大山で初詣

  • 更新日: 2019/08/20

大山で初詣のアイキャッチ画像

大山阿夫利神社下社。初詣客でにぎわう。

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小田急小田原線の「伊勢原駅」にやってきました。
謹賀新年!2019年!とか言ってたらもう新年度!令和!来る梅雨前線!からの夏!どうも北枕ふか子です!

今日は伊勢原周辺を散歩!
ではなく、「大山」に行きます。



小田急線ユーザーで毎日のように「丹沢・大山フリーパス」「大山、ふたたび」の宣伝を見ていると「一度は行っておかないと小田急線ユーザーの名が恥じる」「ホームにいるときに大山の石を投げられるのでは」と感じるようになり、行かないといけない気がしたので行きました。宣伝広告の圧倒的勝利。

というのは、冗談で、「行ったことのない場所に初詣に行きたいな」と思って行きました。

大山とは?



「大山、ふたたび」と言われても何がふたたびなのかわかってないので、基礎情報をさらっておきましょう。大山、そもそも。

基礎情報としては、こんな感じ。

・神奈川県伊勢原市・秦野市・厚木市の境にある山
・標高は1,252m
・日本三百名山や関東百名山のひとつ
・丹沢大山国定公園に属している
・大山阿夫利神社、大山寺がある
・別名は「阿夫利山」、「雨降り山」
・江戸時代に「大山参り」が流行った
・天狗信仰も盛ん

抜群に飛びぬけて有名なものが1つある、というよりは、いろんなものが有名っていう印象です。

雑談ですが、鳥取県に「大山(だいせん)」という山もありまして、「大山」だけで検索するとひょっこり現れます。大山(だいせん)もすごく良い山なのでおすすめです。

伊勢原駅から大山ケーブルカーへ



ということで、伊勢原駅に着きました。
駅構内はきれいでショップもいくつかあります。お正月に行ったので「あけましておめでとうございます!」「大山で初詣!」という看板もありました。



伊勢原駅から大山まではバスで向かいます。バス乗り場がある北口に行きましょう。



ここからバスに乗って25分で「大山ケーブル駅」に着きます。
初詣のお客さんで混んでいました。が、臨時バスも出ていたので、そんなに待ちませんでした。

臨時バスでは伊勢原市出身の落語家、金原亭馬玉さんによる解説が流れます。
大山の歴史とか大山詣りの由来とか教えてくれるんですが、混雑していたのと座っていたこともあり、うっすらとしか聞けず、残念……。ちゃんと聞きたかったから、音声配信とかしてくれたら嬉しいなあ。



「大山ケーブル駅」に着きました。



すでに山。圧倒的自然。



壁沿いになにかある。見てみよう。



これは葛飾北斎の「鎌倉江の島大山・新板往来双六」。
東京都立図書館のHPに、「これは日本橋を振り出し、鎌倉、江ノ島、大山を巡り、長津田や三軒茶屋を通って再び日本橋へ戻る形の双六である。」とあります。
当時の双六は、出世や歌舞伎、旅などが題材になったそうですが、これは観光地への道中を題材にしたやつらしいです。



これは初代・安藤廣重の「大山道中張交図会」。



隣には同じ作品の2枚目があります。

藤沢市浮世絵館のHPによると、そもそも張交図(はりまぜず)とは、1枚の絵の中に複数箇所の名所(風景、名産、物語等)を並べたもの。
で、この1枚目は日本橋、品川、神奈川、保土ヶ谷、川崎、2枚目は戸塚、藤沢、四谷追分、伊勢原、大滝が描かれているそうです。

どちらの絵も「大山詣はいいぞ!行こう!」みたいな当時のポスターとかチラシみたいな役割だったんですかね。



大山こま。
大山こまというのは伊勢原の名物土産。「金や縁起が良く廻る」として大山詣のときに人気が出て、有名なお土産物になったんだって。



ケーブルカー。最初は「雑じゃね?」と思ったけど、ゴシック体で老若男女問わず読みやすく、赤の矢印、青のガムテで視認性もバッチリ。素晴らしい。観光名所としての鑑。詳細を省いて「とりあえずこっちに行けばケーブルカーあるからごたごた言うな」感が溢れてて良いですね。



ということで参道入口です。どどーん!



こま参道のはじまり。看板が乱立しがち。
大山ケーブルはここから徒歩13分で、これから歩く道はこま参道です!



コマ参道
大小のコマの絵が踊り場の数を示している。この参道脇にはコマを挽く「木地師」の店が並んでいる。
とあります。
っていうか、上の看板は「こま」で下は「コマ」だけど、どっちが正しいんだろう。これ作るとき「表記ゆれしてんじゃん!統一しよ!」って話にならなかったのかな。



混み具合はこんな感じ。バスが来た後は結構混むのでだらだら歩きます。



こま参道は362段。
あと3段あったら「365日で1年だ~!」みたいにうまいこと言えた気がするんですけど、そういうのは気にしないタイプの山です。



さっき厳かに書かれていた内容が比較的ポップに説明されています。階段の踊り場には「大山こま」のタイルがあるので数えながら歩きましょう。いろいろと数えさせるタイプの山だなあ。セサミストリート的に言うならカウント伯爵的ポジションの山。





まずは、1個と2個見つけた。



増えてくるとこんな感じ。タイル割れてるけど。



参道にはお土産屋さんが並んでいる。
この金子屋支店さんは大山こま屋。



雨でも嬉しい屋根付き。やっぱり雨が多い地域だからなのかな。



混んでるし、階段つらみ~と思っていたら、
「茶湯寺」という看板を発見。
お茶とかあるのかな、いいな。行ってみよう。階段飽きたし。



橋を渡ると、寺があるようです。なんかあのーご覧の通り、だいぶ不安定な橋でした。



不安定な橋を渡ると立派な階段が待ってる。



おもむろにポスト。寺というよりは”立ち入り自由のめっちゃ大きい民家”に来てしまった気分。



見事に凍ってる。

肝心の本堂なんですけど、このあと、かなりの数の地蔵たちにビビってしまい、ろくな写真が残ってないんです、すみません。HP見ていただければ大体の雰囲気わかると思うので、「あーちょっと怖いね」と思っていただければ嬉しいです。
茶湯寺HP http://tyatoudera.syarasoujyu.com/

本堂はこじんまりとしていて、説明を読むと「涅槃があるよ!」ということだったので、ビビりながら中を見ると、いました。涅槃。大きかった。
ホームページに写真載っているので気になる方はぜひ。サイトにはキリ番カウンターがあるので、キリ番踏んだら報告しましょう。

茶湯寺は「百一日参りの寺」だそうです。神奈川の一部地域にある風習なんだって。
亡くなった方の霊は49日までその人の家の棟の下にいて、50日目から黄泉路の旅に行き、100日目に極楽の門に至って仏様になる。101日目に、故人はご先祖様の仲間入りをするために家に帰ってきて、家族は無事に成仏したお礼にこの茶湯寺を参拝するんだって。
参拝したあとは、故人に似た人に会ったり、声が聞こえたりするという言い伝えもあるみたいです。



こま参道に戻りましょう。



「小さな火」と「まさか」のダジャレ……? と5分くらい考えたけど、違うっぽかったし、山火事防止のシンボルは木なのかリスなのかこの看板自体なのかもわからないな。



ということで、こま参道に戻ってきました。お腹が空いたので、お昼を食べます。
参道沿いのお土産屋さんの中には旅館やらお食事処がたくさんあります。大山とうふ、イノシシ鍋が有名みたい。



大山豆腐をいただけるお店に入ったよ。とってもいい雰囲気。



豆腐セット。さっぱりしていておいしかったです。
食後に店員のおじちゃんに「豆腐の食べ放題のお祭りがあるからおいでよ!」と言われました。他のお客さんにもお茶を注ぎながら大山の豆知識を与えるタイプのおじちゃんで、よくできたNPCみたいでしたね。



寄り道をしまくっていたおかげで参道が空いてきました。お腹もいっぱいだしスイスイ歩きましょう。



引き続きアーケード。とうふアイスや大山こまのお店が多いです。たまに休憩どころみたいなところもある。



疲れてきたな~と思った頃に現れるクイズ。
「大山の別名は?」「雨降山(あぶりさん・あめふりさん)」
このほかに「阿夫利山」とも呼ばれてます。

そうそう、わたしラーメン・「阿夫利」が好きなんですけど、大山の水をつかっているかららしいですよ。
一号店の「ZUND-BAR」は神奈川県厚木市七沢にあるんだって。行きたい。



クイズだけじゃなくて応援もしてくれる。優しい。



こま参道、制覇!やった~!

大山ケーブルカー



ようやくケーブルカーに乗ります。
大人は片道630円ですが、わたしは大山フリーパスで行ったので、チケットは買わずに通ります。ありがとうフリーパス。



ホーム。ディズニーランドでアトラクション待ってるときみたいな高揚感がある。


2016年度グッドデザイン賞受賞してる~!



では、出発です!!





着きました。
「キップはごめいめいにお持ちください」。ごめいめい。



駅を出ると、この景色。すでに満足。帰っていいかな?



時代を感じる伊勢原市観光案内図。大山の中腹にまできて伊勢原市の観光案内図を見るカオス。

ちなみに左上に書いてある「伊勢原ロータリークラブ」っていうのは国際奉仕団体なんだって。勝手にゴルフ場かなんかの名前だと勘違いしてた。すみませんでした。



「ルーメソ」!インターネットで見たことある!
茶店「さくらや」ののぼり旗で、ラーメンと書かれている旗をつけ間違えたのをきっかけに「脳トレにもなるし、このままで良いのでは?」とそのままにしていたらインターネットで有名になったんだって。



ルーメソ以外にもお餅やアイスなどの軽食もあります。おしゃれめなカフェもあった。

大山阿夫利神社



ということでいざ! 大山阿夫利神社へ!



階段をのぼって境内につきました。めっちゃ並んでる。



焚火があります。みんなここでたばこ吸ってた。



参拝後の景色。遠くに見える街並みがめちゃ良い。



大山獅子なるものがあります。
大山には昔、狛犬や灯篭などの石造物がありましたが、関東大震災の山津波で消失。昔の資料を参考にしながら、平成に建立されたのがこの大山獅子だそうです。周りにいるのは十二支の像。



「大名名水」の看板が見えます。行ってみましょう。



相変わらず看板が多いな。龍の口から出ているのが、大名名水です。殖産・長命延寿の泉として愛飲されているんだって。この水を使った「阿夫利大山」という銘酒もあるらしい。



奥に進むとジャンル別にろうそくに火を灯して祈る場所があります。売店とお神酒を飲むコーナーもありました。



ここはご飯食べる場所。



天満宮。「合格祈願」とあるとおり、菅原道真を祀っているお社。



入山祓所。登山する前に身を清める場所。自分でお祓いをします。セルフお祓い。



「頂上まで登れたら登ってみたいな~」と思って覗いてみたんですけど、傾斜がやばい階段があったのでやめました。山を舐めたらアカン。わたしは散歩をしに来たんだ。登山はしない。

引き続き、境内の周りをうろちょろします。



日本遺産「大山詣り」
日本遺産というのは平成27年度に文化庁が始めた制度。地域の有形・無形文化財を認定して国内外に発信することで地域の活性化を図る制度だそうです。

大山詣りは江戸中期から人気が高まった庶民参拝。鳶職人が江戸から木太刀(きだち)を担いで運び、滝で身を清めてから奉納、そして山頂を目指したもの。江戸時代には年間20万人が訪れたんだって。

人気が出た理由はさまざまです。調べた感じ、以下が考えられそう。
・大山詣りの様子が歌舞伎や浮世絵に取り上げられたこと
・手形が不要な小旅行であったこと
・「雨降山」として雨乞いや水に関係したこと
・初山・一五詣りとして位置付けられたこと
・茶湯供養の山として認識されていたこと
・修験者が山林修行するパワースポットとして注目されたこと
・大山詣りのついでに江の島見物も行けたこと
・「富士に登らば大山に登るべし、大山に登らば富士に登るべし」と言われ、両詣りが盛んに行われたこと

まとめると「信仰としても観光としても良い立地だったから」という感じですかね。



眺め。景色良し。
この眺望はミシュラン・グリーンガイドで2つ星を獲得したんだって。



階段をおりて、地図確認します。ハイキングコースがあるらしい。行ってみよう。

見晴台までハイキング



来ました、見晴台ハイキングコース入口。



階段を下りますが、まあ、なんでしょう、山だね。



ハイキングコースといえど、一寸先は崖なので、全然油断できません。



ちょっとした鳥居が恐怖を煽ります。「怖いなー」と通り過ぎてしまいましたが「大新稲荷神社」っていう神社なんだって。えーそんなこと書いてあった? ネットには「大山のすべての稲荷神社の中心」と書いてあったけど、ほんと?



事故多発注意。これ絶対ゆるい散歩サイトでやるべきじゃないよ、登山楽しいサイトでやるべき内容だよ。



しかし、企画したのはわたし。書くのもわたし。歩くのもわたし。進むしかない。行きましょう。



落石注意と言いながら、倒木が挟まっている恐怖。



大山の原生林
斜面一帯にモミを中心とした原生林があって、2つの地区に分かれて指定文化財に登録されているそうです。

よく思うんだけど、山の看板とか階段とか、「よくここに設置したなあ」と感動しちゃう。



滝。流れてなかった。

これは二重滝
看板には「初詣で来た代表者が滝に打たれて、心身ともに清めた後で賃金の決議をした」とあるし、大山阿夫利神社のHPには「古来より禊に使われていて、龍神が現れたという伝承も残っている」とあるし、『大山詣り』(川島 敏郎著)には「雨乞いの滝として知られている」とある。
要するに、なんだろう。大事な滝です。



滝の隣にあるのは「二重社(ふたえしゃ)」。大山阿夫利神社の摂社。
「高龗神(たかおかみのかみ)」という雨をつかさどる神が祀られています。



等間隔で設置されている「足元注意」の看板。
横書きで読んでしまうデザイン。注足意元。



見晴らし台に到着!!!!!! よく歩いた!!! 真面目に歩いて偉かった!



どんな季節でも紅葉を楽しめる看板。



イスと机があって、休憩できます。めっちゃ寒かった。



入口の看板に「携帯の電波が繋がりにくい場所があります」とありましたが、バッチリ圏外です。



ここから山頂にも行けますし、



ここの坂を下ると石雲寺にも行けます。行きませんでした。



帰ります。くだりのが楽ですね。少し撮影しつつ歩きます。



のぞき込むと崖。落ちると死にます。



行きは全然気づかなかったんですけど、途中に階段があって登ると、この木があります。
特に説明はなかったんですが、調べたところ「絆の木」みたいです。



定期的に下を覗き込んで緊張感を出す。倒木落ちてる。死にたくない。



わー! 野良パイプが現れた! 文明の匂いがするぞ!



ということで、文明世界に帰ってきました。夜の歩行は危険です、まじで。わたしは昼の歩行ですらおぼつかない。



観光地落書き。そして熊の目撃情報。



途中にはトイレもあります。カンパでお金必要ですが、入れなくても入れはします。入れはするけど良心は痛みます。



地図確認。このままケーブルカーの駅に戻ることもできますが、女坂か男坂で下ることもできます。



せっかくなので、女坂へ! 七不思議があるらしいよ!

女坂コース



さっき覗き込んで見た崖とそんなに変わらないレベルの階段が現れたんですけども



女坂に七不思議あり。探しつつ行ってみましょう。



高低差がジェットコースター



途中、ケーブルカーとすれ違いました。思わず「乗せて~~!!!」って言っちゃったよ。すぐ文明の利器に頼りがち。



あまりの急勾配にこのあたりから目がバグりはじめる



と思っていたら七不思議のひとつ目を発見!



「眼形石(めがたいし)」
この岩(人間の目みたいな形してる)に触れてお祈りすると、目の病が治ると言い伝えられてるんですって。ちょうど目の病気してたのでお祈りしましたが、効いてるかどうかはちょっとわかんないです。



そのあとすぐ現れる2つめ。



「潮音洞(ちょうおんどう)」
この洞に近づいて、耳を澄ませると潮騒が聞こえるらしい。貝殻を耳に当てると海の音が聞こえるみたいなのと同じなのかな。違うか。



すぐ隣にあるのが、「無明橋(むみょうばし)」
この橋を通るときに話すと、橋の下に落ちたり、忘れ物や落し物をしたり、悪いことが起きたりするんだって。怖い。



荒ぶるコンクリートを横目に進みます。



大山寺本堂があるようです。行きましょう。

大山寺本堂



着きました。
大山寺本堂は江戸時代までは神仏習合で大山阿夫利神社と同じ場所にあったそうですが、明治初期に廃仏毀釈の流れがあり破壊されてしまったそうです。悲しい。でも、信者たちの手によって現在の場所に移ったんだって。信者すごい。
高畑山金剛寺、成田山新勝寺と共に「関東の三大不動」に数えられているらしい。



かわらけ投げがあったのでやってみました。
「厄除け」と書かれた土器(かわらけ)を投げると、厄除けになるし、輪をくぐれば幸運をもたらすよ、という願掛けです。



2枚1セットが300円で販売されているので、



購入。



ここから投げるぞ! 相変わらず看板が多いな。

下の看板に

1.投げて厄を落とし
2.砕いて厄を払い
3.通して願いが叶います

とありますが、要するにここから谷底に投げればいいんです。
……え? わたしはどうだったのかって?
まあ、あらぬ方向に飛んでいきましたね。いいんです、投げるだけで厄が落ちるので。厄が落ちたんです、かわらけと共に。



バケツや消火器から醸し出される生活感



こんな扱いで大丈夫?



ちょっとした滝もあるんですけど、



あふれ出る手作り感



階段。秋は紅葉がきれいらしい。

さらに下りましょう。



さて七不思議の4つめです。

「逆さ菩提樹(さかさぼだいじゅ)」
上が太く、下が細いので「逆さに生えたように見える」ということで、逆さ菩提樹と呼ばれています。現在は二代目。ん……? 二代目……?



つづいて5つめ。
「爪彫り地蔵(つめきりじぞう)」
弘法大師が道具を使わずに、一夜のうちに自分の手の爪で彫刻されたと伝えられている地蔵。石って爪で彫れるんだろうか。
看板に「何事も一心に集中努力すれば実現できるとの教えである」とあったので、集中すればきっと彫れるんでしょう。



6つめ
「子育て地蔵(こそだてじぞう)」
最初は普通のお地蔵様だったのに、いつの間にか顔が童あ(わらべ)に変わっていて不思議だねっていう地蔵。祈ると子供がすくすくと丈夫に育つといわれています。
横に小さい地蔵いるけど、これは特に説明なかった。なんだったんだろう。幻かな。



ホラーみがある



これが7つめ。
「弘法の水(こうぼうのみず)」
弘法大師が杖で岩を突いたら、その跡から清水が湧き出たといわれている場所。「弘法の加持霊水」とも言われているんだって。



確かに湧き出ている。持ち帰れるみたいで、道具も置いてありました。



紫陽花の絵が描かれていた痕跡が残っていて切ない気持ちになった。



さて、どんどん下っていきましょう。相変わらず高低差がジェットコースター。



荒ぶる金属フェンス



女坂のはじまりまで戻ってきました。



「八意思兼神社(ヤゴコロオモイカネジンジャ)」
男坂と女坂を分ける場所にあるから「追分社」とも呼ばれているんだって。祀られている「八意思兼神」は知恵の神様としても有名らしい。



クソ上司みたいなこと言うな



無事、こま参道まで帰ってきました。舗装されている道最高。



最後のアーケードには「おつかれさまでした」というメッセージが書かれています。嬉しい。



帰りのバスに乗ります。これは特にアナウンスなかった。爆睡しました。



伊勢原駅前に戻ってきました。ちょっと周辺を散歩します。



湘南クッキーの自販機があった。
湘南地域限定のクッキーでじゃこ瓦が有名なんだって。買えばよかったかな。

ということで、帰りました。

所感

サンポーというか、トザーンみたいな散歩でした。
高尾山は近頃すべて舗装されて余裕で頂上まで登れますが、大山はちゃんとした”山”です。頂上まで行く場合はそれなりの覚悟していったほうがよいですね。
江戸時代に「鳶職人が大山詣りをした」とありますが、その伝統(?)からか建築系の会社の人たちスーツ姿で初詣に来ているのも印象的でした。大山阿夫利神社までなら、スーツでも登れます。

神社や寺などが「神聖な場所です!」というよりは、手作り感が溢れていて庶民的だったのが印象的でした。
民間信仰が根強く、人々の手によって文化や特産が生まれ、信仰が支えられた、みたいな感じなのでしょうか。
江戸時代に大山詣りが流行り、人気が陰ったあとも銅像を作ったり、名所を作ったりと観光に対する努力が垣間見える大山。
なんとなく身近な存在だなと思いました。だから、民間信仰が盛んなのかな。AFURIの本店に行ってみたいからまた行こうかな。

参考資料

『大山詣り』 川島敏郎 有隣新書

wikipedia 大山

wikipedia 大山こま

伊勢原ファンクラブ「大山の木地師が伝える思い」

カナロコ「ルーメソってなんだ? 話題呼ぶ謎ののれん」

「狛犬の杜」HP 「大山阿夫利神社の獅子山 ~ 空飛ぶ狛犬 ~ 平成の獅子山建立」斎藤 良夫

いせはら文化財サイト「日本遺産に認定された伊勢原市のストーリータイトル
江戸庶民の信仰と行楽の地 ~巨大な木太刀を担いで「大山詣(おおやままい)り」~」


いせはら文化財サイト 「大山の原生林」

産業能率大学 丹沢・大山 歴史街道ものがたり デジタルアーカイブ 「女坂の七不思議」

雨降山 大山寺

wikipedia 大山寺 (伊勢原市)

日本の神社・寺社検索サイト 八百万の神 「八意思兼神社」




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北枕ふか子

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