西馬込を散歩しました
- 更新日: 2018/05/08
坂の多い街です。
今日は大田区、西馬込に来ておりますけども。
西馬込。都心の方からすると、都営浅草線の謎の終点、みたいなイメージかと存じます。
これね、もともと馬込が終点だったらしいのですが、西馬込に車庫が出来ることで、一個駅が増えてこちらが終点になったという、タナボタ的なターミナルです。1日平均乗降者数も2016年で45,770人。平和な駅です。
特にどこにも接続していない西馬込駅。
行き止まりの駅って良いですよね。なんというか、溜まるんですよ。
歩けなくもない距離に、池上とか大森とかあるのだけど、30分くらいはかかる。これは溜まりますわ~。
実は由緒正しい土地で、馬込文士村と呼ばれていた時期がある。有名どころだと山本有三、川端康成、山本周五郎、北原白秋などなどが住んでいたんだと。
このあたりは坂が多くて、風情ある土地だったんだとか。文士村といえば町田・玉川学園前とか、田端とか思い浮かぶけど、あそこも坂すごいし、芸術家は細っこい坂があるとこ大好きだよな。
文士村が出来た経緯は関東大震災が大きかったそうで、当時、都心から離れて暮らそうとする人がたくさん居ました。洗足の高級住宅街が分譲されたのもこの頃だしね。馬込もそういう感じで、大正時代に、品のいい方々が移り住んできたエリア、というわけでした。
そんなわけで、降りましたけども。この、ストライプの屋根、良すぎるよね。
この下なら、麦わら帽子被ってアイスキャンデー売っても大丈夫です。
その、アイスキャンデー屋の横に、文化堂と、
スマイルが完備されている。完全に住みやすさレベルを上げる頼もしい奴らです。あと近くにまいばすけっともある。
あとさっきから駅前この匂いなの。焼き魚の匂いがする。西馬込は。
駅の前は第二京浜が走ってます。車としては交通の便は最高なのです。
駅の脇から西の方へ「馬込文士村商店会」が続いています。
これは馬かなあ。馬込の。
やっぱ、馬込っていう地名は馬関係すんのかなあ。込めたのかなあ。馬を。筒状のものに。込めたのかなあ。
このタイプの養老の滝、大田区でよく見る。老舗感のやつ。実際老舗なんだけどね。
「鳴声」という名前の担々麺屋さんがあって。ええっ? そんな辛いの? 不安! って思うじゃないですか。
だって、「悲鳴」という名前の歯医者あったら行く? 行きませんよね?
で、鳴声なんですけど、これがとてもちょうどいい汁無し担々麺なのです。今日は行ってないから写真なし。2年前くらいに食べたから写真残ってるかと思ったんだけど無かった。夢かもしれません。
夢かもしれないといえば、その近くに「夢告観音」という観音様がいらっしゃいました。
由来を読んでたら「トラック」とかいう単語が出てきた。観音様の謂われで「トラック」が出てきたの初めてかもしれません。
あと、湯飲みがお寿司の柄で良かったです。
鋭角のえちごや。
こんな感じで、ゆるーくお店がございます。
かっこつけてますけど、無期懲役です。
ひょっこりパン屋。
標準以上体重がある気がする。
あんまり、こういうのに、ん? って引っかかるような体型持ってこないけどな。
地区ガバナ。ガスの圧力調整器で、エリアごとに細かくある。有事のとき自動でエリアごとにガスを遮断できるんだって。
すっごい数あるらしいから珍しくもなんともないんだけど、今日初めて認識したから。認識記念日だから。
えっ
ええー?
竜王の城かしら。勇者とかじゃないんで特に探してなかったけどうっかり見つけちゃった。
神社があった。湯殿神社。湯でも湧いてたのかなと思ったけど云われは分からず。
湯じゃないけど水は湧いてるっぽい。
あと、なんでかしらんけどちょっとした生活感がある。住んでるのかしら。
物干し竿がちょっと鳥居っぽいのは、境内を意識してのことだろうか。
良い神社。あと、猫めっちゃ居る。わたくしのカメラには一切猫が写らないんだけど、猫めっちゃ居ます。
ほこらのぞき込んだら、ガタタ! ってほこがら言うから「うわぁ!」って声が出たんだけど、ほこらの中で猫が寝てて、あっちもびっくりして飛び出してきたの。その用心深さがあるなら、そんな袋小路で寝るなよ。
一説にはここは「根古屋谷の鎮守」と言われているそうで。ねこ……
あと、この狛犬がかっこよかったのですが、台座の欠けも狛犬のシルエットぽくて、こう、狛犬の台座としての意思、みたいでいいなと思いました。
神社の隣は「こうま児童公園」。こうま。こうまって何だろうな。
あー。降魔かなー。
かろうじて、しっぽを埋めて体の自由効かなくしてますけど、しっぽが解き放たれた瞬間にレッドアリーマみたいな動きして周囲の人間を切り裂きますよ、こいつは。
そのほかには、空ばかり見ているウサギ、目をあけないラクダ、しゅんとしたキリンが居ます。
もう生活者しか通らないような道になってきた。
そうこうしているうちに、大田区郷土博物館があります。
ここは先ほどちょっと触れた馬込文士たちについて詳しく知ることができる区の施設です。
ちょっと入ってみる。
ほら~。こういうの当てるんですよ、ぼく。
仕方ないから外の看板を眺める。
この博物館の敷地は、佐藤朝山という方のお屋敷だったそうです。
ほうほう、っていうか、
おまえらが気になって全然文字が頭に入ってこない。
すごい上り坂だ。ミニ四駆で登れなさそう。
次はくだる。このあたりのアップダウンの激しい地形が文士達を引き寄せる。文士達は、ピザポテトの凹凸とかも好きかしら。
やっと大きくなって外を見たときの絶望。
うおーかっこいい。
ライオンズマンション馬込だって。古いライオンズマンションかっこいいな。
車の目、ライトじゃないんだ。
ここは「南坂」という坂で、何の南かというと、
馬込八幡神社の南の坂、という意味ですって。
いい神社。馬込の総鎮守でこのへんで一番大きいのだそう。由緒には鎌倉時代、源頼朝の家臣が出てくる。
こらこらこらこら、今お母さんお仕事中だからこらこらこら。
荏原町のほうに続く道。
長遠寺だって。名前からして、たどり着けなさそう。
あ、ここ、豆知識みたいな使い方でも良いんだ。
いいお店。馬込橋食料。馬込橋はあとから出てくるけど、JRの線路にかかる橋です。
馬込橋食料から第二京浜(国道一号線)が見えて、上の高架は新幹線。忙しい景色だけど、実はこれだけじゃない。
新幹線の真下に品鶴線の線路がある。
正確には、品鶴線は昭和4年からあって、そのあと、新幹線を真上に敷いた。
品鶴線は地下ではなく、天井が無い掘割なので、馬込橋が架かっている。
まごめばし児童公園だって。
さっきも馬込橋ってついたお店があったし、馬込橋っていう名前がすごく推されている。
正直、線路に掛かる橋って、川に掛かる橋よりも歴史が浅いからか店名や公園名に使われること少ないと思うのだけど、ここはバス停の名前、病院の名前にも使われてた。みんな馬込橋が好き。
ちょっと第二京浜歩いてみる。沿道のゴミに歓迎されながら。
ショベルカーのこのポーズいいですよね。ヨガにショベルカーのこのポーズ無いかな。
ちょっと西へ曲がってみる。また坂すごい。下って登る感じ。
こういうのって、大田区から配布されたあと、それぞれ自分で書く方式なんだ。へえ。管轄内だから、わりと枚数多いよね。がんばったなあ。
立正中学付属の中学高校がある。
(追記)はじめ西巣鴨の大正大学の付属だと勘違いして大正大正言ってたらTwitterでご指摘いただいた。どう見ても立正ですね。こんにちは、節穴です。(追記おわり)
このあたり新しめの家が多いな。
馬込二本木公園だって。このあたりの高低差のせいか、右と左で高さがすごく違う、断絶された公園。
そのふたつの空間に掛かる梯子。断絶をも遊びに変える。
砂場の注意ね。猫がフンとかする問題ありますからね。ちゃんとかけてくださいね。
雑すぎないか。うちの3歳児の朝5時のふとんがこんな感じですよ。
トゲだって。
マジのやつだ! なんでこれを公園に植えたの?
二本木坂ですって。馬込は坂の名前ちゃんと書いてあっていいね。
バラが逃げだそうとしている。
向こうの路地へ全力で誘ってくる落書き。絶対落とし穴あるでしょ。
あの階段登りたい。
下へ垂れ下がるチェーンは何なんだろう。くぐるなってこと?
こうやってわざわざくくりつけられている。効果あるんだろうか。
馬込太夫三寸人参発祥の地だって。馬込で品種改良された三寸人参だそう。
というわけで、西馬込駅に戻ってきました。
「来るぞ!」っていう確固たる意思が無いと一生到達しないってのも良い。西馬込は良いよ。坂のあるエリアは歩いてて面白いです。
ところで、そう、坂が多い、つまりこのあたりは山でしで、西馬込に用事があった浅草線"以外"の他社の線路は、この山をぐるりと回っています。
そのため、徒歩30~40分の駅が全方位に10個くらいある、という便利なんだか不便なんだか分からない状況なのですが、このあたりに実家がある友人は「なんとか帰れる」のが魅力で住みやすいと申しておりました。
なんとか帰れる街。西馬込でした。
西馬込。都心の方からすると、都営浅草線の謎の終点、みたいなイメージかと存じます。
これね、もともと馬込が終点だったらしいのですが、西馬込に車庫が出来ることで、一個駅が増えてこちらが終点になったという、タナボタ的なターミナルです。1日平均乗降者数も2016年で45,770人。平和な駅です。
特にどこにも接続していない西馬込駅。
行き止まりの駅って良いですよね。なんというか、溜まるんですよ。
歩けなくもない距離に、池上とか大森とかあるのだけど、30分くらいはかかる。これは溜まりますわ~。
実は由緒正しい土地で、馬込文士村と呼ばれていた時期がある。有名どころだと山本有三、川端康成、山本周五郎、北原白秋などなどが住んでいたんだと。
このあたりは坂が多くて、風情ある土地だったんだとか。文士村といえば町田・玉川学園前とか、田端とか思い浮かぶけど、あそこも坂すごいし、芸術家は細っこい坂があるとこ大好きだよな。
文士村が出来た経緯は関東大震災が大きかったそうで、当時、都心から離れて暮らそうとする人がたくさん居ました。洗足の高級住宅街が分譲されたのもこの頃だしね。馬込もそういう感じで、大正時代に、品のいい方々が移り住んできたエリア、というわけでした。
西馬込駅前
そんなわけで、降りましたけども。この、ストライプの屋根、良すぎるよね。
この下なら、麦わら帽子被ってアイスキャンデー売っても大丈夫です。
その、アイスキャンデー屋の横に、文化堂と、
スマイルが完備されている。完全に住みやすさレベルを上げる頼もしい奴らです。あと近くにまいばすけっともある。
あとさっきから駅前この匂いなの。焼き魚の匂いがする。西馬込は。
駅の前は第二京浜が走ってます。車としては交通の便は最高なのです。
西馬込駅の東側
駅の脇から西の方へ「馬込文士村商店会」が続いています。
これは馬かなあ。馬込の。
やっぱ、馬込っていう地名は馬関係すんのかなあ。込めたのかなあ。馬を。筒状のものに。込めたのかなあ。
このタイプの養老の滝、大田区でよく見る。老舗感のやつ。実際老舗なんだけどね。
「鳴声」という名前の担々麺屋さんがあって。ええっ? そんな辛いの? 不安! って思うじゃないですか。
だって、「悲鳴」という名前の歯医者あったら行く? 行きませんよね?
で、鳴声なんですけど、これがとてもちょうどいい汁無し担々麺なのです。今日は行ってないから写真なし。2年前くらいに食べたから写真残ってるかと思ったんだけど無かった。夢かもしれません。
夢かもしれないといえば、その近くに「夢告観音」という観音様がいらっしゃいました。
由来を読んでたら「トラック」とかいう単語が出てきた。観音様の謂われで「トラック」が出てきたの初めてかもしれません。
あと、湯飲みがお寿司の柄で良かったです。
鋭角のえちごや。
こんな感じで、ゆるーくお店がございます。
かっこつけてますけど、無期懲役です。
ひょっこりパン屋。
標準以上体重がある気がする。
あんまり、こういうのに、ん? って引っかかるような体型持ってこないけどな。
地区ガバナ。ガスの圧力調整器で、エリアごとに細かくある。有事のとき自動でエリアごとにガスを遮断できるんだって。
すっごい数あるらしいから珍しくもなんともないんだけど、今日初めて認識したから。認識記念日だから。
えっ
ええー?
竜王の城かしら。勇者とかじゃないんで特に探してなかったけどうっかり見つけちゃった。
神社があった。湯殿神社。湯でも湧いてたのかなと思ったけど云われは分からず。
湯じゃないけど水は湧いてるっぽい。
あと、なんでかしらんけどちょっとした生活感がある。住んでるのかしら。
物干し竿がちょっと鳥居っぽいのは、境内を意識してのことだろうか。
良い神社。あと、猫めっちゃ居る。わたくしのカメラには一切猫が写らないんだけど、猫めっちゃ居ます。
ほこらのぞき込んだら、ガタタ! ってほこがら言うから「うわぁ!」って声が出たんだけど、ほこらの中で猫が寝てて、あっちもびっくりして飛び出してきたの。その用心深さがあるなら、そんな袋小路で寝るなよ。
一説にはここは「根古屋谷の鎮守」と言われているそうで。ねこ……
あと、この狛犬がかっこよかったのですが、台座の欠けも狛犬のシルエットぽくて、こう、狛犬の台座としての意思、みたいでいいなと思いました。
神社の隣は「こうま児童公園」。こうま。こうまって何だろうな。
あー。降魔かなー。
かろうじて、しっぽを埋めて体の自由効かなくしてますけど、しっぽが解き放たれた瞬間にレッドアリーマみたいな動きして周囲の人間を切り裂きますよ、こいつは。
そのほかには、空ばかり見ているウサギ、目をあけないラクダ、しゅんとしたキリンが居ます。
もう生活者しか通らないような道になってきた。
そうこうしているうちに、大田区郷土博物館があります。
ここは先ほどちょっと触れた馬込文士たちについて詳しく知ることができる区の施設です。
ちょっと入ってみる。
ほら~。こういうの当てるんですよ、ぼく。
仕方ないから外の看板を眺める。
この博物館の敷地は、佐藤朝山という方のお屋敷だったそうです。
ほうほう、っていうか、
おまえらが気になって全然文字が頭に入ってこない。
すごい上り坂だ。ミニ四駆で登れなさそう。
次はくだる。このあたりのアップダウンの激しい地形が文士達を引き寄せる。文士達は、ピザポテトの凹凸とかも好きかしら。
やっと大きくなって外を見たときの絶望。
うおーかっこいい。
ライオンズマンション馬込だって。古いライオンズマンションかっこいいな。
車の目、ライトじゃないんだ。
ここは「南坂」という坂で、何の南かというと、
馬込八幡神社の南の坂、という意味ですって。
いい神社。馬込の総鎮守でこのへんで一番大きいのだそう。由緒には鎌倉時代、源頼朝の家臣が出てくる。
こらこらこらこら、今お母さんお仕事中だからこらこらこら。
荏原町のほうに続く道。
長遠寺だって。名前からして、たどり着けなさそう。
あ、ここ、豆知識みたいな使い方でも良いんだ。
いいお店。馬込橋食料。馬込橋はあとから出てくるけど、JRの線路にかかる橋です。
馬込橋食料から第二京浜(国道一号線)が見えて、上の高架は新幹線。忙しい景色だけど、実はこれだけじゃない。
新幹線の真下に品鶴線の線路がある。
正確には、品鶴線は昭和4年からあって、そのあと、新幹線を真上に敷いた。
品鶴線は地下ではなく、天井が無い掘割なので、馬込橋が架かっている。
まごめばし児童公園だって。
さっきも馬込橋ってついたお店があったし、馬込橋っていう名前がすごく推されている。
正直、線路に掛かる橋って、川に掛かる橋よりも歴史が浅いからか店名や公園名に使われること少ないと思うのだけど、ここはバス停の名前、病院の名前にも使われてた。みんな馬込橋が好き。
西馬込の北側
ちょっと第二京浜歩いてみる。沿道のゴミに歓迎されながら。
ショベルカーのこのポーズいいですよね。ヨガにショベルカーのこのポーズ無いかな。
ちょっと西へ曲がってみる。また坂すごい。下って登る感じ。
こういうのって、大田区から配布されたあと、それぞれ自分で書く方式なんだ。へえ。管轄内だから、わりと枚数多いよね。がんばったなあ。
立正中学付属の中学高校がある。
(追記)はじめ西巣鴨の大正大学の付属だと勘違いして大正大正言ってたらTwitterでご指摘いただいた。どう見ても立正ですね。こんにちは、節穴です。(追記おわり)
このあたり新しめの家が多いな。
馬込二本木公園だって。このあたりの高低差のせいか、右と左で高さがすごく違う、断絶された公園。
そのふたつの空間に掛かる梯子。断絶をも遊びに変える。
砂場の注意ね。猫がフンとかする問題ありますからね。ちゃんとかけてくださいね。
雑すぎないか。うちの3歳児の朝5時のふとんがこんな感じですよ。
トゲだって。
マジのやつだ! なんでこれを公園に植えたの?
二本木坂ですって。馬込は坂の名前ちゃんと書いてあっていいね。
バラが逃げだそうとしている。
向こうの路地へ全力で誘ってくる落書き。絶対落とし穴あるでしょ。
あの階段登りたい。
下へ垂れ下がるチェーンは何なんだろう。くぐるなってこと?
こうやってわざわざくくりつけられている。効果あるんだろうか。
馬込太夫三寸人参発祥の地だって。馬込で品種改良された三寸人参だそう。
というわけで、西馬込駅に戻ってきました。
雑感
西馬込のような接続のない終着駅って、独特の雰囲気があって良い。「来るぞ!」っていう確固たる意思が無いと一生到達しないってのも良い。西馬込は良いよ。坂のあるエリアは歩いてて面白いです。
ところで、そう、坂が多い、つまりこのあたりは山でしで、西馬込に用事があった浅草線"以外"の他社の線路は、この山をぐるりと回っています。
そのため、徒歩30~40分の駅が全方位に10個くらいある、という便利なんだか不便なんだか分からない状況なのですが、このあたりに実家がある友人は「なんとか帰れる」のが魅力で住みやすいと申しておりました。
なんとか帰れる街。西馬込でした。