レインボーブリッジで「ぐるぐる」しないでお台場に行く方法

  • 更新日: 2023/02/02

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「ぐるぐる」ってなんだよ

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東京・お台場のランドマークである「レインボーブリッジ」の…


©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA

ぐるぐる


©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA

ぐるぐる…



ぐるぐるぐるぐる……



…いる???

ぐるぐるをショートカットして、まっすぐ行けないの???


©OpenStreetMap contributors / CC BY-SA

そのまま曲がればいいじゃない!

東京に生まれて28年目。お台場にはもう何度も来ているはずなのに、ゆりかもめに乗るたび、「まーたぐるぐるしてるよ…」とフラストレーションを溜めていた。

ぐるぐるしてるのにはちゃんとしたワケがある。それは後述するとして、今回は私と同じ「ぐるぐるしたくない」人向けのお台場への行き方を紹介する。


結論、徒歩

これまでレインボーブリッジをどうやって渡ってきたかを考えてみた。車のない家で育ち、免許も持っていない私は、「100%ゆりかもめ経由」である。そして、ゆりかもめに乗れば「ぐるぐる」を避けることはできない。ゆりかもめと車以外で渡れる方法があればいいのだけど…。




検索したらすぐに見つかった。「レインボーブリッジ遊歩道」があるらしい。ここまで大きな橋って車か列車しか通れないことが多いイメージだったのに、徒歩で渡ってもよかったのか。知らなかった…!

Googleマップとにらめっこして遊歩道の入口付近を見てみると、なんと「ぐるぐる」を経由していないように見えるぞ!どんな風になっているのか、観察しに現地へ行ってみることにした。


ぐるぐる周辺を観察する

レインボーブリッジ遊歩道の最寄り駅、「芝浦ふ頭」に到着。



たぶん、はじめて降りたわけではない。人生で3回くらいは降りたことがある気がする。






だが、こんなに「レインボーブリッジ遊歩道はこちら」って誘導されてたっけ?

こんなにでかく書いてあったのに、遊歩道があることをこれまで全く認識していなかった。え?もしかして東京都民の常識だったのか?私にとっては大発見なので、そうではないことを願う。

駅から倉庫街をまっすぐ歩いて、「レインボーブリッジのふもと」に到着。道路が複雑に絡んでいるので解説しよう。



写真の右手にはぐるぐるがある。そして左手の橋のほうにある三角形の施設が、歩行者用のエレベーターだ。歩行者はぐるぐるすることなく、エレベーターで橋の高さまで一気に上がることで、ショートカットして橋を渡ることができる。

そして、一番上を走る「J」のようなかたちの道路は首都高だ。なんと、実はこれもぐるぐるしない!高速道路でお台場に来る機会がなかったから知らなかったけれど、まさか高速ドライバーにとっても常識だったか…。

せっかくなので遊歩道を渡る前に、ぐるぐる周辺を観察しよう。



ぐるぐるスタート地点の真下。かなりの圧迫感がある。歩道は行き止まりなので、「徒歩ではぐるぐるできない」ということを身をもって実感できる。




横に逸れて続く歩道から、ぐるぐるの輪の中に入った。漁船か環境整備船か、「はたらく船」が停泊している。




ぐるぐるは大都会のなかで緩やかなカーブを描き、だんだんと高さを上げていく。




そして1回転。スタート地点の上にゴール地点が被さって終了だ。そして先ほどの図の「ぐるぐるを終えた先」につながる。

実際に下から眺めてみてよく分かった。「ぐるぐる」とはつまり、「スロープ」なのだ!歩道橋や橋などを渡るとき、階段を上れない自転車や車いす用についているあのスロープ。階段のような急な角度で傾斜をつけられない分、ちょっと長めの距離で緩やかな坂道になっているアレだ。自転車や車いす用のスロープはよく見るけれど、車や列車のためのスロープ、しかもスペースがないのか一回転するものは珍しい気がする。

調べて見ると、こちらのインタビュー記事にて詳細が書いてあった。やはり、「高低差約30mを解消する工夫」とのこと。

知ってた?ゆりかもめがレインボーブリッジ前で巨大ループを描く理由

ゆりかもめがレインボーブリッジ前で巨大ループを描く理由


理由が分かったところで、ルートごとにぐるぐるの有無をまとめた。あなたがもし今後、「あれ?このルートはぐるぐるするんだっけ?」と悩んだときに参考にしてほしい。




遊歩道を歩く

さて、ここまで何度もぐるぐると言いすぎてゲシュタルト崩壊してきた。ぐるぐる事情はよく分かったので、ここからは遊歩道を散策しよう。



ここから入っていいのか不安になる入口。工事現場みたいだ。




エレベーターのある施設へ。警備員さんが立っていた。




まっすぐ先はお台場。




ガラス張りの綺麗な施設。




1階から一気に7階まで上昇...!ぐるぐるしなくたっていい、これが歩行者の実力じゃい…!




遊歩道に来た。左から、歩道、車道、ゆりかもめ。頭上は首都高。

ロマンチックな場所かなと思いきや、金網に囲まれ、走り抜けるトラックやゆりかもめ、吹き抜ける海風を感じる遊歩道は、思いのほかロックな雰囲気。

人工物に囲まれた無機質感は、まさにお台場って感じだなぁ。

ガシャンガシャンと風情ある機械音が響くなか、海の風景を見ながら歩き進める。








景色は絶景だ!快晴の空と、潮目まで見える広い海は、新年の散歩にふさわしいおめでたさがある。






監視カメラとスピーカーがあるので、飛び跳ねたり変なことしたりはしてはならない。




中央を通り抜けるゆりかもめ。




お台場側に近づくと金網がなくなった。




スロープと階段の分岐。試しに階段を進むと…





反対側の歩道へ回れる迂回路になっていた。




迂回路から見上げたレインボーブリッジ。この上を通る車やゆりかもめは、下でチョロチョロと横断している私を知らない。とても落ち着く場所だった。

反対側の歩道もあるのだけど、それはいつかまた来た時のお楽しみとして、元のルートへ。








歩道は突き当たりになり、結局反対側へ誘われた。




ゴール!ついにぐるぐるせず、お台場に降り立った。


遊歩道の先にあるのはお台場のルーツだった



遊歩道の先にあったのは「台場公園」。商業施設の立ち並ぶお台場のイメージには似つかない、並木道と石垣が見える。




木漏れ日の並木道。さっきまでの無機質なお台場と同じ地域なのか?




簾らしきものに囲まれる喫煙所。和風。




松の木とレインボーブリッジは案外マッチする。




そうだ。お台場は黒船襲来に備えた砲台がルーツだった。




ごろごろした岩場は江戸時代のままだろうか。






台場公園には、砲台や弾薬庫などが残る。




松並木も良いのだけれど、この辺の雑木林も好き。写真だけ見てここがお台場だと当てられる人がどれほどいるだろうか。




本当に今日は風もなく凪いでいた。

そして台場公園は、砂浜のあるお台場海浜公園と繋がっている。
お台場の海ってなんとなく汚いイメージだったけれど…



透明すぎる海水…



ふかふかの砂浜…

すんごい綺麗じゃん!!!

凪いでいたからか、お台場海浜公園の人が丁寧に清掃しているからか分からないけれど、ゴミひとつないきらきらの砂浜があった。



そのままお台場海浜公園を歩き進めれば、すぐにお台場でお馴染みの商業施設、「デックス東京ビーチ」に着いた。今日の散歩はここでおしまい。オーシャンビューのレストランで昼食を食べて帰った。

私の知っているお台場と、知らなかったお台場。その距離は数百メートルくらいしかなかった。なんで私はこれまで、この数百メートルを越えたことがなかったのだろう。

いつものお台場に飽きたときは「ぐるぐるしない」ルートでお台場に行こう。



(帰りはゆりかもめでぐるぐるしながら帰った。早かった。)









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ぼっちのazumiさん

ひとりでふらふらと歩いたり自転車に乗ったり電車に乗ったりします。埋め立て地の隅っこや、休日のオフィス街、ディズニーの木陰や、だれもいない海岸などが好きです。東海道ウォーカーです。

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