矢向を散歩しました

  • 更新日: 2018/08/09

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お隣・新川崎の発展を尻目に……

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今日は、横浜市鶴見区、矢向(やこう)に来ておりますけども。




南武線で川崎から二駅、歩けないこともない距離なのですが。
矢向知ってる? 矢向。一言で申し上げれば、多摩川と鶴見川に挟まれた平地です。



一番平地感のあった場所。鶴見操車場跡地の手つかず部分。

南武線のこのあたりに共通することなのですが、工場がたくさんできて、高度経済成長期に宅地化が進みました。
昭和中・後期に一旦ピークが来ている。
そして今、南武線沿線といえば、再開発で騒がしい。
武蔵小杉は工場跡地をタワマン群にして憧れの街なんて言われちゃってますし、新川崎は鶴見操車場跡地でいろいろやっている。
さて、矢向はどうなのか。


矢向駅前



降りましたけどね。




区画が謎すぎる。どこまでが車で、どこまでが人なのか。
あの浮島のようなバス停までは、どう歩くと正解なのか。
このカオスさが許される街ですよ。いいですね。大きなロータリーなんて作らないでほしい。




いや、一応ロータリーあるんですよ。中心は、木。き!
木のまわりは、おそらく商店街のみなさんの駐車スペースになっている気がする。
4台ほど駐車できそうなラインが引いてある。




そのうちの1カ所のバリケード。
「無断駐車禁止」は分かるけど、「御用の方はえちごやへ」という一文のせいで、駐車したい人はえちごやへ行けばなんとかなりそうな感じになっている。多分なんとかならない。それとも本当になんとかなるんだろうか。




ちなみにこれがえちごやさんです。古き良き靴屋さんですが、駐車について面倒を見てくれるのかは知らないです。




にぎやかな八百屋がある。
こんな感じで、ゆるっと店が続いている。




夜店だって。
あとで調べたら、商店街の縁日みたいなやつ。




自作したのかなあ。
カッティングステッカーをシャッターに貼ると、



びろびろするし、可動するから劣化は早いんだけど、良い意味で味が出ますよね。




えっ、そっち磨くの?




おそらく矢向マダムのお洒落を支えているお店。
全体的に同系色に見えるのは、テントの色が映っているからな気がする。




あれ、また自作のカッティングステッカーだ。



これは別の通りなんだけど、ここもカッティングステッカーだった。
こういうのって、ふつう、A4に1枚ずつ印刷する、いわゆるA4横断幕でちゃちゃっとやるところなのですが、今回、矢向でA4横断幕を殆ど見かけなかったんですね。
なんとなく、A4横断幕を避ける意思を感じます。



これも。わざわざ感。
逆にいいですよね。A4横断幕ウォッチャーとしてはちょっと複雑な気持ちですが、A4横断幕をやめるとグッとよくなる。




進化したうねり感、鶴見区初だそうです。
そうなのかもしれない。そうでないのかもしれない。




私がゆるく集めている、痛みアイコンです。
この中で気になるのは、一番右の、交通事故の表現ですね。
自動車から出る稲妻。




ここで遊びたい軍の仕業。




ここで遊びたい軍、これで遊んだだろうか。



遊んだな。






古紙を根城にする一族。なんでそこに住んだんだろうな。
なんでそこに巣作ったんだろうなっていうツバメみたい。


矢向駅の西側



商店街がだんだんとろけてきた。




SUUMOの元ネタも居る。




それぞれRed、Green、Blueが出るので、この水たまりではどんな色でも表現できる。




住宅街になってきた。




たまに平成っぽいマンションもある。




塚越ふれあい公園だって。




全ての遊具を差し置いて、これが一番楽しそうだった。
登ってって言ってるよね。木が。




ポスト置き穴?




Canonの何かがある。
矢向の西側の大部分はCanonの何か。




鋭角の残余地、ゴミ集積所に使われるパターン。
こぢんまりと、よく手入れされていそうな集積所ですね。



これ、どこ見てるんだろ。



どうやらここを見ている。ゴミ置き場の前面。
たしかに視線としてはあっているんだけど、なんで横目なんだろう。
看板を横にたてかけるのは先に決定してたんだろうか。
それで、看板職人に、「右3メートル先を見る感じで」みたいなオーダーを出した結果だろうか。




お、これは。
公共の植え込みに勝手にちょい足し案件ですね。



植木鉢で拡張された公共の植え込み。




その隣のお家は街路樹にちょい足し、ちょい足しというか、街路樹をダイナミックに取り込んだ何か。
お隣に負けていられない。街路樹をも味方につけて。



で、競争が過ぎたんですかね、その隣のお家では、



キュウリが実っていた。路上菜園である。




Q. ゴミ出し日を守らないとどうなるか。



A. この椅子にくくりつけられて焼かれる。




この辺の人たちは、基本的に親切なんだよ。
東名の情報が重複しているし、親切なんだよな。




横須賀線だ。




その向こうには貨物線と、ふたつの川が作りし平野。
鶴見操車場跡地で、現在まだ開発されてないエリア。




暑いからこうやって日陰歩くね~。
しかし遠くに見える新川崎ビル群のフォレスト感よ。
新川崎ってビル数本建ってるだけで特に何も無いしな、みたいなことをちょっと前まで言ってた気がするけど、こう見ると急にぐいぐい来てるよな。
突然伸びるものにプリミティブな危険を感じる。夏の雑草とか、警棒とか。




鋭角の家。
さて、どっちへ進むか。




右ですよね。あの状況で左いく人居るの?




配置的には狛犬。




小さな公園があったり、妙にくねっていたり、ここは二ヶ領用水の支流か何かな気がします。
気がするだけで、特に調べませんが、水の感じはある。




Rがきつい昭和のアパートはすごくいい。
特に、十字になっている部分がたまらんのです。
たまごパックみたい。




これ実家にもあったし、友達の家にもあった。当時、あらゆる家にあった気がする。久しぶりに見た。
お前元気だったのか。うまくやってるのか。こっちはこうさ。どうにもならんよ。




透かしの部分が正方形だ。




鋭角の野菜+果実。
先端の園芸にも注目したい。



お二階の手摺もいいですね。


矢向駅の北側



広い道に出た。




鋭角の残余地。二つの長辺に向けた自動販売機。
短辺の奧にあるコンビニの収益を掠め取る最適解。




南武線を渡る。塚越踏切は開かずの踏切で有名らしい。



ここ、六差路の中心に線路をぶっ通してる気がする。なんか急がしい。




六差路と言って良いか分からないけど。
そこに線路を加えると八差路。




事故多いんでしょうね、交通整理員の詰所がある。



どうせ使われてないんでしょ? と思ったら、さいきん人が入ったような形跡がある。
今日37度だけど、この中に詰めたらそれはそれで別の事故が起こる気がするけれども。




そんなときは木陰で休むといい。
塚越こかげ公園ですって。




木陰とは。




アッツアツに仕上がってるじゃないですか。




小さな三人組、危うし! みたいな構図。
逃げて!!!



一方、全く動じない子鹿。
それどころか、何か策を持っていそうな顔をしている。
大型肉食獣をも煙に巻く、とっておきの秘策を。



こいつはダメだろうな……




突然出現するザ・ミレナリータワーズ。
さっきの広い公園もそうだけど、矢向の北側はでかくて綺麗なマンションが多い。



土地の使い方が贅沢すぎる。埋立でもないエリアで、こんなにまとまって土地が出るっつーのは、元々大きな何かがあったと考えて間違いない。




偶然、古い地図を見つけた。多分、昭和の終わりくらいの地図だと思う。



このあたりはちょっと前まで工場だったんですね。
古河鋳造や日本酸素のあたり、このあたりの工場がごっそり無くなって、新しくてかっこいいマンションになったと。

ところで、古い地図を見ると、「セントラルコーポ」や「塚越マンション」など、工場に混じって集合住宅もある。
現在このエリアには、工場後のマンションと、工場とともにあった集合住宅が共存しているのでした。



例えばこの「川崎セントラルコーポ」は、1977年築で、工場とともにあったもの。





町内会館の機能も有している。土地の溶け込み方が違う。



圧倒的昭和感。



昭和 VS 平成。
個人的には、昭和の圧倒的勝利なんだけど。




塚越マンション。1979年築。
街の病院が入っている。剥がすに剥がせない街の機能が、集合住宅に入り込んでいる。

なんか、街に存在を受け入れられている集合住宅ってあって、きっとそういうやつ。




塚越ゆうひ公園ですって。




ゆうひ……こちらの方向だけど、見えるのかしら……
先のふるい地図だと、こいつの東に「あさひ公園」があったので、東をあさひ、西をゆうひ、とつけただけの可能性もある。




一応、滑り台の一番高い部分に夕日要素があった。なるほど、そこで示すのか。




そう遠くない距離に、こんどは塚越四丁目公園ですって。
先のゆうひ公園の例からして、一番高い部分に「4」の要素があるはず、と踏んで、僕は滑り台に向かった。




8?




5! せめて4つであれ!




3!

もう!




刺さっている案件です。




商店街商店街してきた。駅が近い。




あ、ここ。富士晴。昔行ったことあるんですけど、地元にあったらちょいちょい行くやつです。
何が特徴とか特にないけど美味い。いろいろあるから通っても飽きない。そういうとこ。




あと、この富士晴の特筆すべきは、向こう三軒先まで、同じタイプの看板建築なんですよ。
これ、今書きながら気づいたので、富士晴行って聞いてくればよかったと思ってるやつ。




微妙に異なる二本の焼き鳥。
いつも右のやつが出てきて、ある日左のが出てきたときに「あれっ? 大将、何か変わった?」と言える大人は良い大人だと思う。
俺は多分気づかないで、変なクイズ番組の音を聞きながら、ぼーっとビールを流し込む。




なんか、「一緒に営業」っていう表現が、仲良しっぽくて良かった。




もう駅だ。
改札が「あっち側」にしかないので、線路を渡ることになる。
踏切があるのだけど、歩道橋もある。方法が複数あるのはいいこと。




そんなこんなで、矢向駅に戻ってきました。

矢向。実は5年前にも一度来たんだけど、変わらないな!
もぞもぞと変わり続ける川崎と新川崎の間にあって、高層化を免れている。一気に変わる様子はこれからも無く、それがまあ、矢向らしさというか、たまに「よし、OK」と確認しに来たくなる土地です。





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ヤスノリ

街の歪み研究家。1年に100駅以上降りる。駅を制覇する系のアプリは本気出せば結構なとこまでいくと思うのだけど、毎回起動を忘れる。

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