ダナンでプリクラを撮る〜人生4カット〜

  • 更新日: 2023/12/07

ダナンでプリクラを撮る〜人生4カット〜のアイキャッチ画像

昭和生まれ平成育ち、プリクラ初期世代は遺伝子レベルでプリクラにテンションが上がる(気がする)

  • hatebu
  • feedly
  • rss

こんにちは。ベトナム散歩者の寺内です。

私の住むベトナム・ダナンのバクダン通りは、ダナンの中心部を南北に流れるハン川に沿った5kmに渡った大通りで、カフェやレストラン、ホテル、市場なども面していて、観光客にも人気のスポットです。


▲バクダン通りから見えるドラゴンブリッジ

バクダン通り…物騒な響きの名前ですが、由来は南漢軍とティンハイ民兵組織(現ベトナム)の戦いが行われ、勝利した戦場の河の名前です。ダナンだけでなくベトナム各地にもあるストリート名です。戦場が絡んでいるという意味では物騒ですが。

そんなバクダン通りに突如現れた、ファンシーな外観の謎の店。



たまに店の前に地元ベトナム人や観光客が集っているのを見かけて「何の店だろう?」と思っていたのですが、この前ついに重い腰を上げて調べたところ、プリクラ屋さんでした。しかも国際展開している韓国発のプリクラショップらしい。ダナンは韓国の方から人気の観光地で、1日に18便も飛行機が発着していることもあり、韓国のファッションや文化が流行しやすい傾向にある気がします(ちなみに日本-ダナンは1日1便です…)。

プリクラ…初めて撮ったのは小学生くらいの時の、バストトップで映るやつ。懐かしい。
どんどん進化しているプリクラ。初プリ(何だかこそばゆい)は300円でしたよね?
そんな思い出深いプリクラがダナンにもあるなんて。
これは一回は撮っておくべき、と思い、友人のomukoと行ってきました。フットワークの軽い友人がいると捗ります。

早速入店。



思ってたのと大分違いました。余白が多い。良く言えばシンプルで清潔感があります。

日本のゲームセンターのデコデコしたプリクラコーナーを想像していたので肩透かしを食らいました。。ここでは清潔なプリクラが撮れそうな気がします。
丸みを帯びた入り口の先は半個室になっていて、そこがプリクラの撮影兼印刷ブースです。



左側の壁は女子のメイクルームのような造り。
ミラー前にはコテやクシがあって、かなり気合いを入れた準備が可能になっています。
その横にはノンラー(ベトナム全土で使用される円錐形のラタニアの木の葉でできた帽子)やカチューシャ、被り物などの小道具が並んでいます。分かった、これはベトナムのスタジオアリスだ。スタジオアリス行ったことないけど、何故かそう思いました。サングラスなど、ベトナムっぽくない汎用的なものも置いてあります。さらには、バナナの被り物とか、どう使っても”難しい”ものも置いてあります。使いこなせる人いるの…?

そして思いっきり誰かの荷物が置かれています。
ベトナムでは置き引きが多いから絶対に荷物は自分の身から離すな、と口を酸っぱくして言ってるのに。



店員さんに「今機械が埋まってるので待ってください」と言われましたが、3つのブースのうち1つは空いているように見えたので覗きに行くと、そもそも機械が置かれていない謎の空間になっていました。部屋の数と機械の数が一致しないことなんてあるんだな。
omukoと小道具をいじっていると、使用中のプリクラブースからバニーちゃんが現れました。気合入ってるなぁ…! この静の空間でここまでやっていいんだ、と安心しました。
鏡の前にあった荷物もバニーちゃんのものっぽい。危ないよ!



バニーちゃんに見とれていると、アオザイの貸し出しもあることに気づきました。
さすがベトナムのスタジオアリス、観光のお客さんも多いのかしら。



バニーちゃんは無理だけど、アオザイならね?せっかくだから着とくか…?
とアオザイに手を伸ばした我々が同時にしたことは“脇のニオイチェック”。



気になるじゃないですか…?(ちょっと怪しいのもありましたが大体大丈夫でした)


▲真剣に衣装合わせ中のomuko

このアオザイの色は顔が映えない、大人用ノンラーは顔に影が入るなど、ああでもないこうでもないと衣装選びに専念しているとベトナム人の若者集団が続々と入ってきました。



一気に騒がしくなる店内。やっぱりプリクラってこういう喧騒感ですよね。突然地元の若い衆に囲まれ少し隅に寄る妙齢の邦人女性ふたり。
みんな鏡の前で写真撮ってる。その行為とプリクラは何が違うんだろうと少し考えてしまいました。

ところで先程、バナナの被り物はいらないだろうと言っていたけど、ベトナム人の若者の1人が早速被ってました。ごめん、需要あった。



我々も肖って自撮りします。



10分ほど自撮りに専念していると「こちらのブースにどうぞ〜」と私たちの番がきました。
結局入店してから20分くらい待ちました。正直、忘れられているかと思いました。

このプリクラの機械は韓国のものらしく、ありがたいことに言語選択で日本語にできるという親切設計!
しかし「戻る」を押すたびにベトナム語になってしまうトラップが実装されており、何度も日本とベトナムを行ったり来たりしました。フレームに拘りたいプリクラにおいて「戻る」は一番押します。

ご当地限定のフレームがあるらしいのでダナン限定フレームを確認したいだけなのに、「言語ごと戻る」トラップによりバタつく邦人女性ふたり。
数十回の試行を経て、なんとか良さそうなフレームを選ぶことができました。
ダナン限定フレームはドラゴンブリッジとゴールデンブリッジ。ダナンはなぜか橋を推しているようです。


▲ダナン限定フレームはLIMITED FRAMEではなくCOLOR FREAMEのカテゴリーという罠。

いざ撮影がスタートするとどうポーズをしていいかわからず、またもやバタつきました。
急にプリクラを照れなしでやれと言われても難しいものですね。何事も慣れや練習が大事。
元器械体操部だからって今バク転やれと言われたらできないし。

バタつきながらも何とか撮影終了したのですが……どうしたことでしょう
そのあと訪れる、謎の高揚感。そうだった。プリクラってこんな感じだった。
何歳になってもプリクラはテンションが上がる。
プリクラ初期世代の血が騒ぐのでしょうか。母が竹の子族世代で、今でも当時の音楽が流れると必ずダンスをするのですが、それと似通ったものを感じます。


「もう1回撮っとくか…?」
おかわりせざるを得ない魅力が、プリクラにはある。
そして2回目だからもうスムーズに操作できるかと思いきやまたもや「戻る」を押してしまう…なぜ…

やっと撮影に辿り着き、今回はふたりで事前にポーズを決めて挑みました。


しかし初回と比べ余裕ができたせいか、雑念が入り込んできました。画面越しに友人と目が合うのって気まずいものですね。撮影のカウント中ずっと自分がベストだと考えている顔を作って止まっているのもよく考えると間抜けな気がします。それで、途中で我に返って”照れ”が顔に生じてしまいましたが、満足。プリクラは楽しい。


そういえばこのプリクラ、落書きや過度な加工をするタイミングがなかった。初代プリクラみたいな感じなのね?と思っていたら、「韓国式プリクラはこうやねん」とomuko。



さすが韓国文化に明るいomuko氏。
お店の看板に書いてあったLIFE FOR CUTとは「人生4カット」という韓国発のプリクラのことらしい。日本のプリクラとは違って、ポラロイドカメラで撮ったような雰囲気が魅力とのこと。なるほど。


以前日本へ一時帰国した際、酩酊の勢いでプリクラを撮りましたが、その進化に驚きました。加工されすぎて、もはや原型を留めていなかったのです。
しかも爆笑しながら写ってしまった友人がおかしな風に加工されてしまい、完全にハリーポッターのゴブリンにしか見えなく、しばらく“グリンゴッツ”と呼ばれていました。グリンゴッツはゴブリンの働く銀行の名前です。

人生4カットにはグリンゴッツは出てきません。グリンゴッツが出てこないプリクラのほうが安心だと思います。進化し続けた加工合戦の末、「これでいいじゃん」ってなったのが人生4カットなのかもしれません。

ところで、ベトナムの人はみんなだいたい待ち受け画像が自分ってご存じでしょうか。SNSでも自分メインの写真投稿がかなり多く、それは老若男女問わずです。おそらく、国民全体として自己肯定感が高いのだと思います。自分の見た目に限らず、前職の人事考課の自己評価でも、ほぼ全員が全ての項目をMAX値で書いていて、「これできてなかったじゃん?」という点を突っ込むと「私は頑張ったからこれでいい。むしろマミさんは何でそんなに自分の評価を低く書くの?」と言われた思い出があります。

ベトナムは、自分で盛る流儀。もはや機械やアプリに盛ってもらう必要がないのかもしれません。
このあたらしいプリクラ文化は、ベトナムの民とマッチしそうだなと思いました。


地元の若者だけでなく、外国人旅行者も結構きていました。
お揃いの服で撮るのもなかなか乙ですね。


▲地元若者の次はお揃いカップル数名に囲まれた我々

無事に撮り終え満足して帰ろうとした時に、ベトナム人の若者数人がプリクラを分けていたので「プリ交換しよう」って言ってみようかなと思いましたが、声掛け事案になったら嫌なのでやめておきました。
いきなり見知らぬ妙齢の邦人女性ふたりに「プリクラ交換しよう」って言われたら怖いもんね。


▲入り口に貼られているみんなの人生4コマ物語

さて我々の人生は…?







なかなか上出来なのではないでしょうか…?








このサイトの最新記事を読もう

twitterでフォローFacebookでフォロー
  • hatebu
  • feedly
  • rss

寺内真実

2014年よりベトナム在住。
ベトナムや東南アジアメインの散歩を書いて行けたらと思います。

関連する散歩

フォローすると最新の散歩を見逃しません。

facebook      twitter      instagram      feedly

TOPへ戻る