マチノネ#6 根岸、川の終わりと橙の丘

  • 更新日: 2023/05/30

マチノネ#6 根岸、川の終わりと橙の丘のアイキャッチ画像

午後三時、陽の色を纏う八幡橋

  • hatebu
  • feedly
  • rss

【本企画について】
到着駅から目的地へと向かう道中で景色が変わるごとにハンディレコーダーをかざしてフィールドレコーディング=自然音・環境音の採集を行い、その成果物として録音物を使いイメージに沿う音を足しながら楽曲を制作する。制作した楽曲は採集風景の映像とともに動画として公開する。


今回の発着駅は根岸。横浜在住だが根岸線沿いにはこれまでとんと縁がなかった。巨大な森林公園があるというぼんやりした情報だけを頼りに歩いてみることにした。




駅を出て振り返るとホームの様子が一望出来る。カメラを向けると乗車待ちの人々と目が合う。その実、外のこちらもまた一望されている。




打ち捨てられた野良台車。




魅力的な配色に思わずパシャリ。




白滝不動尊のほうを目指して急勾配の階段を登っていく途中に不動滝がある。こぢんまりとした滝はテラリウムのような趣があって好きだ。




登り終えて振り返ると街が遥か遠くになっていた。こうして眺めると高く張られた線路が城壁のように見えてくる。




誰かとすれ違うことは無いものの、人が住む気配をしたためた路地の空気に安心を覚える。とはいえあてもなく登り続けているが本当に大丈夫なのか。少し不安になる。




土管型の植木鉢か、はたまた植木鉢にされた土管なのか。




根岸森林公園に到着。奥まで行けば馬に会えるらしい。




思っていたより数倍広い公園だ。テントを張ったりシートを敷いたりしてピクニックするご家族、散歩に来た犬の集い、部活動中の中学生、ヤギを連れたおじいさん。子供から大人、はたまた動物がのびのびと過ごしている。




あたり一面に咲き誇っている梅の花。一つ一つは華奢で可憐だが、全体を見やると天を目掛けて枝を伸ばし咲く姿に力強さを感じる。






憩いの風景を横目に歩みを進める。これは競馬場の跡地だそうだ。ジブリの世界から飛び出してきたみたいなビジュアルだ。そういえばポニーには会えなかったけどどこにいたんだろう。




登りきった分だけ時間を掛けて下る。山を裂くように敷かれた階段がゆるやかにカーブしながら続いている。




2色ワッフル斜面。




平地に戻って来た。大きな通りにも昔ながらの店が並びどこか懐かしい雰囲気がある。




カタカナ字の尖り方とルビの丸みとの対比が素敵だ。




道沿いに歩き続け、八幡橋に差し掛かると堀割川が見えた。ここは河口らしい。海と川との交点にはどんな生き物が棲んでいるんだろうと想像したりする。




ここは親水施設で、向こうに浮き桟橋がある。カヌーの発着点などで使われているそうだ。




時折轟音と共に列車が駆け抜けていく。




のんびり水面を眺めた後、午後3時、振り返ると八幡橋が黄色味を帯びていた。





今回出来た楽曲はこちら。楽しげでリラックスした雰囲気が流れていた公園の様子と、河川が大きな海へと開けていく川沿いの清涼な景色とを2構成で表現しました。質感の違うオケを接続するのにとても苦戦しましたが、景色を眺めながら浮かんでいた音を丁寧に拾い出せたかなとは思います。
次回もどうぞよしなに。








このサイトの最新記事を読もう

twitterでフォローFacebookでフォロー
  • hatebu
  • feedly
  • rss

ISLD

フォトグラファー/パン屋Digger

関連する散歩

フォローすると最新の散歩を見逃しません。

facebook      twitter      instagram      feedly

TOPへ戻る