東雲(しののめ)を散歩しました
- 更新日: 2018/06/21
タワマンと辰巳運河
今日は江東区、東雲(しののめ)です。
見ての通り、どこからどう見ても埋め立て地でございます。
埋め立て地っていいよね。
例えばさあ、貝塚が見つかるような地域って、2000年くらい人が住んでるので、痕跡がゴチャゴチャしている。
そういう街を歩いて、グッとくるものを見つけるのはすごく楽しいことだけど、全方位に気を張る、HUNTER×HUNTERでいうところの円を維持するような感覚は、正直ある。
一方で、埋め立て地ってば、埋め立てたときから歴史が始まっている。要は、さっぱりしていて、スルッと食べられる。
ツルッ!
ツルツルッ!
のどごしだけに集中すればいい、みたいな。たまにこういうの食べたくなるんですよ。
特に駅北の多くは、こういう感じの、誰もが羨む新しいマンションのエリアになっています。
とはいえ、追々紹介していこうと思いますが、ここはもともと工業や軍の用地のために埋め立てられた土地でございまして、一世代前の歴史までは持っている。
あと、今回は東雲のお隣「辰巳」にもお邪魔しました。
東雲と同時期に埋め立てられ、兄弟のような土地なのですが、宅地化が最近行われた東雲と違って、辰巳は50年前に宅地化されていて、辰巳団地(都営辰巳一丁目アパート)という、逆タワマンのようなアパート群が林立しています。
これがすばらしくてですね、あとでいっぱい出します。
というわけで、東雲、スタートです。
しののめってのは明け方の空の色で、何か歴史を感じさせるのですが、ここは埋め立て地なので、後付けです。
完全なる後付けです。
お隣の有明とセットで命名されたんだと思います。
東雲・有明ペアだと思います。
バドミントン女子ダブルス代表、東雲・有明ペアだと思います。
駅からの風景といえば、首都高湾岸線とマンションでございます。そういうエリアですので仕方ないです。城の跡とか期待しないでください。もと海ですから。
神社もグーグルマップで見る限りなさそう。(あったら教えてください!)
駅にあった地図。タワマンエリアとはいえ、もともと工業地帯であって、今も南を中心に工場や倉庫が多い。
地図もそれをよく分かっていて、晴海通りを走っている車の絵がトラック多め。
あと、北口とかじゃなくて、出口A、出口B。どこか工業っぽさを感じる。
湾岸道路、晴海通り、高架は首都高湾岸線。この辺は忙しい。
何回も同じ事言ってる。
第二駐車場と間違えられるんでしょうね、このお姉さんはかなりイラッとしていると思うんだけど、顔に出ないのでプロ。
アンガーマネジメントが出来ている。
埋め立て地でツルシコとは言ってますが、表情が見えなくなるくらいには歴史があるし、建設省が国土交通省に変わるくらいには歴史がある。
晴海通りを北へ。フリー素材のビルみたいな写真ばっかり撮れます。
面白いな、と思うのは、埋め立て地って無から道路作っていいじゃないですか。
だから、この道路は、真っ白いキャンパスから作られたんですよ。
誰かが、ヤー! って、線を引いたんです。
なんか、いいですよね。
(昭和30-35年 1万分1地形図)
ちなみに真っ白いキャンパスだったときの60年前の地図です。
なんか都営バスがいっぱい居るな。
東京都交通局東雲公社ですって。
ところでいま、30年前の地図見ながらうろうろしてるのですが、ここは「交通局鋼材置き場」って書いてあり、当初から交通局の土地だったみたい。バージョン1 のままです。よっ! 東雲の長老!
その向こうにあるタワマンは、もともと三菱製鋼の工場だったところです。バージョン2 です。
ちょっと北へ行けば深川とか、バージョン50 くらいの歴史ある土地なので、バージョン2 とかいう極端に少ない数字、ちょっと面白い。埋め立て地面白い。
全然関係ないですが、交通局の、この鎖のしまい方、実は名人芸なのではないかと思いました。
普通にやると崩れると思う。この台形の形に落ち着かせるのには長い修行が必要なんじゃないかしら。
さすが、東雲の長老。
さっき遠くに見えたタワマンのひとつに来た。トミンタワー東雲。
あれ、っていうか、都民って、都民住宅なのか、これ。
都民住宅ってのは、家賃補助が出る住宅で、バブルの時にどんどん地価や家賃が上がったときに生まれた制度をもつ住宅。要は、おいしい。
トミンタワー、それは、都民の儚い夢が具現化した建物。
あと、公団住宅(UR)もある。URは独立行政法人なんだけど、源流のひとつが日本住宅公団で、昭和中期、地方から大量に上京してきた人たちに良質な住居を供給するために住宅建築するのが目的でした。平たく言うと、良い物件に安く住める、みたいなやつ。
いっぱいあるけど全部URです。なぜかいろんな形のURがある。
URの実験場の可能性もある。
ところであとで行きますが、お隣の辰巳にある辰巳団地は都営なので、都民、公団、都営と、このあたりには全部揃っている。なんとなくお高い感じの臨海エリアですが、がんばれば安く住めるのが東雲なのです。
ちなみに、三井不動産の高級マンションシリーズであるところのパークタワーや、あのAPAホテルが手がけるアップルタワーなど、民間のタワマンもにょきにょきしています。
カーブを直線でがんばって表現するイオンなんかもあります。住みやすさレベルを上げるやつです。
ところで、トミンタワーの脇は辰巳運河になっていて、眺めも最高なのです。
痴漢出ますけど、最高なのです。
潮風の散歩道っていう名前がついてる。ところで、ずっと思ってたんだけど、そこまで潮っぽくないのなんでだろな。
いまの時間、海風がそんなに来ないからだろうか。
江東区でよく見るこれ、犬のお世話をするゲームに見える。
への
これは船停めてたんだろうな。もと三菱製鋼東雲工場の敷地。
奥に見えるのは辰巳水門。
江東区には、高潮とかのときに逆流を防ぐような水門がたくさん作られている。
ここなんてまさにそうだけど、もっと北の深川とか行っても、江東区って海抜数メートルなうえにこういう運河がいっぱいあって、それが江東区のアイデンティティーである反面、水害が起きやすいエリアとされています。
都民の生命、財産を守ります宣言は、伊達じゃないのである。
そんな重いメッセージ背負った水門、ほかのエリアじゃ見ないから。
辰巳運河にかかる辰巳橋。これを越えると、住居エリアの大先輩であるところの辰巳地区ですけど、もうちょっと辰巳運河見る。
運河の脇に降りられるようになってる。江東区はほんと分かってていいよね。ちゃんと歩道が整備されてるの。
辰巳だからね。辰と巳。
辰巳っていう住所、埋め立て地だから意味はそんなに無いってのは東雲と変わらないんだけど、辰巳っていう言葉自体は江東区とすごく関係あって、皇居から辰巳の方向だから、深川八幡宮の花街の芸者さんは辰巳芸者なんて呼ばれてたり。
辰巳運河に降りてきたぜ。さっき居たタワマン群が見える。
手前のやつ倒すと全部いきそうだな。
日本経済新聞社の東京製作センターがこんなところにある。仕事はかどりそ~。
臨時ニュースでしょうか。
ちょっと上流へ行くと、川の交差点に出る。
ここから先は豊洲運河かしら。
あちらは枝川っていうエリアなんですけど、端正なマンション、木場南スカイハイツです。
船みたいだよね。
何かの稚魚がめちゃくちゃ居た。
そろそろ辰巳橋を渡って辰巳のほうに行く。
地図を見ると分かるとおり、付近はほぼ都営辰巳一丁目アパートで構成されている。
橋を渡って最初に見える9号棟、これでも十分味があるんだけど、ほかの棟より新しい。建て替えが進んでいるみたい。
ここはいま建て替え中。
9号棟の下はショップになってる。
一個一個のお店の幅がせまい。
ひしめき合ってる。密度だけでいえば屋台街みたいな雰囲気がちょっとある。
こんな幅のローソンあるんだ。
あれ、この幅、アパートの部屋の幅に縛られているのかと思ったらそういうわけでもない。
何の幅だろう。
小便がまず先に出てくるのがいいよね。ゴミとか可愛いもんですよ。
ちょっと歩くと22号棟。これですよ。これが本来の辰巳団地だと思う。
壁がちょっと水含んでる感じも最高。
これのプラモ欲しい。
竣工は1967~69年。築50年。辰巳先輩ですよ。
後付けの柵がいい。
落書きかと思ったら、棟の番号だった。公式の表記だった。
巨大団地だから、駐車場のカウンタもぶっこわれている。
何かしらんけど、荷台が置いてある。
物置か何かに使ってるんだろうか。しかし、都営団地にこんなの置く自由度あるの?
たつみ商店街?
団地内商店街かしら。
ほうほう。
ガッツリやってる。すごい。
なんと郵便局まで団地内にある。できるぜ。この商店街は。
団地内のモールって、わりと最近死んでいってるんだけど、ここはすごいな。
っていうか、辰巳団地は人が居るんですよ。じじばばが、元気に住んでいる。
明治パーラー。今日ここ行ったんだけど、おばあちゃんが次から次へと入ってくる。
辰巳団地には、お年寄りがたくさん住んでいる。
ハンバーグ美味い。食後は100円でコーヒーか、しそジュースがつく。
しそジュース、どうやらイチオシらしく、とりあえず来る客にはしそジュースを勧めている。
そして、おばあちゃんは大抵、しそジュースを頼む。
マスターに聞いたところ、ここのお店は2回変わっていて、明治パーラーは3つ目、15年やっているんだって。
おっ、バージョン3。
今日一番のバージョンです。
辰巳で最も歴史の重なった場所は多分ここだ。
給水塔だ。白くていい。塗り直したんだろうな。
奥のタワマンよりかっこいい。
階段急すぎない? と思ったんだけど、よく考えると日本の階段はこのくらいの勾配かも。
なんで急に見えるかっていうと、多分、踊り場が狭いんじゃないかしら。
突然行き先を阻むのは86号棟。まだ団地あるのか……なかなか団地エリア抜けない。
ランダムに生成されるダンジョンに居る感じがする。
あれだな。辰巳の人は、基本的に、立小便をするんだな。
ダイナミックな駐輪。
団地を歩いてたのに急に視界が開けて野球場があったから笑っちゃった。
野球場面白い!
今更ながら辰巳一丁目アパートの案内図が出てきた。
104号棟がいちばん大きな数字っぽいけど、あれ、番号飛んでるんだな。
91~103が無い。
辰巳小学校だって。
開校50周年というと、開校は1968年だから、辰巳団地と一緒だ。セットで出来たんすね。
一方で、有楽町線の辰巳駅が開業したのは1988年なんだって。辰巳は20年間、陸の孤島だったらしい。
今は有楽町線で永田町まで14分。便利ですよ。
辰巳駅前では、水が時計を食ってた。
普段は出発駅に戻ることにしてるんですけど、今日はなんとなく、辰巳で終わり。
あのー、ツルッとした散歩をするつもりが、全然そんなことにならなかった。
歴史が浅いと、手の届く範囲に全部の痕跡があって、逆に歴史が際立つというか、あ、だから、話すことがない土地なんて無くて、バージョン1でも、バージョン0との対比があって、バージョン0からバージョン1になったときの物語があって。
人が生活していれば、誰かがツッコミどころを作っていて、僕みたいな暇な人が拾って。
埋め立て地こそ楽しい。
見ての通り、どこからどう見ても埋め立て地でございます。
埋め立て地っていいよね。
例えばさあ、貝塚が見つかるような地域って、2000年くらい人が住んでるので、痕跡がゴチャゴチャしている。
そういう街を歩いて、グッとくるものを見つけるのはすごく楽しいことだけど、全方位に気を張る、HUNTER×HUNTERでいうところの円を維持するような感覚は、正直ある。
一方で、埋め立て地ってば、埋め立てたときから歴史が始まっている。要は、さっぱりしていて、スルッと食べられる。
ツルッ!
ツルツルッ!
のどごしだけに集中すればいい、みたいな。たまにこういうの食べたくなるんですよ。
特に駅北の多くは、こういう感じの、誰もが羨む新しいマンションのエリアになっています。
とはいえ、追々紹介していこうと思いますが、ここはもともと工業や軍の用地のために埋め立てられた土地でございまして、一世代前の歴史までは持っている。
あと、今回は東雲のお隣「辰巳」にもお邪魔しました。
東雲と同時期に埋め立てられ、兄弟のような土地なのですが、宅地化が最近行われた東雲と違って、辰巳は50年前に宅地化されていて、辰巳団地(都営辰巳一丁目アパート)という、逆タワマンのようなアパート群が林立しています。
これがすばらしくてですね、あとでいっぱい出します。
というわけで、東雲、スタートです。
東雲駅前
降りましたけど。しののめってのは明け方の空の色で、何か歴史を感じさせるのですが、ここは埋め立て地なので、後付けです。
完全なる後付けです。
お隣の有明とセットで命名されたんだと思います。
東雲・有明ペアだと思います。
バドミントン女子ダブルス代表、東雲・有明ペアだと思います。
駅からの風景といえば、首都高湾岸線とマンションでございます。そういうエリアですので仕方ないです。城の跡とか期待しないでください。もと海ですから。
神社もグーグルマップで見る限りなさそう。(あったら教えてください!)
駅にあった地図。タワマンエリアとはいえ、もともと工業地帯であって、今も南を中心に工場や倉庫が多い。
地図もそれをよく分かっていて、晴海通りを走っている車の絵がトラック多め。
あと、北口とかじゃなくて、出口A、出口B。どこか工業っぽさを感じる。
湾岸道路、晴海通り、高架は首都高湾岸線。この辺は忙しい。
何回も同じ事言ってる。
第二駐車場と間違えられるんでしょうね、このお姉さんはかなりイラッとしていると思うんだけど、顔に出ないのでプロ。
アンガーマネジメントが出来ている。
埋め立て地でツルシコとは言ってますが、表情が見えなくなるくらいには歴史があるし、建設省が国土交通省に変わるくらいには歴史がある。
東雲駅の北側
晴海通りを北へ。フリー素材のビルみたいな写真ばっかり撮れます。
面白いな、と思うのは、埋め立て地って無から道路作っていいじゃないですか。
だから、この道路は、真っ白いキャンパスから作られたんですよ。
誰かが、ヤー! って、線を引いたんです。
なんか、いいですよね。
(昭和30-35年 1万分1地形図)
ちなみに真っ白いキャンパスだったときの60年前の地図です。
なんか都営バスがいっぱい居るな。
東京都交通局東雲公社ですって。
ところでいま、30年前の地図見ながらうろうろしてるのですが、ここは「交通局鋼材置き場」って書いてあり、当初から交通局の土地だったみたい。バージョン1 のままです。よっ! 東雲の長老!
その向こうにあるタワマンは、もともと三菱製鋼の工場だったところです。バージョン2 です。
ちょっと北へ行けば深川とか、バージョン50 くらいの歴史ある土地なので、バージョン2 とかいう極端に少ない数字、ちょっと面白い。埋め立て地面白い。
全然関係ないですが、交通局の、この鎖のしまい方、実は名人芸なのではないかと思いました。
普通にやると崩れると思う。この台形の形に落ち着かせるのには長い修行が必要なんじゃないかしら。
さすが、東雲の長老。
さっき遠くに見えたタワマンのひとつに来た。トミンタワー東雲。
あれ、っていうか、都民って、都民住宅なのか、これ。
都民住宅ってのは、家賃補助が出る住宅で、バブルの時にどんどん地価や家賃が上がったときに生まれた制度をもつ住宅。要は、おいしい。
トミンタワー、それは、都民の儚い夢が具現化した建物。
あと、公団住宅(UR)もある。URは独立行政法人なんだけど、源流のひとつが日本住宅公団で、昭和中期、地方から大量に上京してきた人たちに良質な住居を供給するために住宅建築するのが目的でした。平たく言うと、良い物件に安く住める、みたいなやつ。
いっぱいあるけど全部URです。なぜかいろんな形のURがある。
URの実験場の可能性もある。
ところであとで行きますが、お隣の辰巳にある辰巳団地は都営なので、都民、公団、都営と、このあたりには全部揃っている。なんとなくお高い感じの臨海エリアですが、がんばれば安く住めるのが東雲なのです。
ちなみに、三井不動産の高級マンションシリーズであるところのパークタワーや、あのAPAホテルが手がけるアップルタワーなど、民間のタワマンもにょきにょきしています。
カーブを直線でがんばって表現するイオンなんかもあります。住みやすさレベルを上げるやつです。
辰巳運河について
ところで、トミンタワーの脇は辰巳運河になっていて、眺めも最高なのです。
痴漢出ますけど、最高なのです。
潮風の散歩道っていう名前がついてる。ところで、ずっと思ってたんだけど、そこまで潮っぽくないのなんでだろな。
いまの時間、海風がそんなに来ないからだろうか。
江東区でよく見るこれ、犬のお世話をするゲームに見える。
への
これは船停めてたんだろうな。もと三菱製鋼東雲工場の敷地。
奥に見えるのは辰巳水門。
江東区には、高潮とかのときに逆流を防ぐような水門がたくさん作られている。
ここなんてまさにそうだけど、もっと北の深川とか行っても、江東区って海抜数メートルなうえにこういう運河がいっぱいあって、それが江東区のアイデンティティーである反面、水害が起きやすいエリアとされています。
都民の生命、財産を守ります宣言は、伊達じゃないのである。
そんな重いメッセージ背負った水門、ほかのエリアじゃ見ないから。
辰巳運河にかかる辰巳橋。これを越えると、住居エリアの大先輩であるところの辰巳地区ですけど、もうちょっと辰巳運河見る。
運河の脇に降りられるようになってる。江東区はほんと分かってていいよね。ちゃんと歩道が整備されてるの。
辰巳だからね。辰と巳。
辰巳っていう住所、埋め立て地だから意味はそんなに無いってのは東雲と変わらないんだけど、辰巳っていう言葉自体は江東区とすごく関係あって、皇居から辰巳の方向だから、深川八幡宮の花街の芸者さんは辰巳芸者なんて呼ばれてたり。
辰巳運河に降りてきたぜ。さっき居たタワマン群が見える。
手前のやつ倒すと全部いきそうだな。
日本経済新聞社の東京製作センターがこんなところにある。仕事はかどりそ~。
臨時ニュースでしょうか。
ちょっと上流へ行くと、川の交差点に出る。
ここから先は豊洲運河かしら。
あちらは枝川っていうエリアなんですけど、端正なマンション、木場南スカイハイツです。
船みたいだよね。
何かの稚魚がめちゃくちゃ居た。
辰巳先輩のこと
さて。そろそろ辰巳橋を渡って辰巳のほうに行く。
地図を見ると分かるとおり、付近はほぼ都営辰巳一丁目アパートで構成されている。
橋を渡って最初に見える9号棟、これでも十分味があるんだけど、ほかの棟より新しい。建て替えが進んでいるみたい。
ここはいま建て替え中。
9号棟の下はショップになってる。
一個一個のお店の幅がせまい。
ひしめき合ってる。密度だけでいえば屋台街みたいな雰囲気がちょっとある。
こんな幅のローソンあるんだ。
あれ、この幅、アパートの部屋の幅に縛られているのかと思ったらそういうわけでもない。
何の幅だろう。
小便がまず先に出てくるのがいいよね。ゴミとか可愛いもんですよ。
ちょっと歩くと22号棟。これですよ。これが本来の辰巳団地だと思う。
壁がちょっと水含んでる感じも最高。
これのプラモ欲しい。
竣工は1967~69年。築50年。辰巳先輩ですよ。
後付けの柵がいい。
落書きかと思ったら、棟の番号だった。公式の表記だった。
巨大団地だから、駐車場のカウンタもぶっこわれている。
何かしらんけど、荷台が置いてある。
物置か何かに使ってるんだろうか。しかし、都営団地にこんなの置く自由度あるの?
たつみ商店街?
団地内商店街かしら。
ほうほう。
ガッツリやってる。すごい。
なんと郵便局まで団地内にある。できるぜ。この商店街は。
団地内のモールって、わりと最近死んでいってるんだけど、ここはすごいな。
っていうか、辰巳団地は人が居るんですよ。じじばばが、元気に住んでいる。
明治パーラー。今日ここ行ったんだけど、おばあちゃんが次から次へと入ってくる。
辰巳団地には、お年寄りがたくさん住んでいる。
ハンバーグ美味い。食後は100円でコーヒーか、しそジュースがつく。
しそジュース、どうやらイチオシらしく、とりあえず来る客にはしそジュースを勧めている。
そして、おばあちゃんは大抵、しそジュースを頼む。
マスターに聞いたところ、ここのお店は2回変わっていて、明治パーラーは3つ目、15年やっているんだって。
おっ、バージョン3。
今日一番のバージョンです。
辰巳で最も歴史の重なった場所は多分ここだ。
給水塔だ。白くていい。塗り直したんだろうな。
奥のタワマンよりかっこいい。
階段急すぎない? と思ったんだけど、よく考えると日本の階段はこのくらいの勾配かも。
なんで急に見えるかっていうと、多分、踊り場が狭いんじゃないかしら。
突然行き先を阻むのは86号棟。まだ団地あるのか……なかなか団地エリア抜けない。
ランダムに生成されるダンジョンに居る感じがする。
あれだな。辰巳の人は、基本的に、立小便をするんだな。
ダイナミックな駐輪。
団地を歩いてたのに急に視界が開けて野球場があったから笑っちゃった。
野球場面白い!
今更ながら辰巳一丁目アパートの案内図が出てきた。
104号棟がいちばん大きな数字っぽいけど、あれ、番号飛んでるんだな。
91~103が無い。
辰巳小学校だって。
開校50周年というと、開校は1968年だから、辰巳団地と一緒だ。セットで出来たんすね。
一方で、有楽町線の辰巳駅が開業したのは1988年なんだって。辰巳は20年間、陸の孤島だったらしい。
今は有楽町線で永田町まで14分。便利ですよ。
辰巳駅前では、水が時計を食ってた。
普段は出発駅に戻ることにしてるんですけど、今日はなんとなく、辰巳で終わり。
雑感
東雲ですけども。あのー、ツルッとした散歩をするつもりが、全然そんなことにならなかった。
歴史が浅いと、手の届く範囲に全部の痕跡があって、逆に歴史が際立つというか、あ、だから、話すことがない土地なんて無くて、バージョン1でも、バージョン0との対比があって、バージョン0からバージョン1になったときの物語があって。
人が生活していれば、誰かがツッコミどころを作っていて、僕みたいな暇な人が拾って。
埋め立て地こそ楽しい。