営のアパートも出てきた。ソトはやりたい放題だな。

平井七丁目第三アパートですって。
子供連れのママさんをけっこう見かける。

あれなんの煙突だろう。
ホリエモンロケットかな。

旧中川の向こう岸、墨田区のすみだ清掃工場だった。

これをスカイツリーって言って上京したての人だまそうかな。

古地図だと島感のあった中平井ですが、今はあちこちに橋があって、墨田区に抜けることができます。

堤の道に戻る。ここが一番の急カーブ。標識が出るほど。

ソト。巨大なパチンコ屋がカーブに沿っている。
そろそろナカの深いところが気になってきました。

島の中心へダイブ!

打って変わってですよね。打って変わって、のどかな店が出現する。

小さなエビフライ。

なんだもんじゃなのか、どんなもんじゃなのか……

どっちかな……

脇を締めずにこれを支えるって結構な筋力だと思った。

銭湯もあった。ナカは期待を裏切らないな。

学校もある。平井西小学校。
町の機能が内包されている感じがすごい。

内包、と言ってみたものの、近年、ゆりのき橋通りという道路が島を縦断して、かなり風通しがよくなっていそう。
地図を見なければ、ここが孤島だったことにも気づかない気がする。

やっぱ気になる柵。

いい塗り方だなあ。
配線や樋もしっかり塗り分けています。
白エリアの庇を青で、青エリアの庇を城で塗るのもお洒落。
お手本のような塗り。

このあたりでかつての堤は川と接続します。
いわば、ソトとナカが融合するエリア。
地図のピンのあたり、川埋め立てました~みたいな区画が残っていますが、ここには……


平井住宅というのがあって、これは国家公務員宿舎の一つらしい。

そこから荒川に出ようとすると段差があって、スロープ側の遠回り度、地獄じゃない?

出た。荒川だ。川向こうの首都高、なんかの未来みたい。
ずっと見てられる。いろんな色のトラックが通る。

旧中川が荒川に出るところ。

そういえば荒川の川向こうにも同じような水門が見える。
あれは今は「中川」と呼ばれている。
昔は荒川はここではなくて、旧中川はあっちの中川と繋がっていたんですね。

荒川がここではなかったということは区境もここではなく、川向こうの葛飾区側に「上平井」なんていう地名が残っています。
あと中川といえば「新中川」というのもある。新中川は旧江戸川に合流している。ええ……。

まあ、そんなのどうでもいいことです。どうでもいいこと。

荒川の土手からナカが見えますね。
道でチェアリングするのはナカですね~。ナカです。

平井大橋。蔵前橋通りの荒川にかかる橋です。

これ、船にしか見えない看板じゃん。めっちゃ見たい……
何書いてあるんだろう。見たい……

無理な体勢でめちゃくちゃがんばって撮ったやつです。
でも何の標識か全然分からないです。テトリス禁止?
船の感じもないし……何だよこれ……
命を掛けた写真がこれって……

あと、総武線の荒川橋梁を撮ったら、構造上ブレッブレの写真に見えるな……
ブレてないです……

何かの花がめちゃくちゃ咲いてたし、まあいいか。
平井楽しかった。
来たぜ江戸川区平井、荒川のほとり。
かつて南口のほうに花街があって賑わっていたこともあり、そういう歴史散歩のお話はネットでもたくさん読むことができます。
今回はそのあたりは触れないです。
いまの平井の駅前は賑やか、個人店舗が多そう。のんびりやっている良い街に見えます。
ところで、平井地区には旧中川が蛇行して流れています。
この間何気なく地図で旧中川を眺めていたのですが、荒川に合流する前の最後のカーブがとても良かったので見てください。

©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA
まずこのカーブがすごい。
もうちょっとで円じゃん。円になったらどうなるんだろう。永遠に流れ続けて永久機関にならないかな。
それはいいんだけど、ぐるっとした流路、そしてこの中は、川に囲まれた要塞だ。
奇しくもこのあたりの旧町名が中平井でした。「ナカ」の感じがすごくある。
実際には、北に上平井、南に下平井があっての中平井なんだけど、ナカ! ってとてもしっくりくるのです。
それから、カーブの内側に、川筋と同じ曲がり方の道が走っているのがわくわくする。

©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA
指紋みたい! って思った。
ふつうに考えると、川のけっこうな内側で道路が律儀に川に沿う必要なんてない。人が使う道としてはとても不自然です。
この指紋のような道は土堤のあとです。

第一軍管地方2万分1迅速測図原図(1880-1996)
川沿いは田んぼになっていて、その内側に畑と人が住んでいました。
その境界に、堤があって、ここはかつて、人が住む場所とそうでない場所を分けていた。
ナカ平井とは、この道によって「ナカ平井ソト」と「ナカ平井ナカ」の二層になっているのでは思いました。
結論から言うと、ナカ平井ソトは、埋め立て地あるあるとして、工場やマンションなどダイナミックに使われています。
▼ナカ平井ソト

一方、ナカ平井ナカは、昔の区画のままの細っこい住宅街です。
▼ナカ平井ナカ

この二つの層が、この"島"に濃縮スープみたいに丸くギュッとなってるの可愛くないですか。
ぜったい美味しいと思う。そういうのが売りのカレールーとかあるし。
というわけで、今日は美味しそうな旧中平井を目指します。それではスタートです。
平井駅前

降りました。高架。総武線ってなんかずっと高いところ走ってるイメージが僕はあって、それは多分聖橋とか、両国の絶望的に高い壁とかの印象だと思うんだけど、ちょっと調べたところ、東京駅の総武線ホームは地下5Fだし、馬喰町駅は青函トンネルを抜かせばJRで一番深い駅なんだそう。
むしろ地下のほうにタイトル持ってた。
イメージなんかちっとも当てにならない。

駅前はけっこうなロータリーがある。

駅前は何不自由ない感じでありますが、ロータリーの中心がトイレであるのでトイレが写真に入ってくる。
車よ回れ、トイレの周りを。

味噌汁で? 女性を?


ちょっと路地に入ると、年季の入ったお店が並びます。

¥1000って書いてあることに気づくまで数秒かかった。ゆっくりと脳に届く文字だ。

のびうさぎと、のびさせうさぎが居た。

こういうお店で、一度も頼まれたことない料理ってあるかなあ。
もう頼まれなさ過ぎて、材料も用意してない、みたいなやつあると思うんだよな。
そういうのを探す嗅覚、欲しいですよね。

かろうじて属性だけ残っていました。

蔵前橋通りに出た。

そういえば道路標識の英語表記は最近統一化が進んでいて「Kuramaebashi-dori Ave.」になりましたね。
具体的には「Ave. 」がつくようになった。
平井の信仰
蔵前橋通りを渡って、旧中平井のあたりを目指しているのですが。いろいろ冷やかしてると進まないですね。

燈明寺というお寺がある。

毛筆のドローンいいですよね。
本当にあのドローンのことかちょっと不安が残る。

なんか、台座に対して小さくない?

中は大層なお寺でした。
ただ、スカイツリーはフォトショップで消したくなるな。

奥から黄、赤、黄、赤、黄、赤、赤。
フォトショップで黄に塗りたくなるな。

ふただ。便利そう。

その並びに諏訪神社がある。



君、いいね。採用。
そう言いたくなる顔をしている狛犬が居た。

本殿も立派なのですが、脇にひっそりとある旧本殿の佇まいにやられてしまい、思わず撮ったしお賽銭いっぱい投げた。

なまめかしい龍。

荒波に乗る亀。

そしてたんぽぽ。
こういう場でたんぽぽ初めて見たな……

あと、神様デカビタ飲むかな。

ねえ。狐様シュワシュワ飲むかな。
旧中川

とかいっているうちに着いた、旧中川。
目的の旧中平井は、下流側(北側)、つぎのカーブです。

平井橋。江戸時代は渡しがありました。

奥から人用の平井橋、電気用の専用橋、水道管です。
もしあなたが水でしたら、一番手前を渡ってください。

水道管に「工水」って書いてあったから工業用水かしら。

旧中川を、目的地のほうへ進む。

最近こういう柵が気になってるんですけど、これ区やエリアで関係あったりしないかな。
例えばこれは江戸川区の水場にあるとか。
江東区だと、なんか水の流れっぽい感じの柵をよく見るからちょっと思った。

これは同じ配色だけど、江戸川区のシンボルマークですよね。

旧中川には不審船も通ります。

ぐいぐい曲がってきた。そろそろ目的地。
旧中平井に来た

来ました。
いま居る舗装された道路が、もと土堤です。

©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA
この道を歩きながら、ナカ平井ソトとナカ平井ナカを味わってみます。

突入して数歩でもう象徴的な絵が撮れてしまっているのですが、左側のソトは工場、右側のナカは住宅街です。

超低騒音型って書いてある。超ってのがいいですよね。
これ上ない限界ギリでやらせて頂いております! みたいな。

中平井という町名はもう無いのですが、中平井コミュニティ会館というのがナカ側にあった。

一方その頃ソトにはでかいコモディイイダがあった。

何かの倉庫があった。

ライオンもあった。

守衛室近くの窓、OPENかと思ったらLIONだった。

でかい都営のアパートも出てきた。ソトはやりたい放題だな。

平井七丁目第三アパートですって。
子供連れのママさんをけっこう見かける。

あれなんの煙突だろう。
ホリエモンロケットかな。

旧中川の向こう岸、墨田区のすみだ清掃工場だった。

これをスカイツリーって言って上京したての人だまそうかな。

古地図だと島感のあった中平井ですが、今はあちこちに橋があって、墨田区に抜けることができます。

堤の道に戻る。ここが一番の急カーブ。標識が出るほど。

ソト。巨大なパチンコ屋がカーブに沿っている。
ナカにダイブする
さて、この「もと土堤」の道はナカとソトの境界であり、ナカのコアまでは見えません。そろそろナカの深いところが気になってきました。

島の中心へダイブ!

打って変わってですよね。打って変わって、のどかな店が出現する。

小さなエビフライ。

なんだもんじゃなのか、どんなもんじゃなのか……

どっちかな……

脇を締めずにこれを支えるって結構な筋力だと思った。

銭湯もあった。ナカは期待を裏切らないな。

学校もある。平井西小学校。
町の機能が内包されている感じがすごい。

内包、と言ってみたものの、近年、ゆりのき橋通りという道路が島を縦断して、かなり風通しがよくなっていそう。
地図を見なければ、ここが孤島だったことにも気づかない気がする。

やっぱ気になる柵。

いい塗り方だなあ。
配線や樋もしっかり塗り分けています。
白エリアの庇を青で、青エリアの庇を城で塗るのもお洒落。
お手本のような塗り。
ソトとナカが融合する
このあたりでかつての堤は川と接続します。
いわば、ソトとナカが融合するエリア。
地図のピンのあたり、川埋め立てました~みたいな区画が残っていますが、ここには……


平井住宅というのがあって、これは国家公務員宿舎の一つらしい。

そこから荒川に出ようとすると段差があって、スロープ側の遠回り度、地獄じゃない?

出た。荒川だ。川向こうの首都高、なんかの未来みたい。
ずっと見てられる。いろんな色のトラックが通る。

旧中川が荒川に出るところ。

そういえば荒川の川向こうにも同じような水門が見える。
あれは今は「中川」と呼ばれている。
昔は荒川はここではなくて、旧中川はあっちの中川と繋がっていたんですね。
荒川がここではなかったということは区境もここではなく、川向こうの葛飾区側に「上平井」なんていう地名が残っています。
あと中川といえば「新中川」というのもある。新中川は旧江戸川に合流している。ええ……。

まあ、そんなのどうでもいいことです。どうでもいいこと。

荒川の土手からナカが見えますね。
道でチェアリングするのはナカですね~。ナカです。

平井大橋。蔵前橋通りの荒川にかかる橋です。

これ、船にしか見えない看板じゃん。めっちゃ見たい……
何書いてあるんだろう。見たい……

無理な体勢でめちゃくちゃがんばって撮ったやつです。
でも何の標識か全然分からないです。テトリス禁止?
船の感じもないし……何だよこれ……
命を掛けた写真がこれって……

あと、総武線の荒川橋梁を撮ったら、構造上ブレッブレの写真に見えるな……
ブレてないです……

何かの花がめちゃくちゃ咲いてたし、まあいいか。
平井楽しかった。