終電のあと:西宮北口の夜
- 更新日: 2018/10/30
「便利さと閑静さ、両方の性質を併せ持つ♡」
ごきげんよう。西宮北口にいます。
そう、ここは夜の西宮北口。終電が行ってしまった後のディストピア。
いや~参ったね。無いんだもん、終電が。
まさか無いとはね。
「そろそろ帰ろうかな」と思ったら無いんだもん。
「いやいやいや、無いこと無いでしょ」
と無駄な抵抗ながらに乗り換え案内を開くものの結果はやはり同じ。
「12時8分――終電さ」と江戸川コナンの如くクールに事実を表示するだけ。青山剛昌もびっくりのそっけなさ。
参ったな。歩くしかない。
エスカレーターも超空いてます。なぜならもう終電が無いから。
この人も歩いて帰るのかな。気持ちプリプリした歩き方の気もする。
誰にも使われない公衆電話。
昔だったら「車で迎えに来て!」みたいなのあったんでしょうけど。
駅の近くはiPhoneじゃともすれば白飛びしちゃうくらいには電灯が明るいです。
うわ!なにこの人生を戦い抜いたものだけに与えられる大人の部室みたいな空間!
終電とか関係なくゆ~っくりしてるその感じ。羨ましいな。
偶然にも煌煌とスポットライトを浴びることになったチャリと
打ち捨てられたカート。
カートは所定の位置に戻しましょう。
僕が大学生の頃は先輩がこういう野良のショッピングカートをよく拾って帰ってたな~。
当時の先輩の歳をも通りこして、大人になった今思うのは「普通に犯罪だ」ということ。みんなも野良のショッピングカートを勝手に持って帰るのはやめましょう。放っておく、お店に戻す、保健所に連絡するなどしてカートを守りましょう。
なんで終電を逃したかというと、そりゃ飲酒っすよ。
お酒を飲んでいた以外で終電を逃すことある?逆に。
素面なのに帰れなくなっちゃうことなんてあります?普通。
そんなん熱烈なルービックキューブ少年くらいですよ。忘れちゃうの、時間を。ルービックキューブに夢中になりすぎて。
いやいや、そんなことあるかい。ルービックキューブ少年ほど聡明な子であれば終電2本前にキッチリ帰ると思います。
いまこの瞬間もちょっと酔っています。なので油断するとiPhoneが傾いて写真が滅茶苦茶ナナメになる。
もっと油断するとこうなる。
まあ実際こういう風にも見えている時もあるので間違いではないけれど。
駅からそこまで離れたわけではないけれど、かなり静か。
ここらへんの家に住んだら良いだろうな。なんて僕が今さら思うまでもなく西宮北口、通称「西北」(にしきた)なんてのは「住みたい街ランキング」総合1位の街ですからね。総合だけでなく年代別で見ても20代30代40代いずれの層でも1位。落ち着いていて、なおかつ便利。便利だし落ち着いている。理想の街です。
西北に住みたいヒソカ
「便利さと閑静さ、両方の性質を併せ持つ♡」
住まなくてもよいからせめて泊まりたい。
1泊700円。泊まれたら超安いな~~。いまからカーズ的な世界観にならないかな。頼むから。
アクタを離れると過剰な電灯は少なく一気に落ち着きます。
カーズ的な世界観だったとしても電車はもう動かないんだ……。
てなわけで小さく駅の外周を一周して再び「駅前」の方まで。
東進にも締め作業ってあるんだなという新たな気づき。
タクシーが駅前の方に吸い込まれていく。
大盛況のタクシー乗り場。僕は2本の足で帰る以外に方法を知らないので悔しい。
こっち側はアクタの側よりも気持ち少しだけ賑やか。(たぶん関学の)大学生とかも酔ってフラフラしてます。
「台風どこ?台風どっち?!」とうつろ目をしながら千鳥足でボックスを踏む青年。
それを全身で諫める女の子。
どうやらこの青年は来る台風に対してタックルか何かで対抗しようとしているらしい。もうタックルだけはやめときなって、話がややこしくなるからさ。
ここはまだやってる
おじさんの背中を追って僕も少しづつ西宮北口の駅を離れていこうと思います。そろそろ時間も時間なので。あとiPhoneの充電がヤバい。のんきに写真なんて撮ってる場合じゃない。もっと他にすることがあったはず。「ごめんチェーンロックだけ外しといてくれない?」って家に連絡いれるとか。
そもそも、よく考えたら2018年にもなってiPhoneに「ルーラ」が入ってないのおかしくない?
ノッチを薄くして全画面にするとか、そんなことよりも大事なことあるよね。
そうです、「ルーラ」です。
キャッチコピーはちょっとうるさめ。
橙色の電灯と白色の電灯の境目。
河。
なんで撮ったのか正直よく覚えていない。酔ってカメラを持つと往々にしてこういうことがあります。
(載せてないだけで沢山あります)
ハンズの手だ。
ハンズの手っぽい
↓
両側についててシンメトリカルだ
↓
神社っぽい
↓
あ、生田神社の横にハンズあったよな~
↓
あれ?この手はハンズっぽいな?
↓
……しかもなんか神社っぽい
という謎の循環が頭の中で駆け巡りショートしそうになる。
駅を離れて帰路につきます。ざっくりブックオフのある辺りまで向かいます。
駐車場カッケ―じゃん!やっぱり今日ここに泊まりたい。頼むから。
さっきの駐車場といい、これといい誰も居ない大きい施設ってなんかテンションあがる。
歩き続けます。
写真を撮りながらなのでイヤフォンは危なくてつけられません。しんとした街を黙々と歩きます。
さすがに写真は撮れなかったけど、ポストに投函する人が居た。なるほど、ポストって究極の24時間営業だ。
わ!パトカー!!
なんとなく撮ってみたけど、何となくビビっちゃって手ブレする。違うんです。その時コープのカートを持って帰ったのは僕じゃなくてですね……
ガーデンズです。
2000年初頭まで「阪急西宮スタジアム」だったことは関西の人には言わずもがなですが、球場じゃなくて本当によかった。
今も球場だったら多分なんだか怖くて横を通れない気がする。
なんか大きな空洞だし、気持ち悪くない?よしんば野球選手の幽霊とか出てきてごらんなさいよ。僕なんてフィジカルで負けちゃうから。
完璧に閉まってます。
ガーデンズ。誰も居ない。
居た!!
これ以上進むと暗くて写真が撮れない、かつ滅茶苦茶クリティカルに住所がバレるので一旦ブレイク。
「全部じゃん!」という看板をどうぞ。
****
****
はい。
てなわけで尼崎の自宅付近まで歩きました。
関学に通って下宿してた時はよく今津線沿線をこんな具合で歩きましたが、今津線と神戸線は全然違う。神戸線の駅間はとてもじゃないけど気軽に歩く距離ではないです。1駅の重みが違い過ぎる。
多分だけど、今津線だけ時速2メートルくらいで走ってるんじゃないかな。そうじゃないと説明がつかない。
午前3時くらいに家に着いたのですが、結局変なテンションになって寝つけずに朝になりました。
台風が迫った変な空です。終電を逃したのも、歩いて帰ったのも、そしてそのあと寝れなかったのも――全部台風のせいなんじゃないかと思います。
そう、ここは夜の西宮北口。終電が行ってしまった後のディストピア。
いや~参ったね。無いんだもん、終電が。
まさか無いとはね。
「そろそろ帰ろうかな」と思ったら無いんだもん。
「いやいやいや、無いこと無いでしょ」
と無駄な抵抗ながらに乗り換え案内を開くものの結果はやはり同じ。
「12時8分――終電さ」と江戸川コナンの如くクールに事実を表示するだけ。青山剛昌もびっくりのそっけなさ。
参ったな。歩くしかない。
そんなわけで、今日は折角なので皆さんに夜の西宮北口駅をお届けしたいと思います。寝静まりるか、寝静まらないか。そのギリギリのまどろんだ町の風景です。
エスカレーターも超空いてます。なぜならもう終電が無いから。
この人も歩いて帰るのかな。気持ちプリプリした歩き方の気もする。
誰にも使われない公衆電話。
昔だったら「車で迎えに来て!」みたいなのあったんでしょうけど。
駅の近くはiPhoneじゃともすれば白飛びしちゃうくらいには電灯が明るいです。
うわ!なにこの人生を戦い抜いたものだけに与えられる大人の部室みたいな空間!
終電とか関係なくゆ~っくりしてるその感じ。羨ましいな。
偶然にも煌煌とスポットライトを浴びることになったチャリと
打ち捨てられたカート。
カートは所定の位置に戻しましょう。
僕が大学生の頃は先輩がこういう野良のショッピングカートをよく拾って帰ってたな~。
当時の先輩の歳をも通りこして、大人になった今思うのは「普通に犯罪だ」ということ。みんなも野良のショッピングカートを勝手に持って帰るのはやめましょう。放っておく、お店に戻す、保健所に連絡するなどしてカートを守りましょう。
なんで終電を逃したかというと、そりゃ飲酒っすよ。
お酒を飲んでいた以外で終電を逃すことある?逆に。
素面なのに帰れなくなっちゃうことなんてあります?普通。
そんなん熱烈なルービックキューブ少年くらいですよ。忘れちゃうの、時間を。ルービックキューブに夢中になりすぎて。
いやいや、そんなことあるかい。ルービックキューブ少年ほど聡明な子であれば終電2本前にキッチリ帰ると思います。
いまこの瞬間もちょっと酔っています。なので油断するとiPhoneが傾いて写真が滅茶苦茶ナナメになる。
もっと油断するとこうなる。
まあ実際こういう風にも見えている時もあるので間違いではないけれど。
駅からそこまで離れたわけではないけれど、かなり静か。
ここらへんの家に住んだら良いだろうな。なんて僕が今さら思うまでもなく西宮北口、通称「西北」(にしきた)なんてのは「住みたい街ランキング」総合1位の街ですからね。総合だけでなく年代別で見ても20代30代40代いずれの層でも1位。落ち着いていて、なおかつ便利。便利だし落ち着いている。理想の街です。
西北に住みたいヒソカ
「便利さと閑静さ、両方の性質を併せ持つ♡」
住まなくてもよいからせめて泊まりたい。
1泊700円。泊まれたら超安いな~~。いまからカーズ的な世界観にならないかな。頼むから。
アクタを離れると過剰な電灯は少なく一気に落ち着きます。
カーズ的な世界観だったとしても電車はもう動かないんだ……。
てなわけで小さく駅の外周を一周して再び「駅前」の方まで。
東進にも締め作業ってあるんだなという新たな気づき。
タクシーが駅前の方に吸い込まれていく。
大盛況のタクシー乗り場。僕は2本の足で帰る以外に方法を知らないので悔しい。
こっち側はアクタの側よりも気持ち少しだけ賑やか。(たぶん関学の)大学生とかも酔ってフラフラしてます。
「台風どこ?台風どっち?!」とうつろ目をしながら千鳥足でボックスを踏む青年。
それを全身で諫める女の子。
どうやらこの青年は来る台風に対してタックルか何かで対抗しようとしているらしい。もうタックルだけはやめときなって、話がややこしくなるからさ。
ここはまだやってる
おじさんの背中を追って僕も少しづつ西宮北口の駅を離れていこうと思います。そろそろ時間も時間なので。あとiPhoneの充電がヤバい。のんきに写真なんて撮ってる場合じゃない。もっと他にすることがあったはず。「ごめんチェーンロックだけ外しといてくれない?」って家に連絡いれるとか。
そもそも、よく考えたら2018年にもなってiPhoneに「ルーラ」が入ってないのおかしくない?
ノッチを薄くして全画面にするとか、そんなことよりも大事なことあるよね。
そうです、「ルーラ」です。
キャッチコピーはちょっとうるさめ。
橙色の電灯と白色の電灯の境目。
河。
なんで撮ったのか正直よく覚えていない。酔ってカメラを持つと往々にしてこういうことがあります。
(載せてないだけで沢山あります)
ハンズの手だ。
ハンズの手っぽい
↓
両側についててシンメトリカルだ
↓
神社っぽい
↓
あ、生田神社の横にハンズあったよな~
↓
あれ?この手はハンズっぽいな?
↓
……しかもなんか神社っぽい
という謎の循環が頭の中で駆け巡りショートしそうになる。
駅を離れて帰路につきます。ざっくりブックオフのある辺りまで向かいます。
駐車場カッケ―じゃん!やっぱり今日ここに泊まりたい。頼むから。
さっきの駐車場といい、これといい誰も居ない大きい施設ってなんかテンションあがる。
歩き続けます。
写真を撮りながらなのでイヤフォンは危なくてつけられません。しんとした街を黙々と歩きます。
さすがに写真は撮れなかったけど、ポストに投函する人が居た。なるほど、ポストって究極の24時間営業だ。
なんとなく撮ってみたけど、何となくビビっちゃって手ブレする。違うんです。その時コープのカートを持って帰ったのは僕じゃなくてですね……
ガーデンズです。
2000年初頭まで「阪急西宮スタジアム」だったことは関西の人には言わずもがなですが、球場じゃなくて本当によかった。
今も球場だったら多分なんだか怖くて横を通れない気がする。
なんか大きな空洞だし、気持ち悪くない?よしんば野球選手の幽霊とか出てきてごらんなさいよ。僕なんてフィジカルで負けちゃうから。
完璧に閉まってます。
ガーデンズ。誰も居ない。
居た!!
これ以上進むと暗くて写真が撮れない、かつ滅茶苦茶クリティカルに住所がバレるので一旦ブレイク。
「全部じゃん!」という看板をどうぞ。
****
****
はい。
てなわけで尼崎の自宅付近まで歩きました。
関学に通って下宿してた時はよく今津線沿線をこんな具合で歩きましたが、今津線と神戸線は全然違う。神戸線の駅間はとてもじゃないけど気軽に歩く距離ではないです。1駅の重みが違い過ぎる。
多分だけど、今津線だけ時速2メートルくらいで走ってるんじゃないかな。そうじゃないと説明がつかない。
午前3時くらいに家に着いたのですが、結局変なテンションになって寝つけずに朝になりました。
台風が迫った変な空です。終電を逃したのも、歩いて帰ったのも、そしてそのあと寝れなかったのも――全部台風のせいなんじゃないかと思います。
まとめ
終電で帰ろう。夜の町をフォトグラファーと散歩する in 横須賀|ジモトぶらぶらマガジン サンポー
昼と夜は「逆転」します。 ふだん見知った街並みですら、その姿をガラリと変える? 夜の街はどんな光景なんでしょうか。確かめてみましょう。 夜の横須賀にやってきました。人通りは…