マチノネ#8 井土ヶ谷、花札踏みゆく大樹の丘
- 更新日: 2023/09/07
振り向きざまに見る花札階段
【本企画について】
到着駅から目的地へと向かう道中で景色が変わるごとにハンディレコーダーをかざしてフィールドレコーディング=自然音・環境音の採集を行い、その成果物として録音物を使いイメージに沿う音を足しながら楽曲を制作する。制作した楽曲は採集風景の映像とともに動画として公開する。
今回の発着駅は京急線・井土ヶ谷駅。三浦半島や三崎口など海沿いの景色をイメージする路線だが、近場の市街地はどんな雰囲気なんだろうか。清水ヶ丘公園という場所にwindowsの背景のような巨大な一本木があるらしいという話を聞き、これを目当てに歩いてみようと思う。
時刻は午後3時30分、遅めの到着。隣町なこともあり、元々は前々回の根岸駅散歩の際に足を伸ばす予定だった。
タバコ二スト、即ち愛煙家。
街路の狭間に上まで続く階段を発見。この先にあるらしい清水ヶ丘公園を目指して登る。
見上げるように燦然と咲くツツジ。子供の頃に摘んだ花の蜜を吸っていた記憶がある。
数段毎に挿絵のタイルがあるのを見つけた。地図を確認したところ花札階段と呼ばれているらしい。
最後は皐月。
ユリ科の何かだろうか。
後方の景色。木々が生い茂っておりさながら入山の様相。
階段の終わりに建てられたヨーロピアンな御宅は地形を上手に活かしたレイアウトが組まれていた。
おあつらえの良い場所に置かれたベンチ。
バイカーのおじさんペアが談笑しているのを横目に展望スポットへ。気付けばこんなに高くまで登っていた。
落ちれば確実に無事では済まない高さだがなんと柵の一つもない断崖絶壁。ジャージ姿のやんちゃそうなお兄さん達がたむろしているのを横目に眼下の景色を見つめる。
緑道を抜けて清水ヶ丘公園に到着。運動場がある大きな公園のようだ。
球場の隣に巨大な丘があるので登ってみる。改めて大分上の方まで登って来た事を実感する。
あった。windowsの大樹だ。天辺にドンと立っており、この1本だけが丁寧に柵で囲われている。
さながらピクミンのように麓には可愛らしい花が彩りを添えていた。
陸橋から見下ろした高速。
PC背景ビジョンを堪能したので駅の方へ降りていく。
平地に帰還。配色の可愛らしいバス。
纏わりついた蔦に飲まれかけている住宅。
花 花・花。大事な事なので3回言いました。
陽が落ちて来たところで駅へ到着。豊かな緑が印象的な街だった。
今回出来た楽曲はこちら。
駅からほどない場所にも関わらず市街地とは空気の異なる豊かな緑の風景があり、上へ上へと伸びる暗く静かな緑道を歩いていると不思議と気持ちが安らいだ。そのフィーリングを題材にスローなチルアウト・ヒップホップを制作しました。アフロビートのパーカッションによる野生味を添えている所がポイントです。
それではまた次回。