マチノネ#10 目白、畔に残る夏のほとぼり

  • 更新日: 2024/04/25

マチノネ#10 目白、畔に残る夏のほとぼりのアイキャッチ画像

開いた瞳孔で辺りを見張るフクロウ時計

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【本企画について】
到着駅から目的地へと向かう道中で景色が変わるごとにハンディレコーダーをかざしてフィールドレコーディング=自然音・環境音の採集を行い、その成果物として録音物を使いイメージに沿う音を足しながら楽曲を制作する。制作した楽曲は採集風景の映像とともに動画として公開する。

今回の発着駅は目白駅。池袋と高田馬場の中間に位置し、学習院大学のお膝元として知られる街。駅から少しの場所にあるらしい大きな公園を目指して歩いてみる。

※実はこちらは昨夏の記録なのですが過ぎたる季節を思い起こしながらお読みいただけますと幸いです。




上品な佇まいの駅舎。すぐ近くに大学があるためか往来は若い方が多い。横浜からここまでの電車移動で少し疲れたのでお隣にあるスタバでまずは一休み。




階段を下り路地へ入っていく。この辺りは高低差が大きい地形なのだろうか。そして駅前の飲食店の店構えはどこも上品だ。




これは何かしら由緒あるらしい階段の赤ちゃん。ガイドパネルを見てみると1922年に竣工した目白駅の階段の一部だそう。また、日本で初めて造られた橋上駅がここなんだとか。




遠くに新宿の街並みを望む。圧縮効果で近くに感じられるが、実際は遠く離れているのだろう。




登坂。下った分だけ登らされている。




ビビットな橙のノウゼンカズラが路地に華を添えている。街路においてはひまわりよりも目にする事が多い夏の風物詩だ。




真ん中に立つ大木が道を二又に割いている。道のど真ん中にあえて残されているのだから何か由緒あるものに違いない。




調べてみるとかつての華族・近衛家の敷地にあったものが今もなお保護されているらしい。ここに至るまでの道のりが気持ちのいい直線的な区画なのでうっかり見過ごしそうだが、間違ってもここで事故は起こせないので注意を払わねばならない。




バグの如く破砕したコンクリートが点在する空き地の一角、恐らく基礎が作られるべき場所なのだろう。




ヤモリがアパートを張っている(苦手な方ごめんなさい)。家にとって良からぬ害虫などを食べてくれることから家の守り神=ヤモリと呼ばれるようになったそうだ。




おとめ山公園に到着。山と冠するだけあってかなり大きな公園だ。




真ん中にある噴水が涼を添えている。カンカン照りの空が高い木々に隠されて翳り、なんだか気温まで下がったように感じる。




クサガメが日光浴に来たり、すいすいと泳ぎ回ってはこちらを覗きに伺ったりしている。




雰囲気の良い東屋がある。公園中で蝉の声が響いている。きっとヒグラシやツクツクボウシだろう。




成虫の蝉がかつてねぐらにしていた穴だ。羽化を待つ間3〜5年は地中で生活しているらしい。配慮してズームアップしているが一面が無数の穴だらけである。






公園にあるホタルの保護ゲージ。この公園はかつてホタル狩りの名所で今現在も保護活動が行われているそうだ。




CDディスクのようなギラついた眼が仕込まれたフクロウ時計。隣の池袋のモチーフと何か関係があるのだろうか。




公園をあとに下山し高田馬場側から目白駅の方へ戻る。




6車線道を伝って始点の目黒駅に向かう。駅前の上品な街並みと豊かな自然の対比が印象的な街だった。



散歩中の音素材からインスピレーションを得て楽曲を制作しました。


道中の様子と制作の過程をvlog形式でまとめましたのでご覧ください。
今回から気になるスポットの解説やこれまで映していなかった制作の様子も追加してみました。
緑豊かな公園を歩くハイク感とほんのり物寂しくなる晩夏のムードを楽曲に込められたかなと思います。

それではまた次回。








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ISLD

フォトグラファー/パン屋Digger

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