和田町を散歩しました

  • 更新日: 2022/08/04

和田町を散歩しましたのアイキャッチ画像

給水塔と偽給水塔

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何年かぶりに相鉄に乗ってる。

むかし沿線に住んでいたんだけど、あのあたりが2019年の相鉄JR直通運転を経て「新宿まで○○分」みたいに言われていることには未だに慣れない。
藍色の相鉄に乗ると、成人した悪ガキを見守るおばちゃんみたいな気持ちになる。
あらあら、かっこよくなっちゃってねえ。おばちゃん分かってた。いつか立派になるって。おばちゃんには分かってた。

ところで、同じ相鉄線の駅でも、横浜寄りの駅は昔からにぎやかだったように思います。
天王町なんかその典型で、松原商店街があるし、ビジネスパークに勤める強そうなサラリーマンの層も厚いし、旧東海道散歩を楽しむおじいちゃんなんかも居たりして。

それで、久しぶりに天王町に行こう! と思い立ち、横浜駅から相鉄に乗ったんだけど、いざ天王町に着いたら、いやあ……ここはなんとなく覚えてるしいいよ……と急に降りる気を無くしてしまって、びっくりするよね、多重人格? それで、2つ先の和田町に降りました。
ここも過去に絶対降りたことあるんだけど、全く記憶にないですね。別の何かで上書きしちゃったのかもしれない。金曜ロードショーとかで。

ちなみにこの和田町の「和田」とは鎌倉幕府の侍所別当・和田義盛のことらしい。
あとで和田神社に偶然立ち寄ってそこで知ったんだけど、ちょうど今大河ドラマ「鎌倉殿の13人」やってるからね。ははあん、散歩、寄せて来ましたね、みたいに思われたらどうしようって、いや本当に、偶然です、本当にすみません。和田ちゃんの情報なんて何一つ持ってないですし、手ぶらで来てます。あってはならない事故です。


和田町駅前



駅舎から外の世界を覗く。橋の向こうに商店街のゲートが待ち構えているな。
まだこちらに気づかないボスキャラを遠くから眺める感じ。
あれは強そうなのであとで行くとして、まずは駅前を攻めることにする。




駅の看板と比べて笑笑の大きさ。
笑笑の文字は、大きければ大きいほど良いらしいですよ。




「部位」が指し示す場所を失っている。
ピクトグラムが脱走したんでしょうか。
脱走したとして、どのように居たんだろう。



こういうこと?




夜は綺麗なんだろうか。



っていうかこの壁面全部いいな。作品だよ。
あのポスターどうやって貼ったんだろう。




商品名を直書きするお店だ。好き!
スリムドカンって一時期すごいCMやってたな。まだ売ってるんだろうか。




ダクトや縦樋があってもまっすぐに塗られた青帯がきれい。
ああいう塗りを評価したい。
あれをやった職人さんにすぐ1000円とか渡したいですもの、いまそういう技術が無いからしていないだけで、本当は今すぐにでもしたい。
街に課金したいことがある。




コーンで……家を……?


保土ヶ谷の山のほう



こっから坂なんすよ。和田町駅はちょうど帷子川の谷にあって、南と北に山がある。
最初に、南のほうに行きます。




これ、あとからコンクリート文化と融合した?
御利益のある湧き水のような雨樋。




いくら坂でも、こんなガードレールにはならんでしょ。




まだ笑笑が見えて面白い




「5」などないようなのびのび駐輪。




ダース・塀ダーってこと?




昔からあったっぽい山道をチョコレートコーティングみたいに雑にアスファルトで固めた道大好き!



平面を無理矢理作り出す技術大好き!

坂道には僕の大好きなものがいっぱい生成されるから大好き!




文化的な街にあるまじき断崖だ。鹿が跳ねて下ってきそう。




高台にUR建ってるな。コンフォール仏向町だって。
仏向(ぶっこう)ってこのあたりの地名なんだけど、ここに住むとなんとなくコンフォール、快適に悟りを開けそうな気がする。




高台なんだけど、ちゃんと平地が作られていて正しい住宅街がある。



たまに時空が歪んでいる。なかなかたどり着かないお隣さん。




住宅街の脇にビニールハウスみたいなのがぽつんとあって、



最初なに? って思ったけどこれ横浜新道だわ。
保土ヶ谷ICから新保土ヶ谷ICに抜けるときによく通るとこだ。




良い眺めだった場所。
下に降りられる階段があったんだけど、閉鎖されてた。



あとで下に回ってみた。
これは老朽化したからかなあ。直さないのかしら。全然払うよ。
ここですぐ10000円とか積み立てたいですもの。いまそういう技術が無いからしていないだけで、本当は今すぐにでもしたい。


橋を渡って和田町商店街



駅までギューンと戻ってきまして、今度は橋を渡って北側の商店街に行ってみる。




橋の向こうが繁華街っていう構造わくわくするな。飯田橋からの神楽坂みたい。




やってたら行ってた。




やってたけど行かなかった。




いま急に記憶を失ってもどこに居るか分かる。
もしくは自分を「和田」だと認識する。




和田町商店街おしまい。


もっと北へ



「人生の岐路」の挿絵にあんまり使われなさそうな分かれ道だ。




いい塗りだ……
200円あげたい……



いや……300……400円……!
課金させてくれ……! 苦しい……! 街に課金させて……!




突然山登りが始まるじゃん。
ただこれ、突き当たりが人ん家の玄関で「はずれ」の道でした。

じゃあ正解はどこだ、と探したところ、



脇のこれが上に続く正解の階段でした。分かるかよ。



本流の階段に出た気がします。







このあたりにはほかにも何本も階段が走っていて面白いな。




勾配のやばさが伝わりそうだったので。




階段の交差点だ! 一角に神社があって、



それが和田義盛ゆかりの和田稲荷神社でした。どうやって着いたのか覚えてないし、正直、和田ちゃんに呼ばれた感じはある。
和田ちゃん。見てるよ、大河ドラマ。



和田ちゃん。小難しいことが書いてあるよ。和田ちゃん。




これは、和田ちゃんの……字?



和田ちゃん、これは何の説明?




まだ登るところがある。
滑り止めの丸が収斂して流れ登っていくようにも見える。その流れに逆らってはいけない気がしたので登る。




急なところもブロック塀。




こんにちは




プールかと思った。




眺めが良い。ランドマークタワーが見える。




眺め奪われた! 登ってきた意味を返せ!




登った先は高級住宅街。今も昔も高いところにはお殿様が住みます。
今来た道はどうやっても車通れないから、もっとほかに良い道があるんだろう。




向こうにすごくかっこいい給水塔が見える。あれなんだろうな。
今日はあそこをゴールにしようとなんとなく決めました。


給水塔を目指す



身代わりの術使ったあと?




いい公園なのに誰もいない。
子どもゼロの街なのか?




常盤公園は禁煙となっております、だって。
「なっております」なんて子ども使わないでしょ。
本当にここはこどもゼロの街で、大人が子どものふりをして描いている可能性が出てきた。




違う、給水塔目指すんだった。




あれ、給水塔どっちだっけ、みたいな写真が撮れたので。




あ~横浜国大の給水塔だったか。



ちなみに今は給水塔としては使われていないらしい。はまれぽに書いてあった。

さっきから急に若い人とすれ違うなと思っていたんだけど、そうか大学かあ。
いま大学生やってる人って、自分が大学生だった頃幼児とかなんだよな。
クレヨンで絵とか描いてた人が偏微分方程式とか解いている。
すごい。



一方僕は、水抜き穴の絶妙に不穏なコンポジションについて考えたりしている。
すごくない。


さて。一応のゴールをみたので駅に戻る。




無をあらわす写真っていいな。
例えばここに布袋寅泰の写真は選ばれない。
いちごや花の写真が選ばれる。



ところでいちごは人気の果物のはずなのに、無の表現としても成立するのは何故だろう。
もしかしてすごい写真技術なのかも……という気がしてきた。おいしいいちごを無にする写真家。
逆にこの写真家が布袋寅泰を撮ったらどうなるんだろう。




まあいいか。笑って帰ろうね。








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ヤスノリ

街の歪み研究家。1年に100駅以上降りる。駅を制覇する系のアプリは本気出せば結構なとこまでいくと思うのだけど、毎回起動を忘れる。

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