桜新町で本当に「桜新町ねぶた祭」はあったのか

  • 更新日: 2018/09/26

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気配の朝


この連載は「せとゲノム」が祭りの翌日に顔を出し、本当に祭りが開催されたのか、どのような祭りだったのかを痕跡から推理します。




おはようございます。せとゲノムです。
ただいま9月9日、日曜日の早朝です。
田園都市線の桜新町駅に来ております。
こちらの駅前とサザエさん通りという場所で、9月8日に桜新町ねぶた祭があったと聞いて来ました。

でも、本当に祭りなんてあったのでしょうか。

確かに、桜新町は長谷川町子美術館(※長谷川町子はサザエさんの作者)があることで有名です。
生前のお住まいも世田谷に残っていますし、縁があることは間違いありません。

しかしながら、サザエさん通りと言えば、2012年に誕生した福岡市早良区の市道が思い当たります。
全く同じ名前の通りが世田谷にもあるっていうんですか。
これは怪しいですよ。
もしも場所が架空だとしたら、祭りまで架空ってことになりますからね。

しかも、私の調べた範囲の地域紙では、祭りの情報が出回っていませんでした。
公式HPといくつかのwebページに書いてあるくらいです。

企画16回目にして、とうとう祭りがなかったという結論になるかもしれません。
心して街を歩き、祭りがあったか見ていきましょう。



あった!祭り、ありました。
駅前でパッと決定打が見つかるパターンでした。
疑ってすみません。

桜新町ねぶた祭は、世田谷区桜新町商店街振興組合主催のお祭りです。
現地に置いてあったパネルによると、「何台ものねぶたと踊るハネトが『サザエさん通り』を埋め尽くしてねり歩」くようです。
ハネト(跳ね人)は、ねぶた祭りでの踊り子のことを指します。

元々交流のあった青森市(合併前は浪岡町)から、ねぶた祭りを輸入してサザエさんと融合させたという経緯を持ちます。
2004年に桜新町商店街の50周年イベントがあり、そのときに青森市がねぶた祭りを披露してくれたのがきっかけとなっています。

因みに、サザエさん通りは桜新町と福岡、二つとも実在します。
年代としては、1987年に命名した桜新町が先となります。

『福岡市早良区「サザエさん通り」におけるまちづくりデザイン』によると、
「福岡市の地元の自治会や商店街等の要望を受け、『サザエさん』の著作権を持つ長谷川町子美術館の承認を得て、
また、既に『サザエさん通り』がある東京都世田谷区桜新町商店街振興組合のご厚意により
全国2番目の『サザエさん通り』が誕生した」という記述があります。

快く福岡にも名前の使用許可を出してあげていたんですね。
心が広い。
大変失礼しました。



気を取り直して、どんな祭りだったのか残り香を嗅いでいきましょう。



おっ、のぼりですね。
ハネト衣装もそつなく着こなすサザエさん。
ポーズの躍動感からも快活な一面がよく出ています。
悪魔くんじゃこうはいかない。



電気を供給するための電線ですね。
屋台の出店などに大活躍します。
持ち運びができるので、短期間の祭りには持ってこいです。



続けて電線。
生ビール用と書いてあります。
ビールを冷やすために使ったと思われます。



ガムテープですね。
祭りで安定した働きを見せる功労者の一人です。



カキ氷に特有の、スプーン機能付きのストロー。
9月とはいえ暑いですからね、カキ氷は需要があったことでしょう。



既に別の祭りの貼り紙が!
貪欲。
2パターンの貼り紙を交互に貼るところや、右端だけ傾ける辺りに貼り手の遊び心が出ています。
貼り手?



こ、子供の靴じゃないか!
しかも女の子。
ねぶたで足袋に履き替えて、そのまま忘れて帰ったんでしょうか。
家に帰ってから靴がないのに気が付いて、大泣きしているところを想像すると胸が張り裂けそうになる。



このピンクのは、ラムネの栓のところにあるパーツですね。
祭りでラムネが売られていたのでしょう。



やはり。
このくらいは当てられるようにしたいものです。
特に役立つスキルではありませんが。



プラスチックのカップですね。
お茶やビールといった冷たい飲み物に幅広く使えるタイプです。
この容器で見るとちょっとおいしそうに見える効果もあります。



どういうことなの?

普段からあるの?
それとも祭りだったから特別に出したの?
なんで綿菓子と同時に鰹を持たされてるの?
今食べてるのはどっち?
柱に繋がれてるけど大丈夫?
頭の方の紐はあまり効果ないのでは?
方眼紙みたいな甚平ですね。

突っ込みが追いつきません。



祭りのあるところにはいつも輪ゴムもあります。
プラスチックのパックを留める必須アイテムですからね。



ということは、必然的にプラスチックのパックも見つかります。
タレの感じから、たこ焼きかなと想像します。



ステージのタイムスケジュールが貼ってありました。
まばらな参加団体の中、15時40分から18時30分までぶっ通しで行われる猿まわし。
気になりますねえ。
猿の持久力。



カップが三つとウコンの力が一つ。
んー、これはあれか。
子供の二人いる夫婦が遠方から車で来ていて、行きの運転はずっとお父さんだったから、お父さんだけ疲れててウコンの力を飲んだみたいなことでしょうか。
スプーンが一つなのは、コップを持って手が塞がった子供に、お母さんが食べさせてあげていたのかもしれません。
ストーリーを感じる配置です。



リンゴの現物です。
表面のテカリから見て、リンゴ飴と考えていいでしょう。
割り箸がどこを支えているのか計算しながら食べ進めないと、こういう結末を迎えます。



ガムテープのよしだ。
安否が気になるところです。



団結力の強い串たち。
三本の矢の話を思い出しました。



えへへ。



これは、地域の警察が交通整理に使った柵とパイロンですね。
整備が美しい。
養生もしっかり。
いいですねいいですね。



チカチカも小さい体で、祭りを盛り立ててくれます。
チカチカも祭りの賑わい。
すみません、枯れ木も山の賑わいという上位互換の諺が既にありました。



ほう!マンゴージュースですか!
珍しいチョイスですね。
そして、これだけ完全な状態でジュースが見つかるのは珍しいですよ!
テンション上がりますね。
状態のいい化石を見つけた考古学者もこんな気分なのでしょうか。



傘ね。
確かに、祭り当日の夜にちょっと雨が降りましたもんね。
当日の天気を教えてくれる貴重な証拠です。



ジャストで挟まるたこ焼き。
そんなことあるんだ。



チラシ配り用の箱と、移動用のキャリーですね。
翌日まで残っているのは初めて見ました。



このタイプのビンがよく落ちていました。
ハートランドビールというビールのようですね。
最初の方で見たビールを冷やす用の電線は、これを冷やしていたのかもしれません。



じゃあ、サザエさん通りに入ってみましょうか。



むっ、赤い紐。
これは、お守り系のグッズが売られていたか配られていた可能性が高いですね。



ゴム風船。
ヨーヨー釣りの屋台が出ていた形跡です。
アスファルトが乾いていたので、中に水が入った状態で破れたとしたら、相当時間が経過しています。



うおー薀蓄のパネルだあ。
知識を吸収するぞお。



紫の紐。
さきほどの赤い紐と同じシリーズのようです。



ピンクの紐。



黄色の紐。



水色の紐。

どれだけ紐あるんですか!
しかも全部、ちぎれてる。
色のパターンはいいからもう少し頑丈に作ってあげて欲しいですね。



再び子供の靴!
2、3歳の子のものでしょう。
やりきれんな。



あっ、紐に付いてたのは鈴だったんですね。
これも取れてるし。



唯一見つけた完全版。



大きさが伝わりづらいのですが、けっこう大きいんですよ。
天使とかの頭の上にある輪っかくらいあります。
なんなんでしょう。



男性のものっぽいハンカチ。
普通に置き忘れたと考えてもいいですが、私はちょっと違う解釈をします。
この人、彼女とデートに来ていたんです。
で、屋台で買ったものを座って食べるときに、彼女のお尻が汚れないようにここに敷いたんじゃないですかね。
だとしたら、紳士。
昨日の夜、紳士がここにいた。



本部ですね。
サザエさん推しがすごい。
著作権を持っている長谷川町子美術館が味方なので、ガンガン使います。



あなたの奏でる音色が気になる。



マンガの絵柄でアニメの演出。
セルフコラボ。



唐揚げの現物です。
こしょうの粒のようなものが見えるので、スパイシーな唐揚げだったのでしょう。



地元のスーパーも祭りとコラボして、店頭販売していたようです。
ホタテの醤油焼は字面からもう、おいしい匂いがする。
カレーパンはちょっと意外ですが、確かに祭りのとき食べたくなるかもしれない。
いい判断だ。



この絵を見てたら帰りたくなってきたので、帰ります。

まとめ

以上です。
商店街の活気と意欲が伝わるような物品の充実さ具合でした。
第15回と比較的新しいので、まだ地元の広報誌にはあまり出てきていませんが、今後地域に欠かせないお祭りになっていって欲しいですね。

ねぶた作りに関しては、昭和女子大学の学生さんがプロジェクトとして参加していた時期があったらしいです。
今も関与しているのかは分かりませんが、参考資料に挙げた記録を読むと、若者が手探りの状態からねぶた作りに奮闘する様子が見られます。
眩しいくらいひたむきに取り組んでいて、拍手したくなります。

そうだ。
後日、桜新町に用事があって、気になった場所をもう一度訪れたんですよ。
そしたら…



普段からありました。


参考資料(URL最終確認は2018/09/17)
『福岡市早良区「サザエさん通り」におけるまちづくりデザイン 日本デザイン学会研究発表大会概要集62巻』 2015年 森田昌嗣 曽我部春香 日本デザイン学会
『〔デザインノート〕 桜新町ねぶたプロジェクトの記録 學苑861号55-65』 2012年 田村圭介 加藤真友 村田望 吉永有美子 昭和女子大学
『〔デザインノート〕2012年 桜新町ねぶたプロジェクトの記録 學苑873号43-52』 2013年 田村圭介 丹羽真紀子 山口文 昭和女子大学
『〔デザインノート〕2013年度桜新町ねぶたプロジェクト記録 學苑885号41-48』 2014年 田村圭介 昭和女子大学
『桜新町商店街公式HP』http://www.sakurashinmachi.net/asp/news_dtl.asp?nt=7&nk=266 桜新町商店街



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せとゲノム

元・都。散歩がてら大喜利をしたり、祭りの翌日に現れたりと、得体の知れない活動に余念がありません。

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