地面のマガジン、再び

2020年7月に立ち上げたコミュニティ「地面のファン」。落とし物とごみの写真を投稿するオンラインコミュニティは、始動から3日で50人のメンバーを集めた。その後も着々と増え続け、11月現在100人超という大所帯に。ありがたい話、この連載「地面のマガジン」を読んでくださった方々の参加も多い。自ら作り上げたこのコミュニティに何らかの可能性を感じて、今月もまた、こうして筆を取っているという話。さあ、今月も下向いていきましょう。

「地面のファン」始動から5ヶ月。コミュニティには地面の写真が投稿され続けている。前回紹介した地面の他にも、個性的な地面が集まっているので、まずは写真紹介から進めたい。


●石化うーたん



（椿さんの投稿より）
・・・メデューサに立ち向かった。無念。



●伝言失敗イルカ



（arataさんの投稿より）
・・・「とまれ」の声が掻き消される。



●キケンな違和感



（非人生さんの投稿より）
・・・これは、アブイ。



●野生のニンテンドー



（フチダフチコの投稿より）
・・・道で出会ったWii Fit。



●「掻き消され」その2



（サワーエールさんの投稿より）
・・・これもイルカの発言の可能性アリ。



●封印されしパンの英雄



（田梨さんの投稿より）
・・・段ボール。ダンパンマン。



●建物が動きます



（真昼の桃さんの投稿より）
・・・時には起こせよムーブメント。



●燃え尽きたバナナ



（椿さんの投稿より）
・・・ベンチに横たわる哀愁。



●アスファルトに咲く花



（Kabanaguさんの投稿より）
・・・トゥモロー。



●無限列車



（ネコダサさんの投稿より）
・・・どっから顔出してんの。



飽きない。メンバーそれぞれに着眼点が違うので、ずっと見ていられる。よくこんな地面を見付けられますね、みんな。ちなみに「地面のファン」は、フチダが気遣って多めに投稿なんて話もなくて、参加したメンバーによる投稿が主。寧ろ私はあんまり投稿していない。コミュニティは自走し始めている。

写真を見れば分かる通り、メンバーがアップした写真に、その写真にちなんだ絵文字でのリアクションを付けるという謎の文化が生まれている。ニューカルチャー。チューリップのマークは「フチダが見ましたサイン」である。

図らずして生まれた文化。しかし意図して生み出した文化（？）もある。それが「企画」。詳しくは以下で紹介しよう。

地面のファン、「企画」でブチ上がる

メンバーそれぞれが日々地面の写真を投稿し、絵文字でリアクションが付く。そのやりとり以外に個人間の会話はなく、毎日ただ写真がアップされるだけ。謎のコミュニティ、「地面のファン」。だが、そんな変わったコミュニケーションを取る空間だからこそ、「企画」が盛り上がる。

さて、「企画」とは。月に一度、フチダがコミュニティに、あるテーマをブン投げる。そのテーマに沿って、メンバーみんなで写真を撮り集めるという単純明快なお遊びである。フチダの思い付きで始めたが、意外とみんな楽しんでいるので、飽きずに5ヶ月続けている。具体的には、こんな感じ。



●初企画「幽霊たちのひと休み」





●フチダが昔撮った写真を一例として載せる





こんな感じで、一つのテーマを設ける。「幽霊たちのひと休み」というテーマを共有するだけで、みんなの目に幽霊が映るようになった。さて、投稿される写真はどう変化するだろうか。



●幽霊のお酌



（ほうるさんの投稿より）
・・・お酒を飲む幽霊が現れた。



●豪快な食事シーン



（はやし子さんの投稿より）
・・・幽霊が激しく煮物を食う。



●ゴーストがモンスターを



（真昼の桃さんの投稿より）
・・・栄養を摂る必要があるのか。



●霊界のスギちゃん



（はやし子さんの投稿より）
・・・ワイルド集団。



●ゴーストディスタンス



（K点さんの投稿より）
・・・これぞ、幽霊のひと休み。



「企画」の雰囲気、大体伝わったでしょうか。これを毎月やっている。毎月、新しい企画をフチダが考えているのです。ネタ切れしないように気を付けなければ。続いて、企画第2弾も紹介しちゃいます。



●企画第2弾の主役は宇宙人？





第2弾では、宇宙人のUFOの部品探しを手伝うという地味なテーマ。と思いきや、意外とこれが盛り上がる。



●宇宙船のイカリ



（非人生さんの投稿より）
・・・UFOにイカリが付いているという新発見。



●協賛企業はモンスター



（非人生さんの投稿より）
・・・幽霊も飲んでいた「モンスター」が協賛。



●座席はカワイイ黄色のシート



（ぽんさんの投稿より）
・・・「イカリ付き」「モンスターが協賛」とは思えない可愛さ。



●ここで宇宙人が「地面のファン」メンバーとして合流する





●何かを送り込むチューブ



（ほうるさんの投稿より）
・・・UFOの燃料を送り込む部品。



●工事中はヘルメットを



（椿さんの投稿より）
・・・UFOを修理する宇宙人への気遣い。



●メインの車体が見付かった



（非人生さんの投稿より）
・・・メインに部品が発見されたが車に見える気もする。



●「キャトられ」ず



（非人生さんの投稿より）
・・・安堵する牛。「キャトられ」という言葉は初めて聞いた。



●何かの部品



（arataさんの投稿より）
・・・UFOには人智を超えた部品も。



●宇宙人も感心している





●ブースター・ロースター



（非人生さんの投稿より）
・・・漸く飛び立つ準備が整ったらしい。



「企画」を通して、一人ひとりの地面の捉え方の違いを楽しむのも一興。「地面のファン」には、まだまだ可能性があるはず。メンバーの個性が光る企画を立てられるように、私も精を出したい（宇宙人を演じるのは楽しかった）。

ちなみに11月は「お供え物・アワード」と題して、地面の落とし物・ごみを「お供え物」と捉えて読み解く遊びをしている。こちらについては、後日。お楽しみに。

「地面のファン」の、裏の顔？

どんどん興味深いコミュニティに育っている「地面のファン」。ある日、参加メンバーからこんな言葉を聞いた。

「変わった看板の写真を集めているんだけど、これは地面じゃないから投稿できない」

うーん、「地面のファン」だから趣旨が違うかな。と思う一方で、ヘンな看板、面白いんだろうな、とも思う。仕方ない、地面のファン裏の顔として新たなチームを生み出すか。こうして、「地面のファン」裏の顔「チーム・見上げ損」が発足する。次回は、こちらの活動（？）についても少し触れたいと思う。



●宇宙ネコとの遭遇



（非人生さんの投稿より）
・・・宇宙に帰りなね。



また来月。


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