雨雲から逃げ続けろ - 横須賀から汐入へ

  • 更新日: 2026/09/29

雨雲から逃げ続けろ - 横須賀から汐入へのアイキャッチ画像

路地裏のイルカショー

  • hatebu
  • feedly
  • rss

8月、暑さを理由に家に篭りがちになる。
明らかに身体の鈍りを感じていた。血の巡りが悪いのか寝起きが悪くもある。
動かねばとは分かっていつつもこの気温下でトレーニングやスポーツなど運動強度の高いアクティビティには流石に耐えかねる。

ふと思い出す。緩く楽しめる有酸素運動といえば今こそ散歩なのでは?
幸い熱中症にはなりづらいので陽射しはあまり気にならない。今すぐにでも動こうと行き先をリストアップする。

意気込んで週間予報を調べると全て雨天。出鼻を挫かれる。
しかしこちとらパドックで猛る馬、もう待てたものではないので時間帯を見計らってでも出走したい。逗子方面は午前中であればギリギリ持ちこたえそう。傘を持たずに信じて家を出る。




幾つも候補を挙げた中で最初に選んだのは横須賀。雨雲レーダー曰く午前中は持ち堪えるそうだ。10時に着弾、ここから汐入までのルートなら周りきれそうだと見込んだ。逗子のあたりで横殴りの雨が視界に入ったが多分気のせいだろう。




振り返ると駅の裏手は一面緑。地図を眺めていて意外に丘陵部が多いことに驚いた。急な雨が来ても木陰ならいくらかマシかと思うのでこれを登りながら隣駅へ向かうことにした。




閑散とした駅前にぽつんと建つ古びた店。
赤茶けた看板に「BAR」とだけ名乗るいかにも横須賀な店構え。




住宅地に割り入っていく。セージかビリジアン、コンクリートの湿った色が好きだ。そしてそれがよく似合う街だ。






路地裏に降ろされた階段を上がり大きなトンネルに入る。




抜けた先で今度は地下道へ入る。さっき上がったばかりだけど...対岸へ渡るには下のルートしかないのか?




結局さっきのトンネルに入って入り口へ戻っていく。本当は一国坂の方へ行きたかったのだが序盤で間違えていたっぽい。上下に入り組む構造のルートに翻弄されがち。






ようやく登っていく道に入れたと思ったら雨が降り出した。今日は予報がまったく当てにならないようだ。「汐入1号トンネル」とある暗がりに駆け込む。人が通るだけにしては幅が広く取られているのは災害時に消防・救急車両などが谷戸の奥へアクセスできるようにしたためだそうだ。




妙に間隔を空けられた灯りは等間隔の縞模様を描いている。昼間だから通れているけれどももし毎日の通勤ルートだったらと想像するとちょっと怖気付いてしまうかも。というかよく見たらゴミ捨て場になっている。




懐にカメラを隠しながら雨を避けて歩く。ふと横道を覗くと斜面にイルカのレリーフが3頭。海街とはいえここは山中、特に何かの施設を標榜しているわけでもなさそうな脈絡不明のデザイン。こういう謎めいた景色や構造に出くわす瞬間が散歩の醍醐味でもある。




現役かどうか怪しい、古びた防火水槽がいい色合いに仕上がっている。




ぼちぼち駅へ近づいてきたようだ。遮断機が上がるのを待ちながら「なぜこんな場所でカメラを...」と不審がられていそうな目線を感じる。どんよりと曇った空と湿って鈍く光り出す路面の対比が美しい景色だ。






来た道を振り返ったり、見上げたりとあちこち目を凝らす。雨露をまとった草木の色も通り雨の恩恵だ。






駅に近づくにつれ住宅地の密度が増していく。てっぺんの方には長光寺の社殿が張り出すように構えている。






あと少しで駅だと安堵した矢先また通り雨に見舞われるが、かろうじで商店街のアーケード下に逃げ込むことが出来た。さながら昭和の街並み、右読みの看板を久しぶりに見た。




どこかランチでもしばいて帰ろうかと思ったものの、また雨に降られては敵わないので断念。今日のツキはもう失ってしまった気がするから大人しく帰ろう。雨雲レーダーを睨みながらの散歩もそれはそれでスリルがあって悪くない。








このサイトの最新記事を読もう

twitterでフォローFacebookでフォロー
  • hatebu
  • feedly
  • rss

ISLD

フォトグラファー/パン屋Digger

関連する散歩

フォローすると最新の散歩を見逃しません。

facebook      twitter      instagram      feedly

TOPへ戻る