川をたどって歩く
- 更新日: 2020/09/24
ヒルサイドもいいけど、わたしはリバーサイド派。
まちのあいだを滔々と流れる川が好きだ。わたしたちがパタパタ目まぐるしく暮らしているその横を、どこからか水がやってきてどこかへ流れていく。水の流れについていったら何かおもしろいものがあるかしらと思いつき、やってみることにした。
降り立ったのは本所吾妻橋駅。
近くに友人が住んでいて、泊めてもらった日なんかは朝早く起きて暗いうちから浅草、上野、御徒町と歩いてから帰路につくのがお気に入りのコース。
でも今日は反対側、江東区を川に沿って歩くことにした。
スカイツリーに向かっててこてこ歩いていく。
早速橋だ!と思ったら、あら、
お花が咲いていた。
通りのかたちは明らかに川底である。調べてみたら1990年代に浸水防止の為に流れを堰き止め整備され、1.8kmにも及ぶ超細長公園へと変身したのだそうだ。
そうか、川が川じゃなくなることもあるんだったか。早速認識を改めさせられた。
気を取り直して北十間川に到着。ここから川をたどって東へすすむ。
8月、真昼の空の眩しさよ。背の高いマンションの屋上に枠が見える。
あそこに腰掛けてまちを眺めたらさぞかし気持ちいいだろうね。
向こう岸の自販機ホットスポットにセブンティーンアイスが見える。
市民プール、沖縄の公園、海に向かう駅のホーム、おばあちゃんちの近くのデパートの駐車場。セブンティーンアイスは水辺の近く、夏の匂いがする。川のそばにもあるのだな。食べたかったけれどすぐに渡れる橋が見つからず、これも川ならではの無念よ、と噛み締めて先に進む。
背の高い建物が減ってきた。
振り向けばスカイツリー。まだまだ近すぎて全景が映らない。
一本入って道を覗き込むといい路地がある。いってみよう。
古い蔵。
石の植木鉢。これほしいな…
激渋な倉庫。壁につけるタイプのバスケットゴール久しぶりにみた。
バスケで一汗かいたらドサッと腰掛けて休憩するんでしょう。
近所にこんなバスケ部の先輩がいたら通っちゃうな。
おお、川のT字路だ。
北十間川から分岐したのが江東区と墨田区の境目でもある横十間川。
横十間川に沿って方向転換、南を目指そう。
小川のそばの白いマンション、シルバニアシリーズにありそうな響き。
晴れた日は水面とマンションの白い壁が照らされてとてもかわいい。
脇道に入ったらなんと埋蔵文化財の発掘調査中!
物々しい雰囲気のなか、ポップ体がわくわくを隠しきれていない。うかれてバレバレである。
残念ながら、今日の調査はお休みのようだ。
工事を始めてみたらうっかり大事なものが出てきてしまったという感じだろうか。そういえば建設会社にはなにか掘り当ててしまったときの調査部隊があるという噂をきいたことがある。ホントにあるんだ。
再び川沿いに戻る。
ところで、横十間川は橋の欄干が個性豊かで見ごたえがあった。
悠々とした川の流れのイメージが現れている。
じっと目を凝らすと波紋が刻まれているのがわかる。
ガードレールもたゆたっている。
こちらは波紋をモチーフにしたタイプかな。
ねじりの位置で波を表現しているのか。運動会の応援でこういうのあったな。順々にしゃがんで、立って、わあ〜って手をあげるやつ。
反対側を向いたらこっちにも波模様!
水道局の建物だそうだ。かわいいじゃないの。
JR総武線のむこうに夢みたいな色したマンション。
地図らしきものを発見。
これは…川の最小公約数かな…!!
デザインといい、色褪せ具合といい、このままA0サイズのポスターにして壁に飾りたい。
どこからか視線を感じ、きょろきょろしたら夏みかんがいた。
おい、ぼうず。じっと夏みかんが睨みつけてくる。
日差しがジリジリ首筋を焼きつける。
おそるおそる通り過ぎたけれど、みかんは終始黙りこくったままだった。
頼もしそうだわね
それ、タイルにする?動揺が隠せない写真。
壁とのコントラストが映えるくねくねの配管、小さいカーブミラー、室外機の下のブロック。ぎゅぎゅっとかわいさが詰まった一角。
急に目の前が暗くなったかと思うと、ビーと幕があがる音がして、スポットライトがぼんやり灯る。
ライトの照らす先には椅子に浅く腰掛けた男。男は静かに話を始める。
スポット、徐々に光量を絞り、再び暗転。
一昔前のサスペンスとかの導入でそういうシーンあったよね。
人一人通るのも難しそうな隙間。その先になにか見える。
上からも下からも猛犬がやってくるんだって!なにかお宝が隠されているに違いないな。
ひさしぶりに川に再会。
ここにきて初めて川遊びをしている家族を発見。北十間川と同じ水が流れているのに、しつらえで随分雰囲気が変わるものだ。
おっ
ここにもいい欄干を発見。
ほんとはこのまま海までいけたらいいなと思っていたのだけど、
あんまりに暑いので予定を変更して高速道路をたどって帰ることにした。
おおむねまっすぐ、時にゆるりとカーブして分岐したり合流したり。
川をずっと見ていたせいか、広い道が川に思えてくる。
頭上をゴオゴオと車が過ぎ去っていく。
ははあ、これさては川底にもぐっているわけですね。ぶくぶく…
ぷは。水上に戻ってまいりました。
ボタニカル自販機と共にさようなら。
降り立ったのは本所吾妻橋駅。
近くに友人が住んでいて、泊めてもらった日なんかは朝早く起きて暗いうちから浅草、上野、御徒町と歩いてから帰路につくのがお気に入りのコース。
でも今日は反対側、江東区を川に沿って歩くことにした。
スカイツリーに向かっててこてこ歩いていく。
早速橋だ!と思ったら、あら、
お花が咲いていた。
通りのかたちは明らかに川底である。調べてみたら1990年代に浸水防止の為に流れを堰き止め整備され、1.8kmにも及ぶ超細長公園へと変身したのだそうだ。
そうか、川が川じゃなくなることもあるんだったか。早速認識を改めさせられた。
気を取り直して北十間川に到着。ここから川をたどって東へすすむ。
8月、真昼の空の眩しさよ。背の高いマンションの屋上に枠が見える。
あそこに腰掛けてまちを眺めたらさぞかし気持ちいいだろうね。
向こう岸の自販機ホットスポットにセブンティーンアイスが見える。
市民プール、沖縄の公園、海に向かう駅のホーム、おばあちゃんちの近くのデパートの駐車場。セブンティーンアイスは水辺の近く、夏の匂いがする。川のそばにもあるのだな。食べたかったけれどすぐに渡れる橋が見つからず、これも川ならではの無念よ、と噛み締めて先に進む。
背の高い建物が減ってきた。
振り向けばスカイツリー。まだまだ近すぎて全景が映らない。
一本入って道を覗き込むといい路地がある。いってみよう。
古い蔵。
石の植木鉢。これほしいな…
激渋な倉庫。壁につけるタイプのバスケットゴール久しぶりにみた。
バスケで一汗かいたらドサッと腰掛けて休憩するんでしょう。
近所にこんなバスケ部の先輩がいたら通っちゃうな。
おお、川のT字路だ。
北十間川から分岐したのが江東区と墨田区の境目でもある横十間川。
横十間川に沿って方向転換、南を目指そう。
小川のそばの白いマンション、シルバニアシリーズにありそうな響き。
晴れた日は水面とマンションの白い壁が照らされてとてもかわいい。
脇道に入ったらなんと埋蔵文化財の発掘調査中!
物々しい雰囲気のなか、ポップ体がわくわくを隠しきれていない。うかれてバレバレである。
残念ながら、今日の調査はお休みのようだ。
工事を始めてみたらうっかり大事なものが出てきてしまったという感じだろうか。そういえば建設会社にはなにか掘り当ててしまったときの調査部隊があるという噂をきいたことがある。ホントにあるんだ。
再び川沿いに戻る。
ところで、横十間川は橋の欄干が個性豊かで見ごたえがあった。
悠々とした川の流れのイメージが現れている。
じっと目を凝らすと波紋が刻まれているのがわかる。
ガードレールもたゆたっている。
こちらは波紋をモチーフにしたタイプかな。
ねじりの位置で波を表現しているのか。運動会の応援でこういうのあったな。順々にしゃがんで、立って、わあ〜って手をあげるやつ。
反対側を向いたらこっちにも波模様!
水道局の建物だそうだ。かわいいじゃないの。
JR総武線のむこうに夢みたいな色したマンション。
地図らしきものを発見。
これは…川の最小公約数かな…!!
デザインといい、色褪せ具合といい、このままA0サイズのポスターにして壁に飾りたい。
どこからか視線を感じ、きょろきょろしたら夏みかんがいた。
おい、ぼうず。じっと夏みかんが睨みつけてくる。
日差しがジリジリ首筋を焼きつける。
おそるおそる通り過ぎたけれど、みかんは終始黙りこくったままだった。
頼もしそうだわね
それ、タイルにする?動揺が隠せない写真。
壁とのコントラストが映えるくねくねの配管、小さいカーブミラー、室外機の下のブロック。ぎゅぎゅっとかわいさが詰まった一角。
急に目の前が暗くなったかと思うと、ビーと幕があがる音がして、スポットライトがぼんやり灯る。
ライトの照らす先には椅子に浅く腰掛けた男。男は静かに話を始める。
スポット、徐々に光量を絞り、再び暗転。
一昔前のサスペンスとかの導入でそういうシーンあったよね。
人一人通るのも難しそうな隙間。その先になにか見える。
上からも下からも猛犬がやってくるんだって!なにかお宝が隠されているに違いないな。
ひさしぶりに川に再会。
ここにきて初めて川遊びをしている家族を発見。北十間川と同じ水が流れているのに、しつらえで随分雰囲気が変わるものだ。
おっ
ここにもいい欄干を発見。
ほんとはこのまま海までいけたらいいなと思っていたのだけど、
あんまりに暑いので予定を変更して高速道路をたどって帰ることにした。
おおむねまっすぐ、時にゆるりとカーブして分岐したり合流したり。
川をずっと見ていたせいか、広い道が川に思えてくる。
頭上をゴオゴオと車が過ぎ去っていく。
ははあ、これさては川底にもぐっているわけですね。ぶくぶく…
ぷは。水上に戻ってまいりました。
ボタニカル自販機と共にさようなら。