2022夏の思い出散歩は日南~飫肥城下町に決定しました

  • 更新日: 2022/11/10

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めちゃくちゃいい構図じゃないですか?

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これまで我が人生にほとんど関わりのなかった宮崎県。最近「飫肥城下町」という散歩によさそうな町を知り、急に行きたくなって急に行きました。人生はいつもそうして動き出すものです。

「飫肥城下町よさそう」「チキン南蛮うまい」以外の知識が一切ないままに宮崎へ飛び立ちます。


日南海岸をゆく路線バスの旅

東京から最短で行く場合、空の玄関口「宮崎ブーゲンビリア空港」に降り立ちます。

いや宮崎空港……でいいんですが、飛行機が着陸するときに機内アナウンスで聞いちゃったもんだからどうしてもそう呼びたくなってしまう。



空港玄関からの眺望。さっそく「南に来た!」感の演出ありがとうございます!

この数日前に九州を大型台風が襲い、乗るはずのJR日南線が動いていませんでした。というわけで頼れるのは路線バスのみ。停車場56ヶ所、約1時間半乗りますよ!

ここからの写真はバスの車窓越しなので青いです。



きれいにならんだヤシです。



奥に見えているのは「ひなたサンマリンスタジアム宮崎」というスポーツ施設です。そして横一列の点線みたいなのが、きれいにならんだヤシです。




「青島リゾート こどものくに」という施設の前に停まりました。

ここをはじめ、青島とその周辺エリアが観光スポットなんですね。このあたりで観光客っぽい人たちが降りていく。時間があったら明日来てみよう。

そこからしばらく走ると……



ああーっ!! きれいな海ー!!!



あそこに立ったら気持ちいいだろうな~



海は広いな、大きいな……



ええ!! なにこのガギガギの地形!!!

調べてみるとこのあたりの名物とのこと、通称「鬼の洗濯板」。

約1500〜3000万年前の地層が隆起し、それを長い期間かけて波が侵食してできたらしいんですが、これを自然が勝手に生み出したと思うとなんかもう……たかだか100年ぽっちで生涯を終える我々には捉えきれないというか、信じがたいというか……ちょっともうよくわかんない。なにこれ?



平日だったこともあり、このあたりではもう乗客ゼロでバス貸切状態でした。

JR日南線に乗るのも楽しみだったけど、がっつり海岸線を走る路線バスに乗れてよかった。しかし海景色が続きまくり、気づいたら寝てました。


やさしすぎる宮崎うどんの店「安兵衛」

お腹が空いて目覚めると日南駅を過ぎたあたり!急いで下車します。歩きまわるのもしんどいくらい腹ペコですがもう14時、日南駅周辺のお店のランチタイムは終わりつつある……。

グーグルマップの営業時間を頼りに向かったのは、15時まで営業のうどん屋「安兵衛」。



あったあった、いい佇まいじゃあないっすか。



ナァッ!!? たった今閉まった……

絶望感により私と同行者の立ち方が一致しています。



ドアには「11:00〜15:00 LO14:30」ってありますが、完全に閉幕してますね。

ややすると建物横から車が登場し、窓を開けて「あ、今閉めちゃったんすよ~」とご主人。「そうでしたか……どうしよう、どこかこの辺あるかな……」と途方に暮れる一行。すると「揚げ物はできませんけど、それ以外でよければ」と、なんとお店を再開してくれることに!

車で出かけるところだったのに、なんだこのやさしさはーっ!!よほど飢えた顔をしていたのでしょうか、本当にありがとうございます。



見るからにいい感じでしょう?



一番人気の鍋焼きうどん



私は好物のカレーうどんを頼みました。



写真で伝わるかわからないのですが、麺が結構やわらかめなんです。

あとから知ったんですが、宮崎ではうどんも名物なんですね。主に釜揚げうどんが有名みたいですが、普通のうどんもやわらか麺のお店が多いそうです。太麺でコシが強いと噛む回数が増えてすぐ満腹になってしまうので小食民族としては助かります。おいしかった!

お会計時に店主のなまりを聞いて「ここはほんとに宮崎だ!」と実感しつつ、あたたかい心遣いに感謝してお店を出ました。店主も麺もやさしいうどん屋でした。



「安兵衛」はファッションセンターしまむらの向かいにあります。


日南駅~飫肥駅、国道222号線のあれこれ

腹ごしらえが済んで、ようやく周りの景色を楽しむ余裕ができました。



瓦屋根の家々と田園の風景……サイコー!



雑草と一体化したむき出しの線路、かっこいいなー。本当はここを走る電車に乗る予定でしたが、こうして傍から眺めるのもいいですね。



容赦なく切られた木もある。

こういう道端の自然に出会うたびに、猛烈な生命力というかいきおいを感じました。容赦してたらなんだかこっちが喰われそうなんですよね。



圧倒的に「家」のマッサージ店



圧倒的に「スポーツジム」の



書道教室



逆に「エクセル教室」かと思ったらスポーツジムのパターンもありました。



道路からコインランドリーまで、クラス全員で大なわとびできそうなくらいの距離



物置きまで瓦の三角屋根なの、かわい〜!



歩いていると、瓦屋根 ✕ ソーラーパネルのお宅がけっこうありました。

歴史を感じる建造物にテクノロジーがそのまま乗っかった不思議な光景ですが、傾斜がある瓦屋根はなんだか太陽光を効率よく吸収できそう。



夏にすきなだけ育った草木の感じ。ここは国道222号線。



このあたり、橋というかまわりの土地よりちょっと高くなっている道を歩いているので



横を見るとこんな感じです。瓦屋根がきれい。県立日南高校(「ニチコー」と呼ぶんでしょうか)はさらに小高い丘の上にあるんですね、避難所に最適な立地です。




自然をかきわけるように伸びるJR日南線、絵に描きたいような構図で撮れました。

ここも草木の茂りかたが半端じゃなかった。



この道は「飫肥街道(おびがいどう)」という愛称がついているらしいんですが、この看板が日焼け&逆光で一切読めず「愛称ロード?」と思いつつとりあえず撮りました。

後から写真加工してみたら「OBI GAIDO」が薄っすらと浮かび上がりました。



飫肥街道唯一のカラオケ喫茶に平成と令和の歌はありません。



飫肥駅だ!

お気づきの方もいるかもしれませんが、どんどん晴れてきてる。残暑が半端じゃなかったです。


念願の「飫肥城下町」散歩



ここから、飫肥城下町です!夏の日差し!



そうそう、石垣と瓦屋根の武家屋敷がつづく町並み。ここを歩きたかった!



「飫肥名産 厚焼たまご」が気になって、立ち寄りました。



小さい方で十分だよねと500円の方を購入するも、対応してくれたご婦人に「がんばって食べきってね」と言われた厚焼たまごが



こちらです。



わかりますか?このずっしり感。たまご焼きっていうかプリンですね。

卵、砂糖、みりん、塩というシンプルな材料の卵液を炭火で焼き上げるそうです。おいしかったけどひとりで完食はかなり大変だと思います。



わくわくする案内板だなあ。



こんな感じで、町を流れる水路に大量の鯉がいます。鯉でっかい。



人が来るとご飯だと思って鯉が口パクパクしながら寄ってきます。あと釣った魚放流した人いるんだ……



城下町というからには城跡に行かないわけにはいきません。



大手門から飫肥城跡へ入ります



ああ、いい石段ですねー



神は細部に宿る



飫肥の大人たちが何かお祭りの準備らしきことをしてました。彼らからどことなく文化祭みたいなワクワクの空気が出ていたのでたぶんそうだと思います。



ん?



しあわせすぎ……四合わせ杉……なるほど



あやかれるものにはあやかっておきますよ。



真上を見たら、青空と4本の杉で視界がいっぱいになりました。もう幸せな感じがする。



こんな立て看板がありまして。飫肥城跡の隣にはなんと飫肥小学校があるんですね。



マジで隣……っていうかここに校門があるってことは、さっきの大手門からここまでの道のりが通学路じゃあないの。



ちなみに別の門からのぞくと、今度は飫肥中学校のグラウンドがあります。



かつて城があったあたりには、現在は杉の巨木が立ち並んでいるんですが、このなんとも神秘的なスポットを部活動中と思われる中学生の大群がランニングコースとして何度も走り抜けていきました。地域住民の生活に密着した城跡です。



杉の木は「飫肥杉」と呼ばれる品種です。でかー!

スギ花粉NGなんだけど、春に来てたらやばかったのかな……



大手門に戻ってきました。帰宅中っぽい中学生がたくさん通っていきます。

京都や奈良なんかもそうなんですが、門と城跡が通学路のこのあたりの子らは時代劇とか見てノスタルジーを感じたりするんでしょうか。

中学生二人組が通りがけに「こんにちは〜」と当たり前みたいに挨拶してくれて、知らない人がいたら観光客と判断するのか……などいちいち「ハァー」とか「ほー」とか言ってました。



店内を通り抜けできることをアピールポイントにしているおみやげ屋さんもありました。


日南~飫肥城下町、最高だった……



飫肥城下町は夜になっても美しい。



いい雰囲気の喫茶店もあった。



晩ごはんは「地頭鶏 綾」さんで宮崎のブランド地鶏「地頭鶏(じとっこ)」をいただきました。



地頭鶏の刺身は臭みゼロでおいしかったし、



炭火焼きが……ちょっとたまげるほどうまかった……

今まで旅行先で食べたご当地グルメのなかでも、この地頭鶏の炭火焼きはあまりにおいしくて本当にびっくりしてしまいました。



気楽に話しかけておすすめしてくれる大将が頼もしいお店でした。

最後はもうただの旅行話になってしまったんですが、地頭鶏がうますぎるのだけはどうしても書かないと!と思ってしまうほどだったのです。

宮崎に何があるのか全然知らないまま「飫肥城下町の雰囲気だけでも楽しめたらいいや」と一泊で計画したんですが、もったいないことをしてしまいました。観光らしい観光をあまりせず、ただ道を歩いただけでも満足感がすごい……。

広すぎる海、育ちまくる草木……強力な自然と古くからある建物のなかで当たり前に行われている現代の暮らし。急に飛び込んだ私はそこにおもしろいギャップを感じるんですが、それが日南市に住む人たちの平常運転なのだと思うとああ、ほんのちいさな日本のなかでも私には知らないことしかないのだなと再確認します。

2022年夏の終わりに最高の思い出ができました。宮崎、また行きたいです!








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#宮崎県の散歩 #日南市の散歩 
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