ギャップ東京 〜永田町で見つけるふざけたもの〜
- 更新日: 2019/05/16
ふざけたものなんてあるのかな
ギャップ東京第三弾
どうもこんにちは一流です。本日はギャップ東京企画の第3弾をお届けしていきます。気づけば3回目です。
ギャップ東京とは
ある街についてみんなが持っているイメージからかけ離れているものを探し、最も意外性のあるものを見つけ出す散歩のこと。いろいろな街に潜むギャップを見つけるため、これまでおばあちゃんの原宿である巣鴨でナウいものを探す散歩や、物騒な繁華街である歌舞伎町で安心できるものを探す散歩などを行ってきました。
そんなギャップ東京の今日の舞台は永田町です。
日本政治の中心地である永田町をぶらぶらと散策して最も意外性のあるものを探したいと思います。がんばるぞ。
永田町という街にみなさんどんなイメージを持たれているでしょうか。
少なくとも「散策する街」としてのイメージがある方は少ないと思います。
それは永田町が、日本国家の中枢を担う政治の街という側面を持っているからに他なりません。
国会議事堂に首相官邸、各主要政党の本部などが立ち並ぶ街並みはまさに日本の中心。
私たち一般庶民には想像もつかないような国を背負う大仕事がこの街では毎日行われています。
そしてそれを行なっているのは優秀な役人の方達です。
世間一般的にエリートと呼ばれるお堅い彼らの仕事によってこの街、ひいてはこの国は支えられていると言っても過言ではありません。
そんな日本政治のど真ん中を担う永田町でギャップのあるものといえばそれはズバリ
「ふざけたもの」
ではないでしょうか。
国のトップを担う人たちが集い、おちゃらけることが許されないお堅いこの街で、おふざけが過ぎているものを見つけることができたらきっと面白いと思うんです。
ということで今回の散策では永田町に潜むふざけたものを探します。
一体どんなものが見つかるのでしょうか。そもそもそんなものあるんでしょうか。
はたまた不審者とみなされて取り押さえられたりしないでしょうか。
楽しみ3:不安7くらいの気持ちで出発します。
永田町に降り立つ
まずは永田町駅を降ります。駅を降りてすぐ目に飛び込んでくるのは自由民主党本部です。
よく政治のニュースなんかで「自由民主党」の看板の部分の映像が流れてますよね。
いきなりガッチガチに真面目な場所が出てきてしまいました。
スタートから言うのもアレなんですが、こんなところにふざけたものなんて絶対無くない?
楽しみ1:不安9くらいになってきましたが、気を取り直して散策を続けます。
同じような建物がズラッと並んでいます。
これは衆議院の議員会館です。国会議員の事務所が入っている施設で、国会期間中はここで寝泊まりし国会議事堂に通う議員も多くいると言います。
国会議員の共同生活場なんてふざける余地が全くなさそうです。
夜は修学旅行の夜みたいにみんなで枕投げとかしてふざけたりしてないのかな。してないよな。
最高裁判所も駅の近くにあります。
もつれにもつれると来る場所です。
個人的にはこの武骨で重厚感のある外観が好きです。司法の最高機関に相応しい建造物であることが一目でわかりますよね。
こここそ絶対日本で一番ふざけちゃいけない場所だ。
国立劇場がありました。
日本の伝統芸能である歌舞伎や能、日本舞踊に雅楽といった様々な公演が行われています。
また国の式典が行われることも多く、天皇陛下や首相などもたびたび来訪する機会があるそうです。ふざけられるわけがない。
しかしつい先日ここで行われた現在の上皇陛下即位30周年記念式典の場においてビートたけし氏が読んだ祝辞がふざけ倒しまくっていて話題になりましたね。
ここでふざけられるのなんて日本では彼くらいなものではないでしょうか。
調べ物と言えばこちら、国立国会図書館も永田町駅近くにあります。
日本唯一の国立の図書館でなんと4300万冊を超える本を所蔵しています。
もはや図書館というより研究機関と言った方が相応しいかもしれません。
日本で出版された全ての本はこの図書館への納入が義務付けられているのだとか。すごい。なんだそのルール。
でも待てよ、日本の全ての本があるということはもしかしてボボボーボ・ボーボボとかも置いてあるってことですよね?浦安鉄筋家族とかも置いてあるんですよね?
ほんの少しですが光が差してきたような気がしてきました。ふざけの香りがしてきたぞ。
と思ったらそんな淡い希望を打ち砕かれるような堂々とした佇まいが現れました。
みなさんご存知国会議事堂です。まさしく国の政治の中心地ですね。
小学生の頃だったか社会科見学で館内を訪れた記憶がありますが、内装の荘厳さに子供ながらに驚いた記憶があります。
ここでふざける小学生はいるかもしれませんが、今回探しているのは「ふざけたもの」です。
人ではなく光景を探さなければならないという条件のもとでは、国会議事堂はあまりにハードルが高すぎますね。
さらに追い討ちをかけるように首相官邸が現れました。
内閣総理大臣の公的な事務所であり、国家中枢としてのあらゆる機能が集約されている場所です。
災害や事件などの国の非常事態に際する危機管理センターも設けられており有事の際は直ちに首相以下官僚が対応できる体制づくりが整っています。
こんなところでふざけようものなら国家の存亡に関わりますよ。ダメゼッタイ。
歩けど歩けどおふざけとは程遠い光景しか見当たりません。
やっぱり永田町でふざけたものを見つけることなんて出来ないのでしょうか。
と思ったら
ちょっと!看板に酒のメニュー貼るなよ!!!店名隠れてるよ!!永田町でそんなことするなよ!!
すみません。やっとふざけてるものを見つけたので興奮しちゃいました。
冷静になって見ても本当に一文字目がなんなのかわからないですね。
「閣」かな?なんでそこに貼ってるんだよ本当に。
永田町で店名より酒の値段を優先するお店があるとは思いませんでした。
よし。ちょっと希望が見えてきたぞ。
整形外科医のいる予約制靴店がありました。
ぱっと見、なんだこのふざけた店名は...と思ったのですがよく調べるとれっきとした靴屋さんでした。
外反母趾などの足の症状を整形外科医が診断して自分の足に適した靴を選んでくれるのだそうです。
全然ふざけてませんでした。すみません。もっと注意深く探します。
注意深くジロジロ探していたら枝に怒られてしまいました。
確かにこれまでの人生でいくつもミスや失敗をしてしまったことはありますが、枝に目線の高さを合わせて注意されたのは初めてです。ふざけやがって。
これ、もしかしてふざけているのは枝ではなくて私ですかね?
永田町のコンビニの棚は意外とふざけています。
みんな戻し方が雑なんですね。というかそもそも永田町のコンビニで立ち読みする人が結構いるってこと自体に驚きです。
もしかして国会の合間とかにジャンプを読んだりしてる議員がいるんだろうか。
もしいればそれはふざけてると言ってもよさそうです。みんな手に取ったものはちゃんと元の位置に戻しましょうね。
先ほどご紹介した国立劇場に併設されている国立演芸場のポスターです。
著名な落語家やお笑い芸人の名前がずらりと並んでいます。
これもある意味ふざけている人たちと言えますね。ふざけのプロの方々です。ふざけることも芸と呼べるまで極めると印象がガラリと変わりますね。
いいものを見つけました。どの絵もいい具合にふざけています。
上の段左から見ていきましょう。花を引っこ抜こうとする、目の前にゴミ箱があるのにポイ捨てをする、めちゃくちゃ至近距離で打ち上げ花火をする、犬の散歩とサイクリングを両立させる、ノールックでボールを投げる、拡声器を使い大声を出す人の背後に立つ...とよく見るとツッコミどころ満載です。
みんなおもいおもいのふざけかたをしていていいですね。永田町ではふざけの自主性が重んじられている。
個人的に下の真ん中のボールを投げている絵の下の注意書きが好きです。
テープが貼られ修正されていますが「他人にめいわくと ける遊びはやめましょう」とあります。微妙すぎる縛り方だな。
ていうか絵は蹴る遊びじゃなくて投げる遊びだし。
いいですね。今まで溜まってた鬱憤が晴れてきました。
この看板も面白いですよね。
こんな表記は他の場所では見たことがありません。
国有地が公園として利用されているようです。さすが永田町。
でもこの看板の書き方ちょっといやらしいですよね。「ここは国有地を特別に借りてますが何か?」みたいなものを感じます。ふざけやがって〜〜。
看板シリーズが続きます。
これは国会議事堂の目の前にある国会前庭という庭園にあるものです。
犬の散歩の時は手放さないでくださいというよくある注意書きがされていますがこの看板はよく考えると面白いです。
まずここは国会議事堂の目の前の庭園です。ここで犬の散歩をする人って一体どこに住んでるんでしょうか?住むとこあるのかこの辺。
それとも実は国家機密として国会議事堂で大量のワンちゃんが飼われてたりするんでしょうか。
看板があるということは犬を手放すことがよく起きていたということです。
つまりこの近くに住むすごさと犬を手放して周りに迷惑をかける図太さを兼ね備えた人がいるということです。
ふざけている。よくわからないけどそれはふざけている気がします。
看板といえばこんなものも。
この看板、置いてある位置がふざけてますよね。じっくり内容を読もうと思ったら車道に立たないといけません。
轢かれるリスクを犯してまで読む価値がある内容なのでしょうか。
永田町は看板がふざけがちです。
全裸で鳩を抱いている少年がいました。
これはふざけてる認定でいいでしょ。問答無用です。これはふざけてる。
見たところ5,6歳くらいの少年でしょうか。もうすぐ小学生になろうかという年頃なのに外に全裸で出てきて鳩を捕まえるなんてふざけてる以外の何物でもありません。
お母さん、どういう育て方してるんですか?お宅の子どもやんちゃすぎますよ?
いやお母さんの方がふざけ倒してるんかい。
お母さんも全裸じゃないですか。なんなら二人のママ友も全裸じゃないですか。そんな格好で井戸端会議しないでくださいよ。
他人の家の教育方針にあまり口出しするもんじゃないですがこれはふざけすぎですよお母さん。永田町ですよここ。
今回のMIM(最も 意外性のある もの)
探してみると意外とふざけてるものを見つけることができました。ですが次に紹介する一枚を今回のMIM(最も 意外性のある もの)に認定したいと思います。
国会議事堂の目の前に立っている気分でご覧ください。
ぐるぐる歩いてたらまた国会議事堂の前に戻ってきました。
この辺りはさっきも見たし、もう面白そうなものはないかなと思い国会議事堂に背を向けたその時でした。
こんな光景が目の前に飛び込んできたのです。
見てくださいこの植え込みを。
めちゃめちゃダラけてます。一切のやる気が感じられません。
ある種羨ましさすら感じさせる気の抜けっぷりです。
ここ国会議事堂の目の前だぞ。
日本で一番ピシッとしなきゃいけない場所なんだぞ。
もうちょっと気合い入れてくれ!
ダメだこりゃ。ぜーんぜんやる気ないよこいつ。
でもよく考えてみてください。
永田町という政治の中心の街で1日中ダラッと過ごす。
世界中のどんな人間であっても成し遂げられないことをこの植え込みは365日やっているのです。
そう言えば子供の頃、同じクラスのお調子者はふざけちゃいけない場でふざけて周囲の注目を浴びていました。
彼にこの植え込みを教えてやりたい。上には上がいるんだと分からせてあげたい。
この植え込みはふざけることが大好きなお調子者たちの頂点に位置付けられている王者なのです。
ふざけちゃいけない場所で完全にふざけ倒す。
大人になればなるほど困難になるその所業を、この植え込みは堂々と成し遂げています。
これは完全にふざけたものと言ってよいでしょう。
ということで今回も無事に意外性のあるものを見つけることができました。
永田町で最もふざけているものは「やる気のない植え込み」に決定です。
もしかして何か理由があって敢えてダラけさせているのか?はたまたこういう伝統的な植え込みの育て方みたいなのがあるのか?と思い「国会議事堂の前 ダラけた植え込み」で検索したんですが残念ながら何も出てきませんでした。
国会議事堂にお勤めの方、もしご存知でしたら教えてください。
ダメなら今度国会図書館に調べにいきます。
歩いてみて改めて感じましたが、やっぱり永田町は独特の緊張感が漂う街です。
自分の国を左右する大仕事が行われている現場ですので、一度は自分の足で訪れてその雰囲気を実感してみることをお勧めします。
その際は是非ふざけているものもついでに探してみてください。
では次のギャップを探す散歩でまた会いましょう。
おわり