三軒茶屋を散歩しました

  • 更新日: 2017/04/03

三軒茶屋を散歩しましたのアイキャッチ画像

三軒茶屋の三角地帯からキャロットタワーが見える。

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今日は、三軒茶屋に来ております。



名前の由来は、江戸時代、大山詣で賑わった大山街道(現・世田谷通りや246号線)のこのあたりに、三軒のお茶屋さんがあったからだそうですよ。ですので、もし三軒の歌広場だったらこのあたりは三軒歌広場でした。良かったですね、歌広場じゃなくて。

さて、三軒茶屋といえば「住みたい街」「休日行きたい街」「ディープな街」などで必ず名前が挙がってきますし、多分首都圏以外の方にもなんとなくいいイメージで名前が知られている類稀なる街だと思います。
しかし、一方で、こんな疑問もあるわけです。「住む」「休日行く」「ディープ」が全部成立することなんてありえるの? 幻想じゃないの?

ありえるんですね。ここねえ、ほんとにいろいろある。

まずはデータで確認してみます。三軒茶屋は田園都市線の駅で、2015年度の1日平均乗降人数は132,845人。これは貫禄ある数字です。住んでる人だけじゃこんな数字出ないです。三軒茶屋を目的に降りる人が居るので、乗降人数が跳ね上がるんですよね。

あとでひととおり行きますけど、ざっと三軒茶屋を眺めてみます。題して、30秒で分かる三軒茶屋〜
まずは北は太子堂のほうへ伸びる茶沢通り。



三軒茶屋銀座商店街(三茶しゃれなあど)がありまして、年季の入ったお店と新しいお店がチャンプルで存在している、普段使いに最高の商店街。
この左右には、裏通りの商店街と、住宅街が、これまたチャンプルで存在しています。私思うに、良い街って、商業エリアと住宅エリアの境界が曖昧で、クロスフェードしてるんですよ。ここはまさにそう。

次に、世田谷通り。



世田谷通り共和会がありまして、ここはアーケードつきの商店街です。ここも味のある商店街ですね。あと反対側はオフィスビルが立ち並んでおりまして、実はビジネス街でもあります。

そして、世田谷通りと246の三角地帯。おそらくここが三軒茶屋がディープと言われる所以です。



こんなことになってます。このあたりはカメラ片手に散歩しがいがあるエリアです。




んで、三軒茶屋から南のほうへ伸びる栄通り。ここも賑やか。
個人的には飲食店が多い印象があるなあ。あとはヴィレバンやヘブンズドアの影響でサブカルっぽいイメージがある。あと昭和女子大があるからか、女の子率が高い。キャイキャイしている。

まあ、こんな感じで駅から放射線状に商店街がありまして、その周囲に住宅エリアが存在する、そんなイメージです。個人的には、住むなら太子堂の方面が好きですね。友達が住んでて、僕が渋谷で働いててむちゃくちゃ忙しかった頃に数週間居候したことがありまして、なんとも住みやすいです。
築年に拘らなければ古くて安い賃貸物件があるのもこのあたりです。渋谷近辺、最安で探すと、このあたりが引っかかってきます。

そんなわけで、三軒茶屋、スタートです。


三軒茶屋駅前



というわけで、降りました。
駅前の一番目立つ靴屋のすごい高いとこに落書きされています。
おそらく三軒茶屋にはすごい背の高い不良が居ます。




右が世田谷通り、左が246。ビックエコーがあるところが、例のデルタ地帯です。あとで行きますけども。


茶沢通り行きます



まずは茶沢通り、しゃれなあど行きます。しゃれなあど。言いたくなる言葉。




見切れてますけども、この左の「田中屋陶苑」は、三軒あった茶屋のひとつ、田中屋のことなんですってよ。

さて、茶沢通りは、人気のチェーン店なんかもありますけど、味のある個人商店が多いんですよ。



これなんかいいですよね。
いいなあ〜って見てたら、男の人のほう、下にセーターがあるせいで、首が取れているように見えてきました。




お好みにお切りする肉屋もありますし、




でっかいSEIYUもあります。完全に、この通りだけで用事済みます。
しかし、ぴったり店名を隠すかのように木が生えてます。ジャスコが植えた邪魔な木だと思います。




曲がるとこんな感じで住宅街感溢れるんですけど、








裏通りにもちょいちょいお店があって飽きない。このあたりの街力よ。



突然八百屋があったりします。




いろんな傷みを図で表現しているので、僕は痛みアートって呼んでるんですけど、これは、真ん中に共通する漢字「痛」を入れるタイプ。




うすーい!
自動車突っ込んでも、車がパックリいってビルは無傷そう。半分に裂けた車はそれぞれY字路を進んでほしい。




そんな薄いビルの1Fはたこやき屋でした。まるーい!




さて、ここに緑道があるんですけど、これは烏山川の緑道です。今は暗渠化されて、下水幹線になってしまってます。




でも、古地図を見ると、このあたりの烏山川はふた手に分かれてるんですよ。
しかし、いま残っている緑道は一本。緑道になっていない川のあとの道がある?




この道かなー。もと川の道。



どうやらこの「太子堂中央街」が、小さな流れのほうだったみたい。




さて、茶沢通りはこのあたりまでくるといい感じにとろけてきまして、こことか店構え最高なのですが、あんまり行くときりがないですし、




なんか優しいゴリラが居ますし、そろそろ駅のほうへ戻ってみます。




世田谷キリスト教会があります。1925年創立の古い教会です。




牧師さんの出すビームがこの形で、むかし悪魔を倒したときに壁についた跡であってほしいな。




こういう貼り紙、だいたい建物名入れてくるんですけど、「この建物の住人」という汎用的な表現に差し替えたのはなんでだろう。
建物名変わったんだろうか。




そうこうしているうちにキャロットタワーがあります。この中にはデートスポット的なやつがいっぱいあるんですけど、そういうのはなんか、レッティみたいの見てください。




一階には、言わずとしれた世田谷線の三軒茶屋駅があります。レンガ調でかっこいい。ボール弾いて崩したい。




キャロットタワーの壁に、突然今川焼の店がぽっかりあって、ずっと気になってたんですが、なんで壁くりぬいてまで今川焼を売ってるのか、今日、ようやく店主に真相を聞いてきました。



「うちは蕎麦屋だよ。粉もんで一緒だからやってる」とのことでした。中の厨房は、隣のそば屋と繋がってました。
あんまり今川焼きへの思い入れは無し! だけど今川焼き旨いですよ!


すずらん通りもいいですよ



さて、世田谷通りから北へぐっと入る感じである「すずらん通り」も、わりとディープで有名なスポットです。
ところで看板にある「喰うてかへんか?」って、一見大阪弁ぽいんですけど、多少の引っ掛かりを感じていたところ、こんな記事がありました。考察の結果、むしろ江戸言葉なのでは、みたいなことになっています。



んで、すずらん通り最初のお店が鍵屋さんってのもポイント高いですよね。喰うてかへんか? とは……。




なんちゃって、ここほんといい通りなんですよ。



何だよこの看板。最高です。




すずらん通り脇はマクドなんですけど、その脇、証明写真とフォーを売ってるお店。
証明写真撮ると絶対にフォーが写り込んきたらいいな。
このあたりの雑多な感じ含めて、いいですよね。


世田谷通り、そして魅惑の三角地帯



改めて、さっきからカスってますけど、世田谷通りです。







この、造花もいいですよね、昔は商店街といえばこういうの飾られてたけど、最近あんまり見ない。




枝道にエコー仲見世。行ってみます。








ここの鰻の花菱は一度行ったことある。バカっぽいこと言いますけど、うまかったです。




さて、このあたりからですよ。三角地帯の感じ。




さっきのキャロットタワーとの対比。
すいません、この辺ね、実は不案内です。今度ちゃんと酒飲みの人に案内してもらいます。




怖いところじゃないと思うんですよ。ほら。




何が安いのか明朗ですし、



楽しいって言ってますし、



帰りの案内もあります。



しかし、これは怖いなと思った。違法駐輪したらぶっ壊されそう。




鳥居のマークを立ち小便禁止のアイコンにするな、と常々言っているのですが、もうこの大きな流れは止められないかもしれないですね。
っていうか、この壁、むちゃくちゃジョロジョロやられるんでしょうね。分かるわ〜。




と、ここで豪徳寺を紹介してくれた工藤君に偶然会いました。
工藤君はここらへんの会社の役員をしていると言ってますが、多分嘘だと思います。
ちなみにバックに写っているのは「千代の湯」という三角地帯の銭湯です。




そんなところに突然まいばすけっとがあってびっくりする! びっくりした! まいばすけっと、綺麗〜!




そこを境に、だんだんと住宅街にクロスフェード。突然落ち着く。




住宅街かなって思うと、たまにまだこういう店が出てくる。このあたりがクロスフェードたる所以。
っていうか、うなぎ150円って安すぎませんかね。どういう単位だろう。




このあたりは古い住宅街。




歯ブラシを字の中に入れるのよく見ますけど、2本入れてきたの初めて見たかもしれない。


蛇崩川緑道もあるよ



さてさて、路地路地してまいりました。




が、この怪しいカーブ。川のにおいがしますぞ!




おめでとうございます、蛇崩川緑道でございます。



蛇崩川は目黒川の支流で、祐天寺中目黒でも緑道として見ることができます。祐天寺には「蛇崩」というそのままの名前の交差点がありますね。




土のうステーション。大雨時、自由に使っていいらしい。泥団子を作るなども自由です。




蛇崩川の緑道を進むと、246と首都高の高架にぶつかります。
道の向こうにも緑道続いてそうなこんもりが見えます。
でも、ここ渡れないので、ちょっと遠回りして246を渡り、緑道の続き行こうかなと思います。




246沿いに、災害時帰宅経路案内図があります。



ボタンを押すと、



ペペペっと、ランプが点く。
これ、実は1年前来たときぶっこわれてたんですよ。直したんだ。ちょっと感心した。




その脇に意外にもマルエツがあります。住みやすさレベルが上がるやつです。




この子供、シルエットだけで"聞かん坊"っぽいのが分かる。なんだろ。




忘れてた。蛇崩川の緑道の続きだ。




緑道脇に稲荷。岸辺にあった感じなんだろうなあ。




大山街道の道標。脇の246のことかしら。
確かに246は大山街道なんですけど、江戸時代大山詣でをした人たちが通ってた旧道はここからちょっと離れた世田谷通りなので、この道標はわりと新しいのかもしれない。




緑道あるあるの花壇。なんでか知らないけど、日本ではない文明のモチーフ。
これ、川沿いなどで意外と見かけるんだけど、なんかどっかでたたき売りしてるんだろうか。




自転車かなあ。


三軒茶屋駅の南側は閑静





そして突然落ち着く三軒茶屋。どうしたの? 好きな男子でも来たの?




このへん絶対住みやすいよね。




ここ、栄通りのほうに向かって、ちょっとした坂になってるんですよね。
俺、このあたりののどかな感じ好きなんですよ。




毎回こすられるんだろうな。




教会もある。



あの者。何だろ。課金を促すキャラのこと?



教会の何かを配るBOXが空っぽ。スティックパンでも配ってたんでしょうか。




かっこいいビル。




右にぐいぐい上がる感じ。分かる。




わあ、こんなところにカフェがあるー!
Coffee Wrights。去年このあたりうろうろしたときは無かったよなーって思ったら、2016年12月にオープンだそうです。




こぢんまりとした店内、古い建物をリノベしてます。
テイクアウト専門かな、と思ったら、



2階で飲めます。





これは近くだったら通うやつだー。最高だー。
こういうのが出来るので、三茶は油断できない。


栄通りとか

もうお腹いっぱい感ありますよね。でもまだあるんですよ。三軒茶屋は。あと一本だけ紹介させてくれ〜させてくれ〜させてくれ〜。3回言っとけば大丈夫でしょう。



さっきの閑静な住宅街を北へ北へ進むと栄通りに出ます。
ここもねえ、まあ、チェーンも多いんですけど、面白いお店も多いですよ。




八百屋さんとか、




これ、磯丸水産なんですけど、入ってるビルとのミスマッチすごくないですか。




あとは、言わずと知れたヴィレバンがあるんですけど、



入居してるビルの入り口がかっこいい。RAYHAUS三軒茶屋。




内閣府三軒茶屋宿舎だって。安倍ちゃん居る? 居ない? あそう。居ないです。




にょっきり生える弘善湯の煙突。




フジヤマという有名なレコード屋さんです。ロックやってて知らない人は居ないとか。つい最近まで知らなかったです。俺はロックの筈なんですけど。
やっぱ自分の踊り方でおどればいいんだよ 江戸アケミ。そう思います。
中央に、セブンイレブンの位置を詳細に説明した看板があって、こちらがなんかメインぽい顔をしてるのも面白い。




テールスープって書きたい。

このあたりにはライブハウスのヘブンズドアがあったり、そういう匂いがする感じのエリアです。




商店街を外れると団地が多くなってきます。




団地で築地?




移動販売で魚屋が来るみたい。団地民はのぼりが出たらダッシュ。




もうすぐ駅なんですけど、このあたりの栄通りの裏通り、ちょいと気が抜けてていい感じなんですよ。なんなら一番好きかもしれない温度感です。




壁に突然現れるSUSHI GATE。



飾らない看板。




武笠眼科の目のマークなんですけど、



こっちだと黒目の表現が違っている。ロゴがカッチリ決まってないのかな。目ならいい的な。



タバコ屋の裏、たくさんスパスパしてます。
そう、このあたりって、会社もいっぱいあるんですよね。




魚料理に猫のおかみさん、いいですよね。




そうこうしているうちに三軒茶屋に戻ってきました。


雑感

ええと、三軒茶屋ね。層が厚い! これを良い街って呼ぶのかどうかは人に依ると思うんだけど、まあ、すべてを内包している街と言って過言ではないです。
今やいろんな文化がミルフィーユにように重なっている三軒茶屋ですが、このあたりはわりと空襲で被害を受けて一旦リセットされたらしいんですね。
そんな中、いち早く復興したのは仲見世エコー通り付近のヤミ市だそうです。あの三角地帯が戦後の三軒茶屋の源泉なんですね。

というわけで、三軒茶屋でした。またねー。



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ヤスノリ

サンポー主宰。最近おちつきがある。

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