反町(たんまち)を散歩しました

  • 更新日: 2019/10/01

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病的にがらんとした反町公園

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今日は横浜市神奈川区、反町(たんまち)に来ております。



東急東横線で、横浜の隣駅。なのですが、横浜の若さの押し売りのような雰囲気は既に無く、古くからよろしくやっている街というイメージです。
ちょっと前に神奈川駅という、県の名前を冠する小さな駅の話をしましたが、むしろそちらの文化圏だと思います。
神奈川駅のあたりは東海道の神奈川宿があり、かつては賑わいの中心でありました。
反町はそこから北へちょっと歩いたあたりで、昔は遊郭があったという話もございます。



反町駅の1日平均乗降者数は、2018年で13634人、これは東横線で最も少ないのだそう。
天下の横浜駅の隣駅が最少ってすごいな。反動かな。反動の町で反町かな。
まあ確かに、ここへの用事は資格の大原くらいしか思いつかない。でっかい大原が反町公園の脇にある。
大きなマンションは今のところ無く(建設中ではあったけど)、しばらくは、地主と何らかの資格が欲しい人以外は降りることのない駅なんでしょう。



まあ、そんなこと言って、降りたんですけどね。
この駅なんか東横っぽくない。銭湯っぽくないすか。



銭湯っぽい駅の外壁になんか描いてある。
これを読むと、反町駅の外壁には浦島太郎のお話をイメージしたデザインがあるらしい。
仲木戸のときにちょっとだけ触れたのだけど、このあたりには浦島太郎伝説があって、浦島寺とかがあったりする。

それはいいんだけども、その浦島太郎のデザインが、朱玉は浦島太郎、緑玉は亀、黄金玉は乙姫様、橙玉は太郎の両親の魂に見立てているとのこと。
なんで玉?



朱玉? なんだっけ。もう忘れた。えっと、浦島太郎。




朱玉と緑玉が水の中を……
あっ! 竜宮城へ潜っていくシーン! あたし読める! 分かる!




乙姫様と亀、乙姫様と浦島太郎。
乙姫様が2人居るのは、上の波を確率波と解釈すると納得できます。




これは、なんだろうなあ。浦島と亀が帰ってきたのかなあ。
水減ってない?



出たな! 橙色! 太郎の両親の魂!
そんなのお話に出てきましたっけ?

だいたい、なんで玉で表そうとしたんですかね。
昔のファミコンのゲームですら、ドットでの描画を諦めなかったですよ。

さて。散歩続けますね。



太郎の両親の魂!


反町駅前



反町駅は現在地下駅なのですが、じゃあこの高架は何だ、という話になるかと存じます。
2003年までは東横線は地上を通っていました。
んで、横浜駅でみなとみらい線と直通運転がはじまるときに、反町駅のホームも地下へ移動したんですね。
要らなくなった高架は、現在は「フラワー通り」という遊歩道になって保存されています。



上ってみると、線路の感じが残っている。
こういうとこ、東急ちゃんとやるのよね。

そういえば東横の渋谷駅のホーム、あれも2013年、副都心線と直通するために地下へ移動したんですよね。



昔の高架は現在のSHIBUYA STREAM2階あたりで、そこにもちゃんと線路が敷かれているのでした。

反町の話に戻る。



もと線路なので辿れば横浜駅へ行けます。
電車の気分でちょっと横浜方面へ行ってみる。



と思ったらすぐに阻まれる。これ電車の屋根当たるでしょ。
これはきっとあとから出来たよね。
桐畑橋。いい字だな。




横浜・反町間にあった高島山トンネルは整備されて残っています。



これが明るくて綺麗なトンネルになっているので、子供と何度か見に来ている。




さて、改めて反町駅前を眺めると、ぽつぽつとローカルなお店が繁盛してる。
この一角だけなぜかアーケードがある。




今気づいたけど目黒のお店の反町支店と書いてあるな。




ここまで。




反対から。この一角だけ、何かが、残っている。




マルチな才能の菌だ。


反町駅の北側



いいY字路。
鋭角の部分はラーメン屋だけどやってないのか、50メートル先の海鮮丼屋の看板のほうが目立つ。
右側は商店街のようで、街路灯が見えます。



このあたりの街路灯には「反町駅前商店街」と書いてあるけど、商店街として成立してるのかはちょっと分からない。
いい看板はある。



ちょっと折れると完全なる住宅街になっていたりする。



これのためにフェンスをくりぬいたんだろうか。




これは別の商店街で、多分松本町。松本町は昔はいい商店街であったんだろうな、という雰囲気はある。





不思議なことに、駅から離れたほうが栄えている。松本三番街。



パラボラアンテナの眼球。




薄くて急な階段は好き。
緊急のときしか上らない感じがしていい。




どうしたの? ぼく。迷子?




ひったくられている。




泉町の三叉路まで来た。左に折れると横浜、右に折れると三ツ沢のほう。


山岳地帯へ

北側に、神奈川大学を含む丘陵地があって、ちょっとそのあたりへにじりよってみる。



いいY字路だ。
右側へ行くと明らかに丘なんだけど。左側はなんだろう。




左側は、5歳児が描いたみたいな道だった。
っていうかこれ、川っぽいな。

調べてみると川で、丘に沿うように流れていたっぽい。
反町川というらしい。




このあたりなんてとても雰囲気が出ている。




つい最近まで川だったかのような、護岸っぽい壁。
住んでいる方に聞いたところ、60年前くらいまではあったようです。




それでいて何らかの抜け道らしく、さっきからタクシーがものすごい勢いで来る。
僕はいま命がけで撮っている。



だから、最期の写真がこれとかもありえる。




川沿いは路上園芸が盛ん。
年季の入った発泡スチロール容器の耐久力よ。
あいつ意外と持つんだよな。



ただこの作品のどこが一番好きかって、やっぱりこの隠れペットボトルかなあ。
空間を埋めたかったのかな。




ブラシの木だ。
花がブラシっぽいんだけど、まあ、花がなくてもブラシの木と言われたら納得しそうな感じはある。




ひったくられている。




ガス管注意! って描かれているの初めて見た。
分かりやすい。これでいいよな。変な略号で分かりにくくしたら危ない。



お前のことだぞ。




ちょっと丘陵地帯を上ってみるか。
こういうカーブはわくわくするよね。
曲がると何が出てくるのか……
アドレナリンがどばどば出て全く疲れを感じない。




曲がったところには、地上に降り立とうと試みる草がありました。




それから、とてもよいイラストがありました。




この駐車場、



下が無いんですよ。
薄氷のようなコンクリートにドキドキする。
平面を無理矢理創り出す技術っていいですよね。
はるか下に見えるのは、先ほどいた川の道です。




上ってきたけど、あんまり見晴らし良くない。
損だ。損が丘だ。
一気に疲れが出た。疲れが丘。


反町駅の東側、反町公園



丘を降りて、駅の東側をうろうろしてみる。
なんと駅近くにマンションが建とうとしていた。
左側の芝生のところも何らかのマンションが建つみたい。
反町の乗降者数最下位返上も近いのか。




丸い。東京証券取引所で見るやつだ。
証券取引所でこの文字列流して経済の動きを一瞬止めたいな。




渋いところに出店することでおなじみのパルケ。
豪徳寺、上野毛、石神井など、すばらしく渋い場所にある。
反町も納得の渋さ。このセンス何でしょうね。欲しい。パルケが出てるとこ散歩してたら間違いない。
住みやすさレベルも散歩レベルも上がる。




東京証券取引所で見るやつだ。




そのまま棚になりそうな字。
「県」とか「書」の文字は棚として優秀そう。細々したものを整理するのに便利。
「古」の下のスペースは、あえて細い花瓶をひとつだけ置きたい。




窓の周りがレンガでかわいい。
そのわりに張られているものが可愛くない。




そうこうしているうちに反町公園だ。



神奈川駅にもほど近い反町公園。
一時期ここが横浜市役所だったことがあるらしい。
神奈川駅が、本当に横浜の中心だったことがあったんだ。
ほんの10年間くらいだけど。




今はなんだろう。こういう芸術かな? ってくらい、がらんとしている。




おまつり広場だって。ものは言いようだな。



ここまでがんばっておまつり広場だと主張するのだから、そうなのでしょう。

や、まあ、確かにこんだけ広ければ使い勝手いいんでしょう。区民祭りとかやってるみたい。



JRの線路がよく見える。京浜東北線。
ということは京浜東北線からも反町公園がよく見える。そういえば見たことある気がする。死の広場を。



湘南新宿ラインも通る。




反町公園は北東がちょっと欠けて「く」の字になっているのですが、


第一軍管地方2万分1迅速即図原図 橙色は筆者

かつて、反町公園の脇には先ほど歩いた反町川が流れていました。
今は暗渠になってるのですが、反町川の「く」の字がそのまま反町公園北東部の「く」に継承されているのがいいな。
反町川はJRの下あたりで滝の川に合流します。



「く」のあたりに来てみた。
変な歩道が道の真ん中にあったりする。
この下暗渠かな。




どうでもいいか。
緑で覆うの失敗してるトンネルでも通って帰るか。




トンネルを抜けると、選ばれし8人のみ横になれるスペースがありました。
公園だし、もうちょっと多くの人が横になれたほうがいいのではないでしょうか?




帰りがけに目安箱があったので提案しておこうかと思ったけどやめました。
僕はこの街の何者でも無かった。






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ヤスノリ

街の歪み研究家。1年に100駅以上降りる。駅を制覇する系のアプリは本気出せば結構なとこまでいくと思うのだけど、毎回起動を忘れる。

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