ごめんね、板橋
- 更新日: 2024/04/11
ご無沙汰しております
最初に勤めた会社を辞めてから8年が経とうとしています。
お世話になった人、友情が芽生え掛けた同僚もごく僅かにいますが、はっきり言ってろくな思い出がありません。
勤めていた会社(A社とします)が板橋にあったので、当時の私は「いたばし苦」などと板橋を罵っていました。逆恨みもいいところです。
辞めてから8年間、恐らく一度も板橋を訪れたことがありません(意図的に避けていたわけではないですが)。
もしかしたら、いや、もしかしなくても板橋は多分いい街だったのだと思う。心がよどみ、目が濁っていただけ。もう一度、歩いてみよう。
8年も経ったら、板橋を虚心坦懐に見られるかもしれない。
ごめんね、板橋。今日はそんな散歩です。

三田線三田駅4号車3番ドアから出発です。
毎朝ホームドアに両手を押し付け、アキレス腱を伸ばしているおやじがいました。
A社の最寄り駅、板橋本町まで向かいます。

と思ったら、逆方面の電車に乗ってしまった。だめだ、身体が板橋を拒否してやがるぜ

着きました。

出口までの階段が心配になるくらいボロボロだったはずなのに、やたらきれいになったなと思ったら、出口を間違っていました。くそっ、身体が出社を拒否しやがるぜ

こっちが正しい出口。
私的板橋本町A2出口三大巨頭といえば、デイリーヤマザキ、セブンイレブン、ベローチェでした。今どうなってるかというと、

デイリーは跡地になって、

セブンはまいばすになって、

ベローチェがセブンになりました。
「おおきなかぶ」の一節みたいな言い回しになりましたが、つまりデイリーとベローチェは閉店。セブンは移転したってこと?
ちょっとベローチェの思い出を語らせてください。
A社は人間関係がほぼ終わっているのに、なぜかお昼はみんな食堂でごはんを食べる習慣がありました。
なんで会話もない空間で、みんなもそもそ飯を食ってるの?
俺はこんな気まずいところで飯を食うなんてごめんだぜ!かといって、毎日外で食べるのは感じ悪いなあ...
難儀した末に考えたのが、週1だけ外で食べるという軟着陸。その避難先となったのが、ベローチェでした。
毎週月曜日だけはベローチェで、アイスココアと一緒に好きな本を読んで束の間の昼休みを謳歌していました。懐かしいなあ。
一度だけ、保険の営業の人にベローチェまで付いてこられて、絶望したこともありました。

このラーメン屋さんはまだ残ってる。すごいな。

環七の反対側にあるスーパー。ここは変わっちゃってるな。
米と唐揚げだけみたいなセットをよく食べていた。
裏手に小学校があって、会社に戻りたくなくてその近くで時間をつぶしたりしていました。

ここのガストは思い出深い。
私の辞めそうオーラを察してくれた同僚がいて、今後どうするか、どう退職を切り出すかみたいな相談に乗ってくれました。
もし辞めなかったら、この人とは友達になれたかもなと思ったりした。元気にしてるかな。

うーん、このお店はあったかなあ。
気鋭のラーメンが出てるなか、敢えて俺はトラディショナルなスタイルで行くぜ!みたいなことかな。
店構えはにはそれなりの風格が備わっていて、敢えてのトラディショナルだったのが、もはや本物のトラディショナルになった感がある。
ポストモダンからポストポストモダンへみたいないやそれは違うか。

ここは当時もあった。名前も看板もいい。

このローソンは会社から近くて気まずいから、あまり行かなかったな。
それでも、ローソンの魅力に屈した時はたまに行ったな。
これ以上進むと、A社に近づき過ぎてしまうので、ここら辺で引き返しておきましょう。

団地の奥から団地がのぞいている。ちょっと現実感がバグる。
この風景が好きで時間をつぶしたりもしていました。

足を持っていかれたポールはまだあった。
高円寺行きバスに急いで乗ろうとして足を持っていかれたポール。その節はどうも。

このバス停からも乗ったな。
内定の後に健診を受けに病院へ行きました。あれはどこだったんだろう。
めちゃくちゃ覚えているのが、健康状態を記入する欄が「頑健・健康・普通・病弱」みたいになっていて、頑健!?ってなったこと。
健康の「上」って、頑健なんだ。大きめの木槌で背中叩かれたりするのかな。

リズミカルな茎も、

へにゃっとしたカラスネットも、
当時の私は見向きもしませんでした。
目が曇っていたのでしょう。

環七を左に入ると、上品な街灯の商店街が続いています。
この商店街を抜けて、二駅ほど先の銀行まで自転車を走らせた記憶があります。
あの時間は非日常感があって好きだったかも。
ちょっと歩いてみましょう。


ところでここにそのイス置く?

ワードに画像ベッ!て貼り付けると、元あった字ずれるよね。


かわいい看板が多い。

おっと、これはハサミが1,000個ないと通れないやつだぞ

ハサミを1,000個用意して先へ進むと

労ってくれます。




ボーナスステージ突入。
ハサミを1,000個集めると行ける世界は、さすがに魅力的だなあ

突然ですが、この橋は何という名前でしょう。
いやそんなんいきなり聞かれても知らんがなって思うでしょ

板橋なんですよ
いやまさか区名と同じ橋がこんなにひっそりあると思わんがなってなるでしょ

板橋なんです

「板橋そこなの?」という「お客様の声」にちがいない。

多分桜なので、4月に歩いたら多分きれいです。


橋を渡ると街灯が変わり、違うエリアに入ったことが分かります。
こういう地続きなのに、明らかに何かが変わった感はとても好き。
橋と街灯とアーチにより、ここから先は確実に違う所だぞという感じがすぐに分かるようになっている。

しかしこれはすごい街灯。
一番下だけ小さいサイズになっている。凝ってるなあ。



フラッグの裏表やプレートまで、街灯のどこを取っても必ず一工夫されている。
街灯に商店街の空間演出を担わせようとか、街灯で世界観を作り出そうという熱意を強く感じる。

この風景とか街灯の主張が激しくて、ちょっと頭がおかしくなりそうだ(大好き)。夜に行ったら、もの凄い非現実感だろうなあ。

ワードはさっき見つけたが、エクセルっぽいのも出てきた。

これをパワポと言い張るのはやっぱり強引かな

まあのびのびいこうや

こいつも多分、そう言ってる。


ちょっとこの井戸良すぎやしませんか。
この色の雑貨持ってる人とは絶対友達になれる!

初めて鳥をまともに撮れたかもしれない記念。
あいつらの逃げやすさは常軌を逸していると思うんです。
例えば、ベランダに鳥が鳴いていて、よーし、ここはいっちょ撮ったるぞと思ったとして、
①カーテンを開けようとして逃げられる
②スマホを構えようとして逃げられる
③スマホで拡大しているうちに逃げられる
ちょっと考えただけでも、3つのプロセスがある訳ですよ。
このうち、①の時点で6割くらいはまず逃げられる。よしんば②まで行ったとして、腕を上げているところで逃げられる。ここまでで体感9割は逃げられます。
そう考えると、いかに奇跡的な一枚かがお分かりただけると思います。

初めて見たスーパーなので寄ってみたところ、むしろ二階の Can☆Do で長居をしてしまった。
余談ですが、23時にCan と Do の間に☆を打ち込む作業をすると、ちょっと面白くなってくる。

ベローチェ、お前ここにいたのか!

商店街もついに終わりのようです。

今更気づいたけど、ポールの頂点も変わったデザインだなあ。
宝珠のようにも見えるけど。



次もなかなか強烈なやつだ
これは富士山かなあ。


初めて見る形。


かっこいい。
プレートは不動明王の光背でしょうね。
この炎は、「かるらえん(迦楼羅炎)」というらしいです。お高めのとんかつ屋さんに入るとでてくる岩塩みたいな名前。ピンク色の。

なんだなんだ


確信した。この商店街はやばい。
まさか立て続けにこんないい街灯たちに出会えるとは!
コンセプトから出発して細部までしっかり作り込まれている仲宿商店会の街灯をデザイン寄りとするなら、板橋宿不動通りの街灯は完全に芸術寄り。
よく分からないけど(もちろんちゃんとコンセプトはあると思いますが)何か面白そうな街灯作っちゃえ!どーん!って感じがする。
ところで、環七から何となく入ってきた道ですが、旧中山道のようです。こんな感じで商店街が巣鴨まで続いているらしいのです。
三田線でいうと、板橋本町→板橋区役所前→新板橋→西巣鴨→巣鴨です。えらいこっちゃ。ちなみに、この時点でまだ一駅分くらい。えらいこっちゃ。
歩き切るにはもったいない情報量なので、後日、また来ようと思います。
そういえば、板橋をちゃんと歩きに来たんだっけ。
ごめんね、板橋。また来てもいいかな。

お世話になった人、友情が芽生え掛けた同僚もごく僅かにいますが、はっきり言ってろくな思い出がありません。
勤めていた会社(A社とします)が板橋にあったので、当時の私は「いたばし苦」などと板橋を罵っていました。逆恨みもいいところです。
辞めてから8年間、恐らく一度も板橋を訪れたことがありません(意図的に避けていたわけではないですが)。
もしかしたら、いや、もしかしなくても板橋は多分いい街だったのだと思う。心がよどみ、目が濁っていただけ。もう一度、歩いてみよう。
8年も経ったら、板橋を虚心坦懐に見られるかもしれない。
ごめんね、板橋。今日はそんな散歩です。
当時の通勤をなぞる

三田線三田駅4号車3番ドアから出発です。
毎朝ホームドアに両手を押し付け、アキレス腱を伸ばしているおやじがいました。
A社の最寄り駅、板橋本町まで向かいます。

と思ったら、逆方面の電車に乗ってしまった。だめだ、身体が板橋を拒否してやがるぜ

着きました。

出口までの階段が心配になるくらいボロボロだったはずなのに、やたらきれいになったなと思ったら、出口を間違っていました。くそっ、身体が出社を拒否しやがるぜ

こっちが正しい出口。
私的板橋本町A2出口三大巨頭といえば、デイリーヤマザキ、セブンイレブン、ベローチェでした。今どうなってるかというと、

デイリーは跡地になって、

セブンはまいばすになって、

ベローチェがセブンになりました。
「おおきなかぶ」の一節みたいな言い回しになりましたが、つまりデイリーとベローチェは閉店。セブンは移転したってこと?
ちょっとベローチェの思い出を語らせてください。
A社は人間関係がほぼ終わっているのに、なぜかお昼はみんな食堂でごはんを食べる習慣がありました。
なんで会話もない空間で、みんなもそもそ飯を食ってるの?
俺はこんな気まずいところで飯を食うなんてごめんだぜ!かといって、毎日外で食べるのは感じ悪いなあ...
難儀した末に考えたのが、週1だけ外で食べるという軟着陸。その避難先となったのが、ベローチェでした。
毎週月曜日だけはベローチェで、アイスココアと一緒に好きな本を読んで束の間の昼休みを謳歌していました。懐かしいなあ。
一度だけ、保険の営業の人にベローチェまで付いてこられて、絶望したこともありました。

このラーメン屋さんはまだ残ってる。すごいな。

環七の反対側にあるスーパー。ここは変わっちゃってるな。
米と唐揚げだけみたいなセットをよく食べていた。
裏手に小学校があって、会社に戻りたくなくてその近くで時間をつぶしたりしていました。

ここのガストは思い出深い。
私の辞めそうオーラを察してくれた同僚がいて、今後どうするか、どう退職を切り出すかみたいな相談に乗ってくれました。
もし辞めなかったら、この人とは友達になれたかもなと思ったりした。元気にしてるかな。

うーん、このお店はあったかなあ。
気鋭のラーメンが出てるなか、敢えて俺はトラディショナルなスタイルで行くぜ!みたいなことかな。
店構えはにはそれなりの風格が備わっていて、敢えてのトラディショナルだったのが、もはや本物のトラディショナルになった感がある。
ポストモダンからポストポストモダンへみたいないやそれは違うか。

ここは当時もあった。名前も看板もいい。

このローソンは会社から近くて気まずいから、あまり行かなかったな。
それでも、ローソンの魅力に屈した時はたまに行ったな。
これ以上進むと、A社に近づき過ぎてしまうので、ここら辺で引き返しておきましょう。

団地の奥から団地がのぞいている。ちょっと現実感がバグる。
この風景が好きで時間をつぶしたりもしていました。

足を持っていかれたポールはまだあった。
高円寺行きバスに急いで乗ろうとして足を持っていかれたポール。その節はどうも。

このバス停からも乗ったな。
内定の後に健診を受けに病院へ行きました。あれはどこだったんだろう。
めちゃくちゃ覚えているのが、健康状態を記入する欄が「頑健・健康・普通・病弱」みたいになっていて、頑健!?ってなったこと。
健康の「上」って、頑健なんだ。大きめの木槌で背中叩かれたりするのかな。

リズミカルな茎も、

へにゃっとしたカラスネットも、
当時の私は見向きもしませんでした。
目が曇っていたのでしょう。
2回くらい通った商店街

環七を左に入ると、上品な街灯の商店街が続いています。
この商店街を抜けて、二駅ほど先の銀行まで自転車を走らせた記憶があります。
あの時間は非日常感があって好きだったかも。
ちょっと歩いてみましょう。


ところでここにそのイス置く?

ワードに画像ベッ!て貼り付けると、元あった字ずれるよね。


かわいい看板が多い。

おっと、これはハサミが1,000個ないと通れないやつだぞ

ハサミを1,000個用意して先へ進むと

労ってくれます。




ボーナスステージ突入。
ハサミを1,000個集めると行ける世界は、さすがに魅力的だなあ

突然ですが、この橋は何という名前でしょう。
いやそんなんいきなり聞かれても知らんがなって思うでしょ

板橋なんですよ
いやまさか区名と同じ橋がこんなにひっそりあると思わんがなってなるでしょ

板橋なんです

「板橋そこなの?」という「お客様の声」にちがいない。

多分桜なので、4月に歩いたら多分きれいです。


橋を渡ると街灯が変わり、違うエリアに入ったことが分かります。
こういう地続きなのに、明らかに何かが変わった感はとても好き。
橋と街灯とアーチにより、ここから先は確実に違う所だぞという感じがすぐに分かるようになっている。

しかしこれはすごい街灯。
一番下だけ小さいサイズになっている。凝ってるなあ。



フラッグの裏表やプレートまで、街灯のどこを取っても必ず一工夫されている。
街灯に商店街の空間演出を担わせようとか、街灯で世界観を作り出そうという熱意を強く感じる。

この風景とか街灯の主張が激しくて、ちょっと頭がおかしくなりそうだ(大好き)。夜に行ったら、もの凄い非現実感だろうなあ。

ワードはさっき見つけたが、エクセルっぽいのも出てきた。

これをパワポと言い張るのはやっぱり強引かな

まあのびのびいこうや

こいつも多分、そう言ってる。


ちょっとこの井戸良すぎやしませんか。
この色の雑貨持ってる人とは絶対友達になれる!

初めて鳥をまともに撮れたかもしれない記念。
あいつらの逃げやすさは常軌を逸していると思うんです。
例えば、ベランダに鳥が鳴いていて、よーし、ここはいっちょ撮ったるぞと思ったとして、
①カーテンを開けようとして逃げられる
②スマホを構えようとして逃げられる
③スマホで拡大しているうちに逃げられる
ちょっと考えただけでも、3つのプロセスがある訳ですよ。
このうち、①の時点で6割くらいはまず逃げられる。よしんば②まで行ったとして、腕を上げているところで逃げられる。ここまでで体感9割は逃げられます。
そう考えると、いかに奇跡的な一枚かがお分かりただけると思います。

初めて見たスーパーなので寄ってみたところ、むしろ二階の Can☆Do で長居をしてしまった。
余談ですが、23時にCan と Do の間に☆を打ち込む作業をすると、ちょっと面白くなってくる。

ベローチェ、お前ここにいたのか!

商店街もついに終わりのようです。

今更気づいたけど、ポールの頂点も変わったデザインだなあ。
宝珠のようにも見えるけど。



次もなかなか強烈なやつだ
これは富士山かなあ。


初めて見る形。


かっこいい。
プレートは不動明王の光背でしょうね。
この炎は、「かるらえん(迦楼羅炎)」というらしいです。お高めのとんかつ屋さんに入るとでてくる岩塩みたいな名前。ピンク色の。

なんだなんだ


確信した。この商店街はやばい。
まさか立て続けにこんないい街灯たちに出会えるとは!
コンセプトから出発して細部までしっかり作り込まれている仲宿商店会の街灯をデザイン寄りとするなら、板橋宿不動通りの街灯は完全に芸術寄り。
よく分からないけど(もちろんちゃんとコンセプトはあると思いますが)何か面白そうな街灯作っちゃえ!どーん!って感じがする。
ところで、環七から何となく入ってきた道ですが、旧中山道のようです。こんな感じで商店街が巣鴨まで続いているらしいのです。
三田線でいうと、板橋本町→板橋区役所前→新板橋→西巣鴨→巣鴨です。えらいこっちゃ。ちなみに、この時点でまだ一駅分くらい。えらいこっちゃ。
歩き切るにはもったいない情報量なので、後日、また来ようと思います。
そういえば、板橋をちゃんと歩きに来たんだっけ。
ごめんね、板橋。また来てもいいかな。
