普通に聖蹟桜ヶ丘を散歩してみたい

  • 更新日: 2021/12/23

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散歩には傾斜が必要だ

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こんにちは。城戸です。

私は、大変ありがたいことにサンポー様にていくつか散歩記事を執筆させていただいておりますが、ちょっとここで改めて自分にとっての「散歩」というものを定義させてください。

私にとって散歩というものは、「金を使わず、それなりに外出した気分になれる遊び」に他なりません。「散歩」という遊びそのものに多大な魅力を感じているというよりは、あくまで相対的に考えると散歩っていいよね。くらいな人間なので、散歩となるといつも近場で済ませていたんですね。

過去にも記事にしたように、代々木-渋谷の散歩が好きだったり、ビジネス街を歩くのが好きだったりというのはあるんですが、それらもあくまで用事があって行ったのが最初。「散歩をするためにその場所に行く」という経験が今まであまり無かった。誰かの付き合いで、とか、行きたいお店があって、とかそういうのは一切なく、ただ散歩するためだけに、そこに行く。という。私ものんびり生きているようで実は効率主義的な一面があって、行くのなら何か理由が欲しいんですよね。

しかし、最近、ふと、思ったのです。何がきっかけかは分かりません。とにかく、ふと、頭に浮かんだのです。

「聖蹟桜ヶ丘を、散歩してみたい」



ということで、ふとしたまま聖蹟桜ヶ丘まで来てしまいました。写り込んでしまっている日光からも分かる通り、今日は晴天で陽気な絶好の散歩日和。僕がサンポーで書いてきた散歩で、晴れているのは今日が初めてなんですよ。これを読んでいる皆さんも、よかったですね。




本当に何の理由も下心もなく、ただ「歩いてみたい」という純粋な動機だけでやってきた聖蹟桜ヶ丘。結局こうして記事にしてしまっていることから純粋な動機だけとは言えないかもしれませんが、普段のそれと比べたら非常に純度の高い散歩になりそうな予感がしています。


あ、一応言っておくと、なんか聖蹟桜ヶ丘は有名な映画の撮影地?か何か?だそうなんですけど、僕は聖地を巡礼するようなミーハーではありませんから、そこだけご了承をお願いいたします。もし、万が一、その聖地の写真があったとしても、それはまったくの偶然です。ここだけは分かっておいてもらいたいです。




1時間くらい電車に乗ったという事実もそれを手伝っているのか、なんか地元の寂れ方を感じますね。やっぱりこういう場所を散歩したいのです。




今回求めているのはこういう道ではないんですけど、まあ街の色を知るためにもここから飲み屋や飲食店の多そうな通りに入っていきます。




すぐに出ました。雲がすごいですね




なんとなく良さげな方向へ進んでいきます。風が気持ちいいです。なんか、この写真だけ見ると表参道みたいですね。




実際こういう感じの看板を出してる歯医者に行きたいですよね。歯医者って怒られるんで。




美容室ヘアークリス。栗のイラストの横に「す」と書き加えるという大胆なロゴが愛くるしい。




そうそう!いや、まさにこんな感じ!こんな感じの道を想像して、散歩したかったんだワ




ジブリっぽさを感じてしまうのはなぜでしょう。




魅力的な道です。あちらの方に行ってみましょう。




住宅街に出ました。デカいマンションがありますね。




後ろには、HOTEL桜が丘Pがありました。




なんか被ってる




さて、そろそろ東西南北とかどっちの方面が駅かなんかが一切分からなくなってきました。もう勘で進んでいきます。駅に着いてしまう恐れがありますが、どうかお付き合いください。




ここを歩きたかったんですがチェーンがかかっていたので断念。




真っぷたつの家を発見




ハーティー桜ヶ丘です。さっきのHOTEL桜ヶ丘Pもそうですが、やはり聖蹟桜ヶ丘の建物たちは「桜ヶ丘」と名乗るんですね。




と思いきや「聖蹟」と名乗っている建物も。どっちの割合が多いのか気になりますね。




こちらは桜ヶ丘。フルネームで名乗っている建物はないだろうか、と変な好奇心が芽生えてしまいました。




これはMと名乗っているカーサMです




フルネームを名乗っている建物を3分くらい探してたらすぐに見つかりました。『聖蹟桜ヶ丘 魂霊修験 準道場』です。「魂霊修験」ではなく「霊験魂修」と読む可能性もありますが、何なんでしょう。




さあ、聖蹟桜ヶ丘フルネーム問題は解決したので、また散歩に戻りましょう。なんだかシティっぽくなってきました。




俺もこうやって4人で並ぶ仕事したいよ




こういう柔らかいイラストに優しい文言が並んでいると本当に胸が苦しくなるんですよね。私が愛を知らないことと何か関係があるのでしょうか?




黒い家




九頭竜公園があったので入ってみます。




はしゃぐぞー




建物がいっぱい見えておトクですね。気のせいだと思うんですけど、この聖蹟桜ヶ丘、どこに立っても建物が俺を先頭に背の順で並んでいるような印象があります。




あのマンションずっと見えてるな




ちょっと僕には難しい文章ですけど、是非




なんか良い銅像ですね。写真で一言でもやってみましょうか。



【写真で一言】



楽しい!




おっ、噴水がありますね…




【写真で一言】



ポウ!




ふらふら歩いていたら街っぽい通りに出てきました。僕はドミノピザ荻窪店によく行っていたので、ドミノピザを見ると「あれっ荻窪?」と錯覚します。なので、僕と対峙したときは、ドミノピザの写真を見せると効果的です。「あれっ荻窪?」となり、敵を見失ってしまいます。




自分の中での『聖蹟桜ヶ丘像』というものがまだよく分かっていませんが、何となく聖蹟桜ヶ丘っぽいと感じる方向に歩いていくことにします。この通りはやたらしゃれていますね。




ちょっと分かりづらくて申し訳ないのですが、バレエ教室に金髪のガイコツがいました。




ドアの色に規則性のない、変わったアパートですね。もしかしたら規則性はあるのかもしれません。何も分からないんです。




こういう前衛的な建物と般若の絵が同居していたりするのが、散歩の醍醐味と言えますよね。




なんか僕の中で「聖蹟桜ヶ丘っぽさ」ってこれなんですよね。なので、これを基準としてより「これっぽい」写真を探していこうと思います。




ちょっと僕の写真が下手なせいでうまくお伝えできないんですが、めちゃくちゃ良い風景です。長く続いて曲がりくねりながら勾配を見せる道、その横に建つ規則的な白いマンション、こういうビジュアルこそ写真に収めたいのですが、どうも色気のない写真しか撮れません。助けてください。




この抜け感よ。東京にこんな場所があるなんて




で、さっきの道を右に曲がるとこれです。この道沿いに住んでる人よすぎだろ




さっきから歩いてて思っていましたが坂が多い街ですね。僕の住んでいる阿佐ヶ谷ってマジで平坦でちょっと退屈なので、坂の多い街には憧れがあります。




今回の散歩のハイライトはこの場所に違いありません。一歩一歩踏みしめながら歩いて行きます。




キラッキラしてます




いやもうウッヒョ!て感じですわ




この道がまだまだ続く幸せ




定期的に後ろを振り返ったりしながらゆっくり歩いています。




鳥が白すぎる!!!




よく分かりませんが霞ヶ関橋という橋に辿り着きました。あれだけ絶賛しといてあれですが虫が多すぎてちょっと嫌になってきたので、川沿いからは離れて橋を渡ることにしましょう。




散歩って感じの天気で素晴らしいですね




すごい上の方まで家がある…




反対側には、なんか遠近法でちっちゃく見える豪邸が立っています。




寿司です




せっかく坂があったので、上の世界を確かめに行きます。なんだか、すごく良い場所に続いているような気のする道です。




こういう森って一回入ってみたいですよね。耳をすますと動物の声が聞こえてきそうな、深い森でした。




ゴゴゴゴゴ…という感じの雲です。耳をすますと実際に聞こえました。




雲がどうしてできるのかとか一切知らないですね。耳をすませば教えてくれるのでしょうか…。




ジョーカーの階段キター




勾配を上るたびに、さっきまで自分のいた場所が取り込まれ、景色が増えていくような感覚があります。かなり楽しくなってきました。




分かりづらいですが、蜘蛛です。僕は家に出没した蜘蛛と1年間いっしょに暮らした思い出があるので、蜘蛛を見ると写真を撮ってしまいます




坂を上ると、またしても住宅街が現れました。ここに住むのってどういう感じなんでしょうね。




聖蹟・桜ヶ丘




この住宅街から見える景色はこれ。手前にある公園で足を広げる体操をしているおじさんがいたので、ずっと見ていました。足が広がっていました




すごく良い場所に出ましたね。もしかしてジブリかなんかで使われてんじゃないか?




しずくが滴ってきそうなみずみずしい木に囲まれた、長くて急な階段




秋らしく落ち葉がいい感じでした。




階段を上り終えると、すぐに神社があります。もし俺が不器用な野球部員だったとしたら、この境内に座って片思いの相手に告白していただろうな・・・




さて、階段をのぼってしばらく歩くとまたしてもゆるやかな上り坂となっています。いったい頂上はどこにあるのでしょうか。写真は、なんとなく「城戸」っぽかった文字列です。




PPAP




ふとした隙間から見える景色が素晴らしいです。この緑色の手すりも良いですね




とにかくちらちらと街たちが目に入ってきます。




おそらく、頂上まではもう少しです。気合を入れて歩いて行きましょう




この抜け感よ




青い原付がチャーミング。ピンポンを鳴らして「住ませてください」と言うのを必死に我慢しました。




それにしても階段の多い街です。小躍りしてしまいます。自分に必要なのは階段だったんだ、と気付くことができました。




そして、さらにでかい階段が。ここでは、高校生くらいの男の子が階段に腰かけて、街を眺めながらサンドイッチを食べてました。見せるな、俺にそういった青春を




こういうの公衆電話とポストが喧嘩してそっぽ向き合ってるように見えちゃうんですよね




しばらく歩いていると、道の傾斜が落ち着いてきました。もしかして、頂上はこのあたりなのか?




何やらロータリーが見えてきました。というかこの場所、なんかすごく胸が苦しくなりますね。地元っぽさなのか、近くに海がありそうさなのか、疲れなのか、何かの映画で使われていたのか…




駐在所なんですけど、完全に民家ですね。裏にはパトカーと自家用車が止められていて、もしかしたら大の警察好きがリビングを居抜きで提供したのかもしれません。




桜ヶ丘ロータリー、「来月もまた来よう」と思わせるような尊さでした。ちょっと言葉では言い表せませんが、行ったことのない人は一度行ってみてほしい。




一応、最終地点に辿り着いたから、というのもあると思いますけど、本当、大変に幸せな場所でした。これにて聖蹟桜ヶ丘の散歩、完結でございます。




それにしても、聖蹟桜ヶ丘ですよ。駅前からこのロータリーまでは歩いて十数分なんですけど、ちょっと写真を撮りたい場所が多すぎて3時間以上かかってしまいました。散歩しようと思う方は、めちゃくちゃ写真が撮りたくなるというのを念頭に置いて、それなりの準備をして行ったほうがいいと思います。僕はフィルムカメラを持って行きました。



「歩いてみたいから、そこに行く」。簡単なことのようで、常に人生に焦りを感じている自分にはなかなかできないことだったのですが、しかし街はいつでも待ってくれているのですね。たまには、行ったことのない、何があるかも知らないような街に、甘えてみるのもいいのかもしれません…。

サンポーで記事を書くのはこれで7本目ですが、初めて散歩した人みたいな締め方になってしまいました。





ん…?何のアニメだろう?








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城戸

電車代をケチって何駅分か歩くことを散歩と呼んでいます。杉並区が大好きな日と大嫌いな日があります。

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