マチノネ#2 蒔田から弘明寺へ、差し色を拾い歩く

  • 更新日: 2022/10/27

マチノネ#2 蒔田から弘明寺へ、差し色を拾い歩くのアイキャッチ画像

残暑の陽射しを映し取るベンチ




【本企画について】
到着駅から目的地へと向かう道中で景色が変わるごとにハンディレコーダーをかざしてフィールドレコーディング=自然音・環境音の採集を行い、その成果物として録音物を使いイメージに沿う音を足しながら楽曲を制作する。制作した楽曲は採集風景の映像とともに動画として公開する。

フィールドレコーディング散歩、今回の出発地点は横浜市営地下鉄の蒔田駅。
鎌倉街道沿いを通りながら大岡川へ寄り道しつつ弘明寺方面へ向かい、弘明寺公園にあるという大きな展望台を目指していく。

市営地下鉄の沿線をなぞる形で延びている鎌倉街道の通り沿いを歩く。



大きな道路ではあるもののさして忙しない雰囲気はなく、比較的ゆったりと時間が流れている。




この通り沿いでは昔ながらのレトロでシュールな看板があちこちに見られる。
配色にも味があり、無彩色の4車線道にパッと目立つ差し色が華を添えている。




懐かしのぐるぐる看板を掲げた美容室。




1本裏手に入ってみると車もひと通りもない静かな景色に変わる。築年数の長そうな立派な家屋が並んでおり、この街の歴史の長さを感じられる。




学校の工事現場に設置された騒音を計測する装置。休日はがらんどうのため、裏路地の静けさだけが数値化されている。




さらに一本入り大岡川沿いを歩いていく。今年はこれが見納めになるなとしんみりしながら青々とした景色を嗜む。





橋の中伏から望む大岡川。風が落ち着いていたため水面の鏡面反射が美しいグラデーションを映している。春先には立ち並ぶ桜が満開に咲き一帯が花見のメッカとなる。




脇道から弘明寺商店街へ入る。真新しいチェーン店がぽつぽつと見られども多くの軒構えは昭和の面影を残しており、昔と今が共存する独特の光景がある。




風合いのあるトタン壁の軒下にぴちっと収まる紅白の自販機。商店街の中はパッと目を引きつつどこか懐かしいカラーリングが散らばっている。




商店街を抜けて弘明寺観音を横目に階段を登り、京急の弘明寺駅を目指して歩く。




果てしない勾配の上がりようを見て、本当にこんなはずれに駅があるのかと半信半疑で登っていくと赤い列車が停まっていた。どうやら確からしい。




駅を背にさらに坂を登り進めていく途中、木々の間から覗き見た景色。もうここでいいかと思わず満足して引き返しそうになるがまだ進む。




汗だくの身体を引きずりながら辛抱強く歩いた先にようやくそれが見えた。散歩に終着点などないようなものだろうが、巨大なこれを前にして思わず「着いた」と呟いてしまった。





天辺から歩いてきた街を見下ろす。京急の赤が街の全景のアクセントになっている。
高所恐怖症なのでじっくり眺めたい気持ちをよそにずっと緊張が解けなかった。




公園を抜けて京急の弘明寺へ。窓形にトリミングされたカンカンの西日の色が夏の終わりを象徴しているようだった。

そんなこんなで出来た楽曲がこちら。


街路の喧騒、蝉の声、電車の走行音など印象的な音が景色の移り変わりを雄弁に表現していたので、寄り添う形でギターを1本だけ加えてみました。

まだ2回目ながら街ごとにこうまで変わるものかと面白みを感じ始めています。
次回も引き続きお付き合いいただければ幸いです。








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ISLD

フォトグラファー/パン屋Digger

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