弘明寺の商店街に挟まる
- 更新日: 2019/04/30
スッ。
弘明寺(ぐみょうじ)の商店街といえばもしかしたら横浜では五本の指に入る気がする商店街で、昭和31年からアーケードがあります。
2001年に掛け替えられて新しくなっているそうだけど、当時僕はまだ横浜に居なかったので、昔のアーケードは見たことがない。
みんながそういうから、あったんでしょう。ここがうそつき村でなければ。
弘明寺の観音通りというのは考え得る中でも最高の立地の一つで、弘明寺というじじばばホイホイの門前街であるのと同時に、京急の弘明寺駅と横浜市営地下鉄の弘明寺駅を繋ぐ道としても機能しています。ここが廃れる理由というのは世界滅亡くらいしか考えられないです。
市営地下鉄ユーザーだから市営地下鉄から来た。
開業は昭和47年だけど、その前はここは横浜市電の弘明寺停留場であるので、人通りはずっとある。
鎌倉街道の弘明寺の信号。
そうだ、弘明寺(ぐみょうじ)という読み方も、ちょっと変わってますよね。
これはなんかのテレビで見たんですけど、お経の文字からとってそうなってるんですって。
変わった読み方ですがちゃんと浸透していて、アイデンティティーなわけです。
んで、弘明寺(ぐみょうじ)商店街の一番目のお店が弘明(こうめい)堂なんですよね。
ええ……ですよね。ええ……。
これは昔お店の人に聞いたのですが、よく聞かれるそうで大変申し訳ないのですが、ここは弘集堂(こうしゅうどう)という書店から独立したお店で、弘集堂と弘明寺を合わせて「弘明堂」としたんだと。字面は100%弘明寺になってしまっているのですが、読みに名残がある。商店街の、いの一番でこういう罠がある。
ここはですね、分かってる商店街です。
伝わりますかね。分かってる商店街。
巧さがあるというか、確実に、何が魅力か分かっている方の手が入っている。
いいですね。
字に目がいきがちですが、上のずれた丸窓もいい。あれなんだろう。定時にバーン開いて餅投げるのかな。
ふるいとあたらしいが混ざった、ほそい。
川キー、松キー、屋キー。
グリーンピースの立ち。
素晴らしい。
この商店街は、古いものを残してそれを「よきもの」として見せることに関して、完全にプロの仕事してるなと思います。
隙が無い。
隙が無いといえば、建ぺい率が100%のエリアというのがあって、ここも多分そうです。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合で、上限は法律で決まっています。
商業エリアの建ぺい率は80%までなのですが、防火地域内かつ耐火構造であれば100%が許されるのだそう。
それでこうやってびっちりとくっついている商店街があって、それはとてもわくわくすることです。
そうなってくると、100%の隙間を見つけたくなるのが人情というものです。
隙間、それは商店街の隙だと思います。
隙間にこそ、真の商店街の姿が現れるのではないでしょうか。
喫煙者にはやさしく、小便者にはきっぱりと。
小便者という言葉を初めて使いました。
おっ、ここなんで、入れそうじゃないですか。
スッ。
商店街に挟まると、映画「インターステラー」を思い出します。
主人公は、あることがきっかけで、身近な人の近くに居るのに次元が違うためにコンタクトできない状況になります。
同じように僕は、すぐそこにあるにぎわいの当事者ではなく、ただただ、挟まっている人なのです。
とても、次元の違いを感じます。もちろん僕の方が低次元です。
こんな感じでけっこう開いている隙間もあるっすね。
奥への家への入り口になってるみたい。
スッ。
隠されていたパイロンなども見えます。
町内会館への入り口もあった。
マジック?
お邪魔します……
やはりここも別次元だ。たくさんの人が、商店街というX軸上を動いている。僕はY軸に迷い込んでしまった感じがする。
高さ、つまりZ軸に迷い込める場合があります。
商店街の二階から見下ろせるような場所が好き。
カフェとかより、こういった踊り場的なところで直接見下ろせるのが最高だと思います。
何の話でしたっけ。
あとは、アパートへの入り口になっている隙間が多かったです。
これはあんまりほかの商店街で見たことないな。隙間っていうかここまでいくと道ですね。
どうも、商店街の裏の区画がゴチャゴチャしていて、商店街に入り口をつけるのが便利なのかもしれない。
商店街の裏手。どの道に面しているのかぱっと見わからない建物がいくつかある。
そうこうしているうちに弘明寺に着いてしまった。挟まってなければ10分かからない。
挟まってたりしたからもうちょっとかかった。
階段がすごいな。
でも参道脇の階段になんとなく惹かれたからこっちへ行く。ぐみょん! いま、弘明寺の感じで謝ったんだけど伝わりましたでしょうか。
弘明寺に来たのに弘明寺に入らない。
木!
あれ、こっちからも弘明寺入れた。じゃあ入る。
今は大丈夫だと思うんだけど、ホウキが出払ったときは完全ゴミ箱だからなー。
留守をやられるんでしょうね。
よく見るとスピーカーがある。
歴史ある建造物で現代文明を探すの楽しいですよね。
行ったの2月なので、梅が見頃でした。
弘明寺の坂を登り切ると線路が見えて、もう京急の弘明寺駅。
このあたりは弘明寺公園になっている。
もともとは弘明寺の敷地だったらしいんだけど、めっちゃ広い。
そうだな。
でも、帰ろうかな。なんか、見晴らしよくないし。
緑色のプールとかしか見えないし。
帰ろう。京急の駅へ向かいます。
立派なじいさんが居る。多分。立派なじいさん。
なんか大事そうなのが置いてあった。
また商店街の感じが出てきて、これが京急の弘明寺駅のあたり。
はい、駅に着きました。
いや、やるでしょ。 こんなことされたら! やるでしょ!
しかしこの「駅」を含む店舗、ここも隙間無いな! と思ったら長屋というか、全部同じ建物なのね。
本当の駅。
私鉄はだいたい系列にそば屋を持っているけれど、京急のえきめんやのこれはなんか力の入り具合が異常な気がする。
こんなんでしたっけ。あんまり知らないけど。
なんと駅のそば屋でもっちりふあっふあっの三崎まぐろが食べられる。
コンビーフにしたけど。
2001年に掛け替えられて新しくなっているそうだけど、当時僕はまだ横浜に居なかったので、昔のアーケードは見たことがない。
みんながそういうから、あったんでしょう。ここがうそつき村でなければ。
弘明寺の観音通りというのは考え得る中でも最高の立地の一つで、弘明寺というじじばばホイホイの門前街であるのと同時に、京急の弘明寺駅と横浜市営地下鉄の弘明寺駅を繋ぐ道としても機能しています。ここが廃れる理由というのは世界滅亡くらいしか考えられないです。
市営地下鉄ユーザーだから市営地下鉄から来た。
開業は昭和47年だけど、その前はここは横浜市電の弘明寺停留場であるので、人通りはずっとある。
鎌倉街道の弘明寺の信号。
そうだ、弘明寺(ぐみょうじ)という読み方も、ちょっと変わってますよね。
これはなんかのテレビで見たんですけど、お経の文字からとってそうなってるんですって。
変わった読み方ですがちゃんと浸透していて、アイデンティティーなわけです。
んで、弘明寺(ぐみょうじ)商店街の一番目のお店が弘明(こうめい)堂なんですよね。
ええ……ですよね。ええ……。
これは昔お店の人に聞いたのですが、よく聞かれるそうで大変申し訳ないのですが、ここは弘集堂(こうしゅうどう)という書店から独立したお店で、弘集堂と弘明寺を合わせて「弘明堂」としたんだと。字面は100%弘明寺になってしまっているのですが、読みに名残がある。商店街の、いの一番でこういう罠がある。
ここはですね、分かってる商店街です。
伝わりますかね。分かってる商店街。
巧さがあるというか、確実に、何が魅力か分かっている方の手が入っている。
いいですね。
字に目がいきがちですが、上のずれた丸窓もいい。あれなんだろう。定時にバーン開いて餅投げるのかな。
ふるいとあたらしいが混ざった、ほそい。
川キー、松キー、屋キー。
グリーンピースの立ち。
素晴らしい。
この商店街は、古いものを残してそれを「よきもの」として見せることに関して、完全にプロの仕事してるなと思います。
隙が無い。
隙が無いといえば、建ぺい率が100%のエリアというのがあって、ここも多分そうです。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合で、上限は法律で決まっています。
商業エリアの建ぺい率は80%までなのですが、防火地域内かつ耐火構造であれば100%が許されるのだそう。
それでこうやってびっちりとくっついている商店街があって、それはとてもわくわくすることです。
そうなってくると、100%の隙間を見つけたくなるのが人情というものです。
隙間、それは商店街の隙だと思います。
隙間にこそ、真の商店街の姿が現れるのではないでしょうか。
喫煙者にはやさしく、小便者にはきっぱりと。
小便者という言葉を初めて使いました。
おっ、ここなんで、入れそうじゃないですか。
スッ。
商店街に挟まると、映画「インターステラー」を思い出します。
主人公は、あることがきっかけで、身近な人の近くに居るのに次元が違うためにコンタクトできない状況になります。
同じように僕は、すぐそこにあるにぎわいの当事者ではなく、ただただ、挟まっている人なのです。
とても、次元の違いを感じます。もちろん僕の方が低次元です。
こんな感じでけっこう開いている隙間もあるっすね。
奥への家への入り口になってるみたい。
スッ。
隠されていたパイロンなども見えます。
町内会館への入り口もあった。
マジック?
お邪魔します……
やはりここも別次元だ。たくさんの人が、商店街というX軸上を動いている。僕はY軸に迷い込んでしまった感じがする。
高さ、つまりZ軸に迷い込める場合があります。
商店街の二階から見下ろせるような場所が好き。
カフェとかより、こういった踊り場的なところで直接見下ろせるのが最高だと思います。
何の話でしたっけ。
あとは、アパートへの入り口になっている隙間が多かったです。
これはあんまりほかの商店街で見たことないな。隙間っていうかここまでいくと道ですね。
どうも、商店街の裏の区画がゴチャゴチャしていて、商店街に入り口をつけるのが便利なのかもしれない。
商店街の裏手。どの道に面しているのかぱっと見わからない建物がいくつかある。
そうこうしているうちに弘明寺に着いてしまった。挟まってなければ10分かからない。
挟まってたりしたからもうちょっとかかった。
階段がすごいな。
でも参道脇の階段になんとなく惹かれたからこっちへ行く。ぐみょん! いま、弘明寺の感じで謝ったんだけど伝わりましたでしょうか。
弘明寺に来たのに弘明寺に入らない。
木!
あれ、こっちからも弘明寺入れた。じゃあ入る。
今は大丈夫だと思うんだけど、ホウキが出払ったときは完全ゴミ箱だからなー。
留守をやられるんでしょうね。
よく見るとスピーカーがある。
歴史ある建造物で現代文明を探すの楽しいですよね。
行ったの2月なので、梅が見頃でした。
弘明寺の坂を登り切ると線路が見えて、もう京急の弘明寺駅。
このあたりは弘明寺公園になっている。
もともとは弘明寺の敷地だったらしいんだけど、めっちゃ広い。
そうだな。
でも、帰ろうかな。なんか、見晴らしよくないし。
緑色のプールとかしか見えないし。
帰ろう。京急の駅へ向かいます。
立派なじいさんが居る。多分。立派なじいさん。
なんか大事そうなのが置いてあった。
また商店街の感じが出てきて、これが京急の弘明寺駅のあたり。
はい、駅に着きました。
いや、やるでしょ。 こんなことされたら! やるでしょ!
しかしこの「駅」を含む店舗、ここも隙間無いな! と思ったら長屋というか、全部同じ建物なのね。
本当の駅。
私鉄はだいたい系列にそば屋を持っているけれど、京急のえきめんやのこれはなんか力の入り具合が異常な気がする。
こんなんでしたっけ。あんまり知らないけど。
なんと駅のそば屋でもっちりふあっふあっの三崎まぐろが食べられる。
コンビーフにしたけど。